2018/09/05 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にレヴィアさんが現れました。
■レヴィア > 此処最近お気に入りの軽装で月夜の街道を一人歩く。
明かりも持たず、両手を腰の辺りで後ろ手に組んで指を絡み合わせて、街中を散歩するように決して安全とは言い切れない街道を鼻歌交じりにゆっくりと。
「気分転換に散歩も悪くないよねー……。うん、決して乗合馬車に乗り損ねたわけじゃないし、取材で路銀を使い果たしたわけじゃないのよ?」
皆々が馬車や歩いて行き来しているお陰か、街道の道は踏み固められているっぽく、動きやすい靴を履いている事もあって歩くのにそんなに疲れない、まあ吸血鬼だから疲れるというのはあまり感じないのだけど、と言葉の代わりに薄い唇で少しだけ苦笑いを浮かべる。
今宵は神聖都市ヤルダバオートでの取材の帰り道。
散歩と言うのは乗合馬車を逃してしまった言い訳で、おかげさまで一人護衛も雇わずこうやって徒歩で王都に帰らなくちゃいけなくなって、今に至るわけである。
此処最近街道は危険だという噂も聞かないし?
いざとなれば蝙蝠に化けて逃げるか狼になって駆け抜けるかすれば良い訳で、それにこんな暗い中をわざわざお金を持って居なさそうな自分を襲う酔狂な者もいないし?と慢心し、警戒心ゼロで歩く姿は無防備以外の何物でもないだろう。
月明かり、唯一降り注ぐそれを全身に浴びて月光浴を堪能しながら、歩くのは中々に楽しくて、普段なら消す足音もわざと残して、音を楽しみながら、その歩いた軌跡を街道の地面に残して存在していた証を残して、只管に王都を目指していざ行かん。
■レヴィア > 地面を踏む度に、足跡が台地残る度に、足跡から赤い輝く粉が舞い上がり、舞い上がった赤い輝きは蝙蝠の姿となり、今宵浮かぶ月に向って羽ばたいていく。
その数は一匹、二匹と数を増し、足跡よりも更に元に靴の裏から靴から脛から膝からと人影は足先から光の粉へと変わって蝙蝠になり夜空へ。
数刻も立たぬうちに街道には再び静けさが舞い降りる。
鼻歌を歌う人影の代わりに虫の歌声がフクロウの鳴声が狼の遠吠えが街道を支配していって………。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からレヴィアさんが去りました。