2019/03/20 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 青い空、白い雲。
風はそよぎ、日差しは暖か。
視線をめぐらせれば緑の草原。寝転び昼寝をすれば若草の匂いと頬や足…肌を撫でる草の感覚がするだろう。
うららかな昼下がりというやつだ。
その空の下で響くのが、怒号、雄叫び、悲鳴、そして剣戟でなければ…。

「づあぁっ!!だっ…おぉおっ!!」

屈んだギリギリのところ、目の前の痩せた野盗の剣が素通りしていく。
伏せなければ首が飛んでいたところ。
驚きの声にもにた怒声とともに右手のククリで低い位置への斬撃。痩せた野盗の太ももを傷つける。
深く入った。早いとこ止血しなければ命に関わる場所。それ以前に、痛みでまともに立てまい。

「うぉ…!?つ…あぁっ!」

次は後ろの気配…振り返ろうとした瞬間に肩に一撃。
痛みは一瞬。代わりに熱さが広がっていく。
が、ククリは左手にも備えている。斬り上げ一閃。相手の腕の腱を捕らえた。

「づあっ!どけぇ!!」

そいつにケリを入れ、更にその反動で振り向きざまに先に切りつけた痩せ野盗の顔面に肘を叩き込む。

ブレイド > 「ぐっ…が…っ!!」

痩せたやつはそのままダウン。
体勢を立て直せば、蹴りで倒れた肩を切りつけたやつの脛をしたたかに踏みつける。
硬く重いブーツで勢いよく。これで立てまい。
残り…一人!
乱戦に参加しなかったナイフ野郎。
味方がやられてこちらがそちらに向いた瞬間、飛んでくる銀の礫。
灼熱感が右手に走る。
二の腕に深々と投げナイフが突き立っている。
が、頭を外したのならば…

「っぁ!!」

足にも食らっていればこうはいかなかったが、運良く足は死んでいない。
身を低くして間合いを詰め、左のナイフが最後の一人を切り伏せた。

ブレイド > 一瞬、静かになった。
剣戟、怒号が止み、風が吹いた。

「っ…はぁぁぁ……」

その一瞬の静寂の後に漏れる、深い溜息。
声は出していたが、ほとんど息をしていなかった。

ここは、マグ・メール~ゾス村の街道。
なぜこんな事になっていたかといえば、複数人でゾスへ向かう商人の護衛をうけたからだ。
まさか数頭の馬と弓を持つ中規模盗賊に当たるとは思わなかったが。
馬に乗ったやつが商人の荷馬車を徹底的に狙うので、数人を馬車に残し、先に逃げてもらったわけだ。
そして自分は、弓持ちの歩兵を抑えるチームになった。
そういうことだ。他のやつも少し離れたところで戦っているだろうが…もう終わった頃だろうか。

ブレイド > 緊張が切れれば、肩と腕が激しく痛む。

「づぁ…くっそ…」

肩で息をしつつ周囲を警戒。
コイツラはもう動けまい。荷馬車の方はうまくやっていればいいのだが。
右腕のナイフを抜き、簡単に止血。
あくまでとりあえずの止血なので、あとで治療しなければなるまい。
肩は…後だ。ここで服を脱いで~などとは出来ない。
他の連中がどうなってるかもわからないのだから。
ひとまず、先に決めた待ち合わせ場所…ここからはだいぶ離れた小川にいくまえに休憩を入れる必要がある。

「はっ…伏兵は…」

おそらくはない。あるとしたら、他の冒険者がやられてこちらに盗賊が集まってくるといった事態だろう。
ここまでの規模の野盗の縄張りであれば、他の野党が活動している可能性は低い。
一応の警戒をしつつ、近くの林に潜り込むとしよう。

ブレイド > しかし、あまり深くはいけない。
血の匂いで野生の肉食の生き物やら化物やらを集めては元も子もない。
あくまで街道そばの木陰に身を隠すに留める。

「あぁ…くそ…」

肩の傷は、服と外套のおかげでそれほど深くない。
だが、腕のものはいわゆる刺し傷。
結構深々と刺されてしまった。
奥からジクジクと痛みと熱が湧いてでてくる感覚。
再び気を張りつつも、木に体を預けて腰を落とす。
たかが野盗、人数は多かったが練度はそれほどでもない、林の中であれば接近してくれば枝葉を踏む音でわかる。
だからこそ、休めそうなときは休んで時間が経ったら移動しよう。

