2019/09/27 のログ
ノール > 月光も届かない森の中は暗い
だが、夜目の利く獣人には大した問題ではない

「……フガ」

だが、眠くなるのは問題だった。暗いのがいけない
やがて、獣人は斧を担いだまま船をこぎ始めた

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からノールさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にベルさんが現れました。
ベル > 星明りの遅い時間の王都へと続く街道。
人気のないその場をカンテラの灯を片手に王都に向けて歩く。

杖代わりの長い棒にぶら下げられたカンテラは身長よりも高い位置でゆらゆらと揺れ周囲を照らし。
鼻歌でも歌えば一人の寂しさを紛らわせる事もできるかもしれないが…女一人と知られると夜盗などが来るかもしれないと我慢。
しかし足取りはゆっくりとした足取りで静かに地面を踏んで歩き。

「すっかり遅くなっちゃったな。元早く帰るつもりだったのに」

久しぶりのフィールドワークと気合を入れて出発したのが朝。
そうして出先で色々な見知ったものから知らないものまでも野草や薬草を採取し、
事のついでと探索までして気が付けばすっかりと夕方。
急ぎ王都にと戻る道に付いたが結局は到着前に日が暮れてしまっていて。

「どうか何も出ないといいな…」

小さく呟くながら背中に背負うリュックを背負いなおし街道を歩いて。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にヴァイスさんが現れました。
ヴァイス > 「ん、こんなところに人が。珍しいな」

この辺で狼が増えているというので狼の討伐依頼を消化した帰り。
毛皮の加工に手間取ってすっかり遅くなってしまった街道を急いで帰ろうとしたところで、一人の少女を見かけた。

野営するわけでもなく、急ぐ少女は華奢であり、戦闘を請け負う冒険者ではなかろう。

「お嬢さん、大丈夫か? 王都までなら同行できるが」

厄介ごとには首を突っ込み、最後は筋力でねじ伏せる、お人よしの脳筋は、当然こんな状況を放置できずに声をかける。

ベル > カンテラの灯りでは周辺をほんのり照らす程度。
そんな状態で早足に歩いているときに声をかけられるとびくりと驚き足を止め。

「だ、だだだ…大丈夫だよ。えっと……おじさん?お兄さんでいいのかな…?王都まで…いいの?」

思わずに周辺をカンテラの灯りで見回し声をかけてた黒ずくめの大男を見ればさすがに驚きを見せ。
声をかけてくるのだから危険ではないはずと思いつつ…そんな事を聞いてしまう。

ヴァイス > 「できればお兄さんと呼んでほしいが、まあ、嬢ちゃんから見たらおじさんだな。よろしく頼む」

おそらくティーンエイジャーな少女と自分だと、下手すると一回り違う。あまりおじさんといわれると傷つくのだが、やむをえまい。
にかっ、と笑う笑顔は、できるだけ和ませるためにしているはずだが、明らかに獲物を狙うようにしか思えず、かなり怖いかもしれない。

「俺はヴァイスだ。冒険者だな。お嬢さんの名前は?」

ひとまず横をのんびりと歩き始める。ちょこちょこと歩く少女の歩みがかわいらしく、思わずニヤニヤとみてしまうだろう。

ベル > 「それじゃお兄さんにしとくけど……」

黒いしでかい、そして周囲が暗いのもあり笑っている筈なのに肉食獣のように見えてしまう。
大丈夫だよね、襲ってこないよね?と明らかな年上、情況的に危険?といまさらに考え。

「ヴァイスさんね。僕はベルだよ……一応学者かな?」

自称だけどと小さく付け加え、横を歩きだす姿を横目に見ながら歩幅に合わせるように小走りに歩き。
視線を感じてみればニヤニヤ笑いに怖いと思ってしまう。

ヴァイス > 「ああ、ベルだな、よろしく。しかし…… こういっちゃなんだが、足遅いな…… このペースでいくと着くの深夜だぞ」

ゆっくりとかわいいベルを鑑賞しながら歩いているのはおっさん的には大満足だが、さすがにベルの体力が心配であった。

「何だったら担いでいくがどうだ。松・竹・梅コースがあるぞ」

謎の三択を含めながら、そんな提案をする。

ベル > 「フィールドワークなんてあんまりしないんだ。それに普段は馬車で帰るから」

今日は遅くなったとつい隠し忘れて話してしまい。
向けられる視線にどうにも落ち着かないままに小走り、しかし疲れた様子はなく。

「け、結構だよ!僕は自分で歩けるから」

投げられたコースはどれも嫌な予感がして首を激しく振り、それに合わせて棒にぶら下げたカンテラが一緒に揺れ動く。

ヴァイス > 「ならいいが。何ならお姫様抱っこでもいいぞー」

楽しそうにからかいながら、一応周りは警戒する。
自分一人ならまだしも、この少女を抱えたまま戦うとなると少々厄介だ。危険がありそうならば先につぶす必要があるだろう。

