2019/02/20 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にテンペイさんが現れました。
テンペイ > 月明かりが照らしだす大地。
王都の明かりはやや遠く、土色の街道が真っすぐに大地を切り裂く様に伸びている。

少年は街道から少し外れた場所でしゃがみぷちぷち、ぷちぷちと根から薬草の原料となる草を抜き、横の籠へと放り投げるように収穫していく。

仙人にとって、秋であろうが、何であろうが植物を育てる事など瞬き同様の行為。
意識もせずに育て、収穫をしていく。

「冒険者と言うのも大変じゃのぉ…」

少年は別に飲んだり食べたりは不要であるし、眠る場所も木の上であろうが、ベッドであろうがそれほどの代わりも無いが…、
人の世に生きるには金が要る。

「世知辛いのぉ…」

等と呟きながら何も考えずに育て、収穫する手は呼吸を繰り返す様に淀みなく止まらない。

テンペイ > 「さてさて、薬草はこんなもので十分じゃの…。」
籠いっぱいになった薬草を見ると満足気に少年は頷き、ぽすんっと地面に座って空を見上げる。

「山の上よりもやはり、遠いのぉ…」

小さくそんな呟きを漏らしながら月明かりによって見え辛い星明りを眺めている。