「(他の冒険者が来てくれりゃ心強いけどな…)」

そのようなことがあれば、味方が残り敵が減ったということがわかるわけで、気分的にも楽だし
一人よりは二人。待ち合わせ場所への移動も楽になるし、大胆に行動できるだけ早く到着もできる。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にゼナさんが現れました。
ゼナ > そんな少年の獣耳を震わせたのは、ダカカッ、ダカカッと力強い蹄音を響かせる馬の駈歩。程なく木々の合間、降り注ぐ陽光の中、先程まで少年が戦いを繰り広げていた辺りに向かう騎手の姿が目に映ろう。
武具を含めた少年の体重すら軽々凌駕するだろう馬鹿みたいなサイズの巨大剣を片手に下げて、もう一方の手で栗毛の巨馬の手綱を操り駆けるのは、金の短髪と健康的に日焼けした小麦肌の女戦士。
たなびくマントは防寒だけでなく寝具も兼ねる野暮ったくも頑丈そうな代物なれど、その下の激しく揺れたわむ豊乳を包み込むのは朱金の竜鱗。鞍上で大胆に割り開かれた太腿は丈の短いスケイルメイルの裾奥に革製の貞操帯が下着めいて食い込む小股まで晒しているが、そんな事はまるで気にせず弓手の足止めのために一人残った少年冒険者の救出に駆けていく。
不意打ちにはいつでも対応出来る姿勢だが、それでも茂みに隠れた少年に気付くだけの余裕はない。風上から香る血臭が当の少年冒険者の物で、今にも山賊共に止めを刺されそうになっているなんて可能性もあるのだから気が焦るのも当然だろう。
故に、少年が声を掛けるか茂みから姿を表さなければ、疾駆の勢いもそのままに2人の冒険者はすれ違う事となるはずだ。

ブレイド > 「ん…?」

少し遠くから近づいてくる蹄の音。馬?賊の仲間が戻ってきたか?
追撃を諦めたやつか敗走したやつかはわからないが…馬車サイドの冒険者が賊を一掃して救援に来た可能性も考えられる。
用心はしなければならないが、木の陰から顔を出し様子をうかがう。
少し遠めに見える姿…毛皮のマントに褐色。そして金の髪。
野盗の中にそんな姿をしたやつはいなかったし、なによりそのマントの下から見え隠れする弾むものをもった賊もいなかった。
ひとまず木の陰から体を出して、左手をふる。

おそらくは救援…仲間の冒険者かもしれない。

「おぉい、こっちだ」

風切り音にかき消されぬようにすこし声を張り。

ゼナ > 「――――……ッ! どうっ、どう…っ!」

馬腹をむちむちの太腿で左右から挟み込み、手綱を引きつつ巨剣の重みも活かして身体を傾け強引に巨馬の駈歩を止めた。かなり重量のある―――といってもその大半は巨大剣の物で、ゼナの体重は、まぁ、そこそこ重いかな? くらいだったはず―――女戦士の身体を全速力でここまで運んでくれた馬の首筋を軽く叩いて褒めながら、重みを感じさせないしなやかな動きで馬上からひらりと降りて、そのまま街道脇の木々の影から姿を表した少年の元へと走り寄る。

「確か、ブレイド君……でしたよね。無事……というわけではなさそうですけど、それでも生きていてくれてよかったぁ……」

ばゆんばゆんっと重たげに豊乳を揺らしながら少年冒険者の傍らに駆け寄った女戦士は、さっと視線を走らせ、更には小麦の鼻先をスンスンと鳴らして彼から漂う血臭を嗅ぐ。ハラワタの異臭は無し。目に見える傷も肩と二の腕の二箇所だけ。
包帯に滲む赤黒い色彩の位置も後遺症が残る様な場所では無い。それにほぅ…と息を付き

