2018/02/12 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にナナカマドさんが現れました。
ナナカマド > 冬の朝の澄んだ空気が肺に満たされる。
メグメールの街道を一人の小柄な影がてくてくと歩いていた。
名はナナカマド、エルフの尖り耳に金の髪、榛色の瞳を持つ少女とも少年とも付かない姿の旅人だった。

エルフの里から今まで出たこともなかったこの旅人は
今王都を目指して街道を進んでいる。
究極の箱入り故に、何の変哲もない街道ですら目に映るものすべてが珍しく
時折寄り道などしてはふらふらと立ち止まり、草花を愛でる。
真っ直ぐになどたどり着かないのは容易に想像できた。

ナナカマド > 今もまた、珍しい声で鳴く鳥を追いかけて街道脇の木々の上をぼんやりと見つめている。
榛の瞳は好奇心できらきらと輝き、つぶさに鳥を観察している。
その無警戒な立ち姿は、うっかり後ろから襲われかねないほどだった。

白い頬を興奮と寒さで赤く染め、じっと鳥を見つめていたがその鳥が飛んでいってしまうと
それを追いかけるように移動する。
と、道端の石ころに躓いてコケた。
だが、倒れたことなど意に介さずにすぐに起き上がるとまた鳥を追って歩き出す。
意外に鈍く、そして興味を惹かれると子供のように追ってしまう質のようだ。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にフォーコさんが現れました。
フォーコ > 街道を歩いていると、珍しい者を目にする。
エルフの青年である。
ダークエルフの私が言うのも可笑しいが、この辺はあまりエルフをみかけることは少ない。
どうしても森や他の集落に居ることが多いからだ。

彼はこの辺に来るのは初めてなのか、鳥を追いかけて歩き回っている。
私も昔似たようなことをしたことがあるのを思い出し、彼の後姿を楽しそうに眺めていた。

ナナカマド > うろうろと鳥を追いかけ回してはコケて、立ち上がり、再び追いかけ回しては転ぶ。
何度めかの転倒の末、ついに鳥が目の届かない場所まで飛んでいってしまうと残念そうにため息をついた。
と、ふと視線を感じてきょろきょろと周囲を見渡すと、このあたりでは珍しく同族がこちらを見ていた。
肌の色は違えど尖った耳は同じ、エルフのものだ。

今までの一部始終を見られていたのかと思うととっさに頬が恥じらいで赤らんだ。
慌てて立ち上がり、ぱんぱんとローブの裾を払って咳払いなどする。
いかにも、何もしてませんでしたよ、というようなポーズを作って。

「わ、わたくし、王都へ行かなければならないので……」

弁解するようにそそくさとフォーコに会釈をすると小走りで街道を再びあるき始める。

フォーコ > 「待て待て、王都は逆方向だぞ。」

急ぎ足で立ち去ろうとする彼の肩を掴み、グルリと向きを変える。

「この辺に来たのは初めてなのだろう?
私も昔は君と同じことをしていたものさ。」

赤い顔をしている彼の顔を見つめ、私はにっと笑みを向けた。

「私はフォーコ。 王都所属の騎士だ。
君は王都に来て何をするつもりだ?
住むところもちゃんと手配出来ているのか?
言いにくいことは答えなくても良いが、王都は広いぞ。
おまけに危ない場所もある。」

私は彼の肩を掴んだまま色々と尋ねた。
山で暮らすならともかく、このままの勢いで王都に入られるとすぐに悪い輩の餌食になりそうな気がした。

ナナカマド > 王都は逆方向だと聞かされれば、ますます恥じらいに顔が赤くなる。

「ま、まぁそうでしたの……。ええ、ナナは……いえ、わたくし
 このあたりに来るのは初めてですけれども……」

口元に手を当てもごもごと歯切れ悪くフォーコに話す。
どうやらお上りさんなのは図星らしい。

「フォーコ様、まぁ騎士様なのですね。
 それは重畳、わたくしナナカマドと申します。
 里の長の命で、見聞の旅に出たところで御座いますの。
 ……住むところ? それはこれから探します。
 危ない場所の見分けぐらい、わたくしちゃんとわかっています」

えへん、と胸を張って答えるが、方向音痴な上に初めての場所で
危ない箇所がわかろうはずもない。
そうじてナナカマドは王都を舐めきっていた。
箱入り故に住むところの手配の仕方も知らないし、地理の勘所も悪い。

