2019/05/20 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にゼルベッダさんが現れました。
■ゼルベッダ > 外は雨である。
無名遺跡の迷宮の中は水滴や粘液が滴る事があっても雨など魔法の影響でもない限り無い、ので油断していた。
思い返せば外に出た際に随分と鼻腔に湿度の香りを感じると思ったが、まさか外で人を求めて散策している最中にこうなるとは想像もしておらず、雨具なんて概念は無いため、半ばずぶ濡れの濡れネズミ状態でメグメール街道の脇にある大樹の下で絶賛雨宿り中である。
で、犬の姿ではない、人の姿である。
幸運な事に雨宿りをする前に誰が脱ぎ捨てたのか、それとも誰かが食われたのか、その辺りは知る心算もないが、ともかく、少し大きめのシャツとズボンが確保できたし、あめに完全に濡れる前に着替えて今の大樹の元にくることもできたし、で大事な毛並みに雨水を含ませるのを嫌がった結果、今のこの状況である。
一見して若い冒険者か迷子が1人大樹の下で雨宿りしている。
が、それは決してそんな無害?な存在ではなく、魔力を測ればそれは強力な魔獣とわかるし、実際周辺の生き物は人型であれオルトロスの気配に怯え、雨音以上の音を出すことは無い、静かな静かな……でも雨音が少し煩い一夜である。
■ゼルベッダ > 雨が止む様子がない。
寧ろだんだんと酷くなっているような気すらしてくる。
事実雨脚は酷くなり、鋭敏な聴覚に痛みを錯覚するくらい耳障りになりつつある。
溜息を吐き出す。
大きく強く吐き出す。
人型のまま雨の中を駆けてずぶ濡れになるのと、本来の姿で泥の中を駆け行くのを天秤にかけると、まあ、ずぶ濡れの方が泥まみれよりマシ、と判断し左右を見渡してから、大樹の下より駆け出して遺跡のほうへと返って行くのであった。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からゼルベッダさんが去りました。