「他の連中は全員殺しました。あなたの方は?」

と、腰の無骨な剣帯に取り付けられたポーチを弄りながら問いかける。その最中にマントの裏へと回した巨剣には多量の血脂がべっとりと付着したまま。

ブレイド > 「っ…はぁぁ…たすかったぜ…」

どうやら救援であっていたようだ。
今度からは同行する冒険者の顔と名前も覚えておくべきだなと反省しつつ
林から出てくる。
安心のあまりに大きくため息。
凶悪な獲物と体のわりには気の良さそうな声色。

「ああ、そうだ…ブレイド。あんたはえーっと…一緒に依頼受けた………っと、あ、おう。三人抑えられたし
全員戦闘不能にゃしてある。とどめを刺す余裕はなかったんで林に下がってたが
もう大丈夫そうだな…つか、オレが最後か?」

はっきり言えば名前をあまり良く聞いてなかった。
どうも、ほとんど一人で活動していたせいか、依頼中に誰かと話すということがあまりなかったのだ。
それをごまかすように戦況の報告。どうやら、賊は全滅したようだ。

ゼナ > 彼がこちらの名を知らないのも当然の事。キャラバンはかなりの規模で、護衛として雇われた冒険者だけでもそれなりの人数なのだ。ゼナとて彼と直接言葉を交わしたわけではなく、他の冒険者伝いに名前を聞いただけ。
とは言え、相手の名前を知っているかいないかというただそれだけの違いが生死を左右するなんて事も少なくない。年齢自体は少年冒険者と大差の無い、しかし、くぐった修羅場の数は恐らく桁違いとなるだろうベテラン女戦士はそれを実感として知っていた。

「はい、ゼナと言います。どうせ連れて帰った所で鉱山奴隷か吊るされるかのどちらかです。殺してしまった方が話が早いし、余計な問題も抱えなくて済みますよ? あ、でも鉱山奴隷にすれば多少報酬はアップしますし、君が一人で倒したんだから結構な分前になるかもですね」

少年の名乗りに答える笑顔は年相応に屈託のない物。しかし、続いた言葉は恐ろしく物騒なもの。そんな内容を『今日は夜から雨が降るかも知れませんね』なんて何気ない話題の一つとして口にする女戦士には、人によっては異常者と言う認識を覚えるかも知れない。
しかし、街の中で過ごす一般人と、"外"での生活を常とする冒険者の感覚は、その世界に長く身を浸す程に外れて行く物なのだ。

「―――ひとまずそこに腰掛けて服を脱いで下さい。大丈夫、今の所は近くに危険も潜んでいませんから。」

ポーチから取り出したドライハーブを口腔に入れて噛み締めながらそう言うと、今度は水袋を取り出してコルク栓を抜いて更に一歩少年に近付く。少年が除装を終えて傷口を晒したならば、そこに水を注いで最低限の洗浄を行うためだ。
キャラバンを襲った不届き者共を鏖殺した後、呼吸を整える間も無く馬に跨がり駆けて来たゼナの身体からは、若い娘に特有の柑橘めいた汗の香りがほのかに立ち上る。

ブレイド > 「あ、ああ…わりぃ、名前覚えてなくてさ」

自己紹介されてしまえば、ごまかしなど何の意味もなかったわけで少しバツが悪い。
仕方がないこととはいえ、経緯を知らなければ向こうがこちらの名前を知っていて、こちらは向こうの名前も知らず
その上救援にまで来てもらったのだから、かっこ悪いことこの上ない。
頬をかきつつも、全員始末してきたと言う割には傷もなく疲弊した様子もない女戦士に苦笑いを向ける。

「余裕があれば後のこともあるし殺ってたんだけどな…こっちも傷ついてたから連戦ってわけにもいかなかったしな
後でどうにかしとく」

まぁ、賊の扱いなどこんなものだ。
この胸の大きな女戦士のいうとおり、奴隷か処刑か…それを選ぶのが被害を受けた依頼人か、退けた冒険者家の違いくらいだろう。

「ん、おう…そうだな。わりぃ、つか…流石に気が抜けるといてぇな…」

力が抜けたように腰を下ろせば、肩と腕に鈍く強い痛みが広がってくる。
特に腕はひどい。痛み止めのコカでもかんでればマシだっただろうが…
マントをずらし、服をはだけるもフードはとれない。できるだけ傷を晒す。
それにしても、戦闘の後…そして、女性の香り…豊乳もいやおうなしに見せられてしまえば、いやでも男根は張り詰めてしまうわけで。