「にしても、学者なんてすごいな。ベルは何の学者なんだ?」

大体この速度なら、日が変わるまでには王都にはつくか。案外疲れてもなさそうなので、特に王都までは問題ないと思いながらそんなことを聞く。

ベル > 「それも遠慮するよ。お持ち帰りされそうな気がするしね」

それもパスと首をぶんぶんと振って見せて、余計にカンテラが揺れ動く。
周りから見ればまるでここにいますとアピールするような迂闊な行為。
この男性が警戒をして、自分は気が付いていないが、それがあるからこそ安全であるとは気が付かないで。

「そんな事ないよ。独学だしね。僕は動物と植物だよ」

歩きながら話すのは苦手なのか、そのたびに歩く速度が落ち。
口を閉じれば速度が上がると繰り返し、自分が調べているものを告げていく。

ヴァイス > 「いや、さすがにそんなことはしない、というか、お持ち帰りを俺が考えてたらもうとっくに持ち上げて攫ってるが」

危機管理ができそうでまるでできてない少女に、少し心配になりながら歩いていく。

「動物と植物か。さっき俺も、狼退治はしていたが…… こういうのも何かに使えるのか?」

肉は捨ててきたが、毛皮が何枚も背中に括り付けられている。それを指さしながら聞いてみたり。

ベル > 「……あ……。そういう怖い事言うのなし!」

男性の言葉に足が止まりポカンと、今それに気が付いたというように男性を見つめ。
顔を赤く染めて声を荒げ、カンテラのぶら下がる棒を向けて威嚇し。

「狼退治?今の時期だと餌探しで出てくるのかも……あ、大丈夫。この辺りのは大体知ってるからさ。
それよりどの辺りで対峙したのか知りたいかな」

男性の背中の狼の毛皮を見てはそう告げて、それよりもどこで見たのか知りたいと興味を向けて。

ヴァイス > 「あー、口で説明するのは難しいな。地図とかあれば説明できるが」

こういった知識を秘密にする連中もいるが、ヴァイスは気まぐれに他人に話している。といってもめんどくさがりなので気が向いた時しかやらないが……
脳筋は脳みそを使うのがあまり好きではないのだ。

と話している間に察する草むらの物音。
ベルの腰をつかみ、強引に抱き上げる。抵抗してもおそらく離さないだろう。

「狼が出た。逃げるぞ」

米俵のように担ごうとして、さすがに少女にその担ぎ方はどうかと思いなおしてお姫様抱っこをして走り出す。
先ほどまでの歩く速さの何倍もの速さで走り出した。

ベル > 「地図は持ってないかな。住処が変わってないか場所でわかるのに…」

出歩く範囲は地図なしでもわかる近場がメインなだけに必要な情報がえれない事に肩を落とし。
調べている割にそういううっかりが多いのが難点。

「ふえ?え?ええ??」

うっかりで貴重な情報を得れないでいれば突然に腰を掴まれ抱き上げられた事に目を丸くしてパニック。
狼が出たというが自分にはさっぱりわからずにお姫様抱っこをされ、先ほどとは全く違う速さで流れる景色。
ふと気が付くと杖代わりの棒は手元になく、落とし離れていくカンテラの灯りに声が出ずに。

ヴァイス > 「ああ、杖はすまん、そのうち弁償するから」

もしかしたら大事なものかもしれないが、さすがに今から取りに戻る余裕はない。
狼程度、10匹や20匹大したことないが、こちらは一人だ。全部やるまでにベルは確実に胃袋行きだろう。

魔法で身体強化しながら全力で王都へ向かい走る。さすがに門近くになれば狼も寄ってこないので、そこまではひとまず全力だ。
すさまじい風圧を感じながら、門にたどり着くまで、あと10分であった。

ベル > 「杖もだけど本当に狼だった?間違いなく?」

フィールドワーク中に拾った木の枝を元に作った杖なので無くしても惜しくはないもの。
それよりもカンテラのほうがだったのだが…未練がましく灯りを見ていれば大型犬ほどの大きなのものが見えて身震いをしてしまう。

最初こそ杖やカンテラに名残惜し気にしていたが狼の姿、そしてあまりに早い走る速度に落ちないようにと男性に捕まり。
強い風圧の中に先を見れば王都の門と明かりが見え始めて。