「ナナカマドはちゃんと王都に向かえます。
 でも、もしフォーコ様が王都に向かう途中だとおっしゃるのならば
 途中まで同道いたしましょう。
 決して、わたくしが心細いからではありませんよ?
 ただ、フォーコ様も一人ではお寂しいでしょうし、
 話し相手くらいには慣れると思いますの」

などと厚かましいことこの上ない言い訳をする。

フォーコ > 「まあ、私も今でもたまに間違う位にこの道は分かりにくいからな。
仕方がないと思って。」

あまり彼のプライドを刺激するのは気の毒なのでバレバレの嘘をついてしまった。

「なるほど、その恰好から察するにナナカマドは修行中の魔道士か僧侶辺りになるのかな?
これから探すのか。 それなら私が安くて条件の良い所を知っている。
ナナカマドが良ければ街に慣れるまで住んでみてはどうだ?

…それは失礼。 君は賢いエルフのようだな。」

胸を張っている彼だが、少し話しをしているだけで如何にも危ない匂いがする。
これはこのまま街に送り出せば確実に食い物にされるだろう。
それでなくともエルフは貴重なのだから。
だが、そこを正直に指摘すると確実に臍を曲げそうだ。
なので基本的に私の方が折れることにしよう。

「そう、私はこう見えても寂しがり屋でね。
今も一人で王都へ寂しく向かう所だよ。
ナナカマドが迷惑でなければ一緒に王都に向かおうではないか。」

彼の肩を掴んだまま、彼の歩くペースに合わせて王都へと足を動かす。

「所で、ナナカマドは王都で何か仕事はする予定は決まっているのかい?
王都は森とは違って仕事をしてお金を稼がないと食べていけないのだが。」

ナナカマド > 「まぁ、フォーコ様は騎士様なのに方向音痴ですのね。
 ええ、そういうことならばわたくしめがしっかり道案内いたしましょう」

自分のことを棚に上げて、にこにこと笑うとフォーコを先導するつもりで連れ立って歩き出す。
もっとも現状は逆でフォーコに進路を修正されながら歩いているのだが。

「わたくし、里では巫女のお役目を仰せつかっていました。
 子孫繁栄と豊作を祈願する大事なお役目で……もっともまだ見習いですけれども。
 フォーコ様が住むところの案内をしてくださるのですか?
 まぁまぁ!それは渡りに船ですけれども、ご迷惑ではありませんの?」

フォーコとの話に夢中になっている間はよそ見をせずにまっすぐに王都を目指せるらしい。
だが話が仕事のことに及べば首を傾げて疑問符を浮かべる。

「仕事……巫女の仕事は先程申しました通り、子孫繁栄と豊作を祈願するものです。
 王都にも、そのようなお役目はあるでしょう?
 不肖ながらナナもそのようなお仕事に就かせていただきとうございます。
 お金、ええ、お金。存じております。あの金色でまぁるい硬貨のことですね。
 ちゃんとそれが必要ということは、わきまえておりますよ」

そう言って腰のポーチから財布代わりの革袋を取り出してフォーコに見せる。
中にはゴルド金貨が数枚入っていた。
里の餞別といった程度の額だ、あまり大金でないことはわかるだろう。
これでは、宿で数日過ごすだけですぐに路銀が尽きてしまうかもしれない。

フォーコ > 「そうなのだ。 騎士と言うのにどうしてもどんくさい所があってな。
君の様なしっかり者が共にいると助かる。」

彼があらぬ方向に進むと、それとなく肩を動かし方向を変える。
勿論、彼に感づかれない様にさりげなくを心掛けてだが。

「君は巫女なのか。
王都ではあまりみかけなくなったな。
何、君みたいな将来有望な巫女を迎えるのだ。
私こそ頭を下げてお願いしたい所だよ。」

都では神の力を感じなくなって久しい。
彼の様な存在は大事にせねば。

「あるぞ。 身分は私の第五師団に所属してもらうことになるが
城の中に部屋を設けるのでそこで好きなだけ祈願をすればいい。
たまに他の仕事を頼むこともあるだろうが、危険を伴う仕事はないので
安心してくれ。 きちんとお金も出るし、食べ物も用意するぞ。
王都は何をするにしてもその硬貨が必要になる。
大事に使ってくれよ。」