ゼナ > 「ふふっ、別に気にしなくていいですよ。わたしも最初の頃はそんな余裕ありませんでしたから」

ちょっぴり生意気そうな顔立ちに反して、態々謝ってくれた少年に軽い驚きを覚えたのか、ゼナの蒼目が一瞬丸くなり、再びふわりと笑みを広げた。重い荷物を背負って知り合いの背中を必死で追いかけていた子供の頃の自分と少年の姿を重ねたゼナの顔が、いつもよりも少し大人びた表情を形作る。

「そうですね。一度道を外してしまえば、色々と言い訳を口にしながらも同じことを繰り返します。生かしておいても他の人を襲うだけですから」

なんて物騒な会話を続けながら、ゼナは道端に座り込んで着衣をはだけていく少年の傍らで背筋を曲げて傷口を覗き込む。少年の鼻先、ただでさえ巨大な乳塊が、重力に引かれてますますの威容を見せつける。少年冒険者が生存本能の命じるままにショートパンツの股間を膨らませてしまっていることは気付いていない物の、フード付きのマントを脱がず、無理矢理ずらすことで傷口を露わにする様子には小首を傾げるゼナ。

「―――上手く受けましたね。これなら傷口が塞がればまたすぐにでも仕事が出来ますよ。ほら、こっちなんて後少しずれていたら相当に危険でした。」

それでも、血止めの包帯を解いて少年が傷口を露わにしたならば、ぷとぷと水袋の中身を注いで生乾きの血を流していく。赤く色付く水が背筋に、胸元に流れ込んで、じくじくと増していく傷口の痛みの他にヒヤリとした心地を少年に与えるだろう。そして、深々と刻まれた二の腕の刺傷を親指でグイと割り開いたゼナは、少年の金瞳に赤く脈打つ大動脈を見せつけ、これが切断されていたならかなりまずい事になっていたのだと伝えた。
そして、もう一方の手をくちゃくちゃと薬草を噛み締めていた口内に挿し入れると唾液にふやけたそれを舌から掬い取り、少年の傷口に塗りつける。刺傷の奥にまで塗り込むそれが、ビリリッと電撃に打たれた様な鋭い痛みを生じさせるも、再び包帯を巻き終える頃には痛みは和らぎ、代わりに傷口周辺が熱を帯びるのを感じる事だろう。

ブレイド > 「そっか、それならいいんだけどな。
ん?どうした?なんかおかしいことでも…っつ…」

微笑むゼナに、逆に不思議そうな表情を見せる。
なにか変なことでもいったのだろうかと思ったが、どうにも思い当たらず首をかしげるも
少し大人びたその笑顔に、少しばかりどきりとしてしまう。

「まーな。つか、殺すのはいいけど、奴隷にするならあんたがやったことにしてもいいぜ?
助けに来てもらわなけりゃ、待ち合わせまで一人で歩きだしな……っ!?」

などといいつつも、本当はミレー族である自分が他人を奴隷商に売りわたすのが嫌なだけである。
あいては賊。殺すこと事態にはそれほど忌避感はないし、ゼナの言うこともよく分かる。
のだが、その言葉尻は急に上ずってしまう。
痛みではなく、目の前に晒された小麦色の双丘。
肉感あふれるそれが鼻先に突きつけられているのだから無理からぬ事。汗の香りもより強く、下着の中はだいぶ苦しくなってしまう。

「そ、そりゃよかった…たまたまだけどっ、なぁぁぁっ…!!」

少しばかりうろたえ、視線をそらすも治療をしてもらっている以上文句をいうわけにもいかず。
傷口を洗う痛みには眉をしかめる程度。衣服が濡れるのもまぁ仕方がない。自分の脱ぎ方では。
それにツッコまず治療してくれているのだから、ありがたい限り…なのだが、少し艶めかしい仕草で薬草を塗られたときには思わず悲鳴が上がってしまう。もちろん痛みで。