2019/09/07 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にノールさんが現れました。
■ノール > 街道の遠くに街が見えてきた、という位置
ここは丘が幾重にもつづらに続き、見通しが悪い
そのくせ、街が姿を現す度に大きくなって旅人たちは気が急くのだ
「………」
当然、犬頭の獣人はそんなことに気づいているはずもない
単に経験上の問題で、ここらで襲うと勝算が高い。それだけだ
特に丘同士の距離が詰まって、見通しが悪く隠れることもできる場所
そこが彼の今の塒だった
人ならば背丈を越えるほどの大剣を片手でぶんぶんと振りながら寝転がる
獲物が来たならば、匂いで分かる
鼻先だけを風上に晒しながら月下でごろ寝も悪くない
■ノール > とっぷりと月が動き月光の入りも変わると獣人も変わった
大剣を投げ出し、足を組んで腕枕で星を数えている
「………」
飽きていた。おざなりに鼻先を蠢かせ、匂いだけを拾う
そもそもが、この夜更けにこんなところを往く旅人を付け狙う博打のようなものだった
邂逅するのは稀、成功するのはもっと稀
獣人は面倒臭そうに投げ出した大剣を器用に足で拾うと抱きかかえ
そのまま、目を閉じた
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からノールさんが去りました。