彼が必要最低限の知識を与えられていたことは幸運だ。
おかげで私の方も説明が楽だ。

私としては彼が承諾の意思を示してくれれば直ぐに師団の施設内で
仕事に励んでもらうとしよう。 

ナナカマド > 「まぁ、王都では巫女を見かけなくなったのですか?
 それでは祝祭や政(まつりごと)の行事ではご不便でしょうに。
 まさか長はこのことを見越してわたくしを遣わしたのでしょうか。
 えぇ、えぇ、お任せください。見習いとは言えナナカマドは巫女ですから
 しっかりお役目を果たしましょう」

未だ見ぬ王都にも自分の居場所というか仕事があるということにすっかり上機嫌になって
にこにこと笑いながらナナカマドは胸を張る。
だが、フォーコが口に出した『第五師団』という言葉に困ったように眉を寄せた。

「えぇと、その、だいごしだん? とはいかなる場所なのでしょう……。
 身分、とはわたくし巫女ですが……他にも何か必要なことがあるのでしょうか?
 フォーコ様が何から何までご用意してくださいますのは嬉しいですけれども
 わたくし、お城にお部屋など設けていただく身分ではございませんのに……」

お金の扱いに関してきつく言い含められれば、こくりと頷いてしっかりとまた財布をしまう。
話がトントン拍子で進んでいくにつれ、ナナカマドにも多少の不安が出てきたらしい。
少しばかり心配そうに顔を曇らせてフォーコを見つめる。

フォーコ > 「居ないことはないが、そういうことは司祭などがされていたと思う。
君の所の長の真意は不明だが、都としては喜ばしいことだな。
宜しく頼むぞ、ナナカマド。」

彼が乗り気であることに私は喜んでいた。
だが、些か話を急ぎ過ぎたかもしれない。

「城には色んな組織があって、第五師団は私の持っている組織だ。
都は残念ながら巫女と言うだけでは何もしてくれなくてな、
誰かが身元を引き受けるか自分で仕事を探してくる必要があるんだ。
君は巫女なのだし、私の所は君みたいな魔法の使える人材が必要。
決して悪い話ではないと思うのだがな。
それに君が他の所に行きたいのなら後からでも言ってくれれば構わないよ。
ただ、君の持ち合わせでは直ぐに路銀が尽きてしまうし、
いきなり一人で仕事を探すのは大変なのは理解してくれ。」

いわば老婆心なのだが、彼にしてみたら初対面でここまで親切にされると裏があると
思ってしまうのかもしれない。

もう少し本音を出すとしようか。

「更にいうと、私は会ってばかりだが君のことを気に入ったんだ。
同族だし、可愛らしいしな。」

私は不安そうに見上げる彼の顔へ頬を寄せた。

「それとも、私みたいな者は信用できないかな?」

ナナカマド > フォーコの説明に一つ一つ頷いてしっかりと頭にいれる。
どうやら王都は里と違って巫女というだけではだめらしい。
組織、というのはどうやら自分が所属する組、みたいなものかと理解すると
なるほど、と頷いた。

「その、わたくしがどうやら王都の仕組みに不勉強であったのは認めざるを得ないようですね。
 でも、今のお話でわかりました。
 フォーコ様が是非にとおっしゃるのならば何も心配はございません。
 信用もなにも、フォーコ様は王都の騎士でいらっしゃいますから」

何故かキリッと顔を引き締まって大きく頷き、フォーコの元に身を寄せることに承諾する。
自分のことを気に入った、と言われればぱちぱちと大きな瞳を瞬かせてキョトンとした。
何を言われているのか一瞬、わからなかったようだ。
だが、可愛らしいとまで言われれば照れたように困って顔を背ける。

「ご冗談を、ナナはか、可愛くなどありません!
 そういったお言葉はもっと別の婦女子に申し上げれば良いことです。
 わ、わたくしのような半端者には相応しいとは思えません」

先程よりも更に耳まで赤くして拗ねたように俯いた。

フォーコ > 「理解してもらえて良かった。
では、今日からナナカマドは我が第五師団の一員だ。
城に着けばまずは君のための部屋へ案内しよう。
とりあえずは城や都がどんな場所かを見ておくれ。
仕事はそれからで良い。」

