2018/12/11 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にネコアシさんが現れました。
ネコアシ > 買ったばかりのダガーの柄を確りと握り締めるように購入した指先が露出した指貫グローブ、その手に逆手に握り締めたまだ刃に塗られた錆止めの油すら落ちていない新品のダガー、チェインメイルは高くて手が出なかったけど、代わりに金属糸を普通の糸の間に編みこんだ厚手のシャツ、獣の皮をなめして縫い上げたズボン、後は目元まで隠れるのは相変わらずだけど是も穴のあいていないローブ、新人冒険者丸出しの服装――で、今夜は冒険の心算で王都から近くの村までをダガーと持つ手とは逆の手に中古のランタンを持って、それのみを光源にして歩いている。

どれもこれも川で拾った小ぶりの水晶のお陰で整った装備、思いの高く売れたので全額を生きる為に投資したのだが、一先ず使い込んでみないと、着こんで見ないとという事での小さな冒険である。

残念ながら師になる者も模範となる先生となる者も居ないがための我流のケンカ殺法しか出来ないけど、何実戦で鍛えればいいさって甘い考えて、それでも心の中で冒険者でも騎士の人でも縁が有れば弟子入りなんて、と口元を少しにやけた笑みにしながら、月光降り注ぐメグメール街道をひた歩く。

「いやぁ若しかしたら?冒険者と勘違いされたりで、仲間に誘われたりでー何処かのお嬢様に見初められたりでー?」

舞い上がっている。
きっと背中に羽が生えていれば飛んでしまうくらい、若しくは尻尾があればブンブンに左右に振り捲くってるくらい……浮かれている。

ただ、足は自然と警戒してか無意識にネコアシを発動。
足音も無く、体は風を切る事もなく、両腕は自然とそして体の軸はぶらさずに……。

ネコアシ > 結局のところ小さな冒険は無事終わるようだ。

整備され舗装された歩きやすい街道を歩いて隣の村に行くだけの本当に小さな冒険にはモンスターは出てこないものらしく、野犬や狼の類も出ない。

どれだけ歩いたか、体感的には数時間、若しかしたらもっと歩いたきがするが、新米とも言えない冒険者もどきの少年は村に到着したようで……。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からネコアシさんが去りました。