ヴァイス > 「という事で到着だ」

そうして圧倒的な速さで走って10分。無事王都に到着をする。

「しかし、あの狼の数。討伐が全然追いつかないな」

腰につるしてある革の数は13 少ない数ではないはずだが、それでも先ほどは10以上の数の狼が現れていた。これでは一般人がメグメールの街道を夜間使うのは難しいだろう。

「ああ、ベル。済まないがちょっと手伝ってくれないか。狼のいそうな場所の予想とかしてくれると助かるんだが」

必死にへばりついているベルの頭を撫でながらそんなお願いをする。ちなみに頭を撫でた理由は、とくにない。ちょうどいい高さにあったからである。

ベル > おかしいよね、と言える速さで男性が走れば王都に到着する。
お姫様抱っこで運ばれたという見た目に門に立つ衛兵に変なものを見る目をされたのは気にしない事にして。

「もしかしたら大繁殖しかのかも。結構狩ったんだよね?」

男性が持っている毛皮の数は判らないがそう言うからにはそれなりに狩ってはいるはず。
あの数がそのままなら街道は危険という事だが王国の兵士はああ言うものは討伐はしない。
つまりは護衛を雇うかギルドが討伐をするのを待つしかないのだが…。

「手伝いって僕は戦えないんだけど?居そうな場所?
そ、それよりもおろしてよ!」

頭を撫でる男性にそれならと考えるがふと我に返り、先に下ろせと願って。

ヴァイス > 「いやー、なんか抱き心地がよくてな。これから作戦会議をするからいくぞー。何、飯代は全部おごりだ」

降ろしてもいいのだが、足が遅いベルを降ろすと目的地に時間がかかりそうだ。あと、反応がかわいいのでどうしても意地悪してしまう。

「食いたいものがあるなら今のうちにいっておけよー。それじゃあ出発だ」

そうしてお姫様抱っこで抱えたまま、王都の適当な店に入るだろう。

ベル > 「理由は聞いてないから下ろせーー!!僕は歩けるんだぞ」

落とそうとしない男性に歩けるからと暴れるが力でも体格でもかなわずに抱き上げられたままになってしまい。

「食べたいものって言われても急にって……今からなの!」

こんな時間からと驚きのままにどこかの店に連れていかれて。

ヴァイス > 「何ならベルの家とか、うちでもいいが。というかベルの家どこだよ」

と言いながら向かうのは果たしてどこか。
その辺の酒場か、自宅か、それとも……
降ろせという以外のベルのいう事は聞くだろう。

「こういう時に高いものをたかるのがいい女だぞ。おぼえておけー」

頭を撫でながら街を歩き……

ベル > 「僕の家?僕のはって……今日あったばかりの人に教える訳ないよ。
君の家もいかないからね」

そのどっちも却下だと声を大きくして腕の中で暴れ。
それならと考えると酒場辺りしか選択肢はなく。

「それは絶対に関係ないと思うけど…」

そういうもの?と男性を見て、また撫でられれば撫でるなと声を大きくして。

ヴァイス > 「まあ、じゃあいつものところに行くか」

そうして入った店は、個室のあるそこそこおしゃれな店で、こんなクマみたいなおっさんが選んだには少し意外かもしれない。
個室に入るとやっとベルを降ろす。なんというか、懐かない猫の様でかわいくてしょうがなかったから構い過ぎたか、と少し反省する。

「ほらほら、何でも構わないぞ。あと、狼の出現予想も考えてもらうからなー」

自前の地図を出したりしながら、メニューを押し付ける。

ベル > 「それって何処!変な店だと悲鳴上げるからね」

変な店に向かうなら意地でも暴れて逃げよう、そう考えていたが付いたのは存在は知っていたが利用をしたことがないお店。
おしゃれという話は聞いていたので男性が選んだことが以外でしかなく。
個室に連れ込まれ下ろされると睨むようにして距離を取って椅子に座る。

「何でもって……じゃ、これとこれ。出現予想って言ってもさ」

メニューの軽食とミルクを指してこれでいいとメニューを押し返し。
地図を取り出す男性に先に討伐場所を書いてと要求して。

ヴァイス > 「なんというか、おごりがいがないな」

悲鳴をあげられる程度なら、本当に連込んでしまえばよかったと少し頭によぎりながら。
地図に出現位置を書きながら注文をする。
高級なドラゴンのステーキや、海の幸のスープなど、高そうなものをいくつも頼んでいく。最後にはパフェまで頼む大量さだ。

そうして地図に出現位置を書き切る。13匹分と、先ほど襲われた場所だ。

「冒険者用の地図だからそれなりに詳しく地形なんかも書いてあるが…… 何かわかることはないか?」

法則性などさっぱりわからないので、専門家の意見に期待していた。