張り切った表情をされ、私はほっと息をついた。
一人で暮らすと言われたら流石に不安になる所であった。

どうやら彼は騎士と言う存在を良い物と認識してくれているようだ。
騎士の社会的信用の高さを改めて実感した。

「ああ、別に君をからかっているわけではない。
あくまで私の本音だよ。」

彼は不思議そうな顔をした後、いよいよ臍を曲げてしまったようだ。
私は後ろから彼を抱き寄せる。 胸の弾力が彼の背中に当たることだろう。

「君は子孫繁栄と豊作を司る巫女なのだろう?
そういう方面の経験はしていないのかい?」

耳まで赤くしている反応から、経験はないと思われるが。
私は彼の耳元で囁くように問いかけた。

ナナカマド > 「はい、よろしくお願いします。フォーコ様」

ぺこりと一つ頭を下げてフォーコに挨拶すると
まだ見ぬ王都の姿を脳裏に描く。
一体どんな場所なのだろうと、希望に満ち溢れているのが輝く目から察せられるだろう。

と、後ろからフォーコに抱きしめられ、その胸を背に押し付けられれば
おっかなびっくり身をこわばらせる。
女性の柔らかな体など、今まで触れた経験もないナナカマドはドギマギとして慌ててしまう。

「フォーコ様っ……い、いけません!往来で女性がみだりに抱きつくなど……!
 も、もちろんわたくし、授けびとの役目のある巫女ですからっ
 男女の交際がどのようなものであるかは知っております!
 ですが、フォーコ様とわたくしはまだ出会ったばかりでありまして……」

経験、と言われても何が何やらさっぱりだが
それで呆れられては仕方ないと知ったかぶりをする。
だが耳にフォーコの吐息が吹きかけられればぞくりと背筋を震わせた。
涙目になりながら上目遣いに彼女を見て、ふるふると首を横に振る。

フォーコ > 「ありがとう、ナナカマド。
私の師団に入ってもらえて嬉しいよ。」

私も彼に頭を下げた。
そして、目を輝かせているのが分かるだけに少し心が重くなる。
彼が思い描くような暮らしとは必ずしも限らないのだから。

彼はどうやら女の身体に触れたことは少ないようだ。
私の様なおおよそ女らしからぬ身体でも身を固くしていた。
ならばと、私は抱きしめた手を彼の胸元へと伸ばし指で品定めでもするように弄る。

「それなら、どこか場所を変えればいいのかい?
それに私は君に男女の中に成ってくれと頼むつもりはないよ。
ただ、互いの事を知るにはこれが手っ取り早いだろうと思ってね。」

それらしい理屈を捏ねた私は彼の長い耳を唇で挟んだ。
カプカプと甘噛みをし、今度は首筋に息を吹きかける。

予想通りな初心な反応を見せてくれた。
私は足の間の生殖器が大きくなっていくのを感じる。

ナナカマド > フォーコの鍛え抜かれた体とは言え、見目は女性であるし
その女性に抱きしめられでもしたら流石に恥ずかしい。
もじもじと体をもじつかせ、懸命に離れようと抵抗するが、体格差も力量も相手の方が上手だった。
胸元へ彼女の褐色の指が這い寄ればいよいよ顔をひきつらせて慌ててしまう。

「えーっと……ええっと……場所の問題ではなくて……!
 ですから、こういったことは男女の仲になってからするものでして、
 それも夫婦になる契を交わす段に入ってからですので……!

 や、っ……く、くすぐったいです……!耳、だめですってばぁ……!」

エルフの尖り耳を柔らかな唇で挟まれ、甘噛されれば敏感な場所故に
大きくナナカマドの体が震える。
首筋に息を吹きかけられ、彼の白い肌がざわりと粟立った。
と、腰に当てられているフォーコの股の間で何かが堅く大きくなっていくのを衣服越しに感じたナナカマドは
それが何を意味するのかわかっているのかいないのか、
ひぃ、と悲鳴を上げつつ手足をばたつかせて抵抗する。

「だ、だめです、フォーコ様っ……
 フォーコ様も……お体がわたくしと同じ……
 いえ、でも……それでも、だめなものはだめです!」

フォーコ > 彼の顔からは困惑の色が出ているが、拒絶されているというわけでもなさそうで。
何て言うか、このまま勢いでどうにかなる気がした。

「都に着いたらこんな程度は挨拶代わりだぞ?
だからそこまで難しく考えるな。
何事も経験だぞ。」

耳を苛めた後は震えている彼の首筋に口づける。
唇を窄ませると、赤い鬱血跡を何度と残して。

「君も私と同じなのか。
なら、私が何をしたいのか君には分かっているんじゃないか?」

彼のお尻に頭を持ち上げつつある一物を服越しに擦り付ける。
そして、手足を蠢かしている彼を抱きしめたまま人通りの少ない岩陰へと連れ込もうと。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からフォーコさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からナナカマドさんが去りました。