2017/12/18 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にサナさんが現れました。
サナ > 土を踏み締め歩む速さが次第に遅くなり、後から来る旅人幾人かに追い抜かれる。楽しそうに跳ねゆく子供の笑い声に振り返り、目を細めていたものの、さっくりと追い抜かれた時に休憩時を悟ることになる。

街道から少しばかり脇道に逸れると、きっと幾人もの旅人が椅子代わりに身体を休めたであろう、表面が摩耗でつるつるになった半円の石がある。トッ、と腰を下ろすと、張っていた気持ちが弛んだのか歩みが鈍る原因が明らかに。

ざわざわと頭上で枝を拡げ、風に騒ぐ樹の下で。
身を折るように屈めてブーツのサイズ調整で巻き付けた紐をほどく。
朱い紐をくるくると手首に結えてもう片側も解き。
ブーツからゆるりと足先を抜き取る。

白い足先の外郭が赤くなり、夜風が心地いいから少し熱を持ってしまったのかもしれない。冷えた手指で包み込み

サナ > 「泉や川でもあれば………」

冷やせる、のに。
ああでも、川の水は痺れる位につめたいだろうから、尚更凍えてしまうのかもしれない。

にぎにぎと足指を揉み広げしていると、仄かな体温が掻き集められて温まりかけては外気に蹴散らされる。

木陰に身を寄せて足を休めていたけれど、木々越しに見える通りを行き交う人々も徐々に数を減らしてきて、夜闇深く空気が張り詰めていく。

は、と篭ったような白い吐息を唇から散らし
手放した脚を膝の高さにゆらと持ち上げる。
幾らか赤味は引いたような、薬を巻かないと長引きかねないような。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にワルセイ・イダーヤさんが現れました。
ワルセイ・イダーヤ > (メグメール街道、そこを歩くのは、一人の紳士服の男。近くの村で、珍しい薬草が売っているという話を受け、買いに行っていたのだ。
白い息を吐きながらも、その表情はしかめっ面ながらどこか嬉しそうで)
いやはや、良い買い物をしたな…おや?
(木の下、座って足を見やる女を見付ければ…すこし、気になって)
もし、そなた……足をくじいたか、痛めたのかね?
(そう話しかけ…)
ああ、失礼した、俺はワルセイという…まあ、医者だ。
もし、足をくじいたのなら、長引くと大変だ。
もしそなたがよければ、診てやろうか…?
(そう聞くだろう…)

サナ > 互いに気に留めることもなくすれ違う人ら。
街道を行き交うひとから意識を外しかけた時、投げかけられた声にゆっくりと顔を上げる。
驚きに見開いた双眸を緩く瞬かせる

闇に沈む黒に溶け込むような赤に、己は血の色を連想する。

「吸血鬼………?」

ぽつりと言葉を零すけれど。
男から掛けられたのはこちらを気遣う言葉たちで。それも、お医者様。
真反対にも位置しそうな誤解に動揺したよう肩を小さく縮める。
持ち上げていた脚が揺らいで、とん、と。踵が地面に下りる。

「あっ……。あの、……長い距離を歩いたから。たぶん、靴擦れだと思います。
だから診て頂くのは、嬉しいんですが、申し訳ない、かも…。
もし効く薬を、持っていたら、分けて頂けると嬉しい……。」

……出来れば、安いのがあれば。と、ぽそぽそと付け足した。