2018/09/04 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にノールさんが現れました。
■ノール > 草原に一本の道が遠くにぼんやりとある街まで伸びる。
白い光が光源としては十分な程に振りまかれている月下。
街道の脇、背の高い青草が不規則に揺れる。
その中に、腹ばいに巨大な棍棒を背負った獣人の姿がある。
少し俯瞰から見れば、間抜けな姿なのだが、街道からの視野では草に埋もれる。
鼻先を適当に掲げて匂いを探り、耳をぱしぱしと動かして暇そうに半眼で顎を突き出す。
■ノール > 草むらの海原が夜風に揺れて草鳴りと一緒に駆け抜けてゆく。
その海原の水面からぴょこんと、ぼさぼさの手入れの悪い箒のような毛房が見え隠れした。
獣人は飽きてきた。
獲物が来ない。見かけより強靭な尻尾を立てるとぶんぶん、振る。
不機嫌なときに出てしまう癖だが、うっかり周囲を薙ぎ払うので普段は抑えている。
半眼の目が、閉じた。
尻尾がぱたり、と倒れて草の中へ沈む。
しばらく後、野犬でも近づかないような鼾がアタリに響き始めた。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からノールさんが去りました。