2017/10/12 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にガラティルさんが現れました。
ガラティル > 夜が近づき、街に急ぐ荷馬車が増えてくる時間帯
そんな時間の街道を、ふらふら、と頼りなさげに細いシルエットが歩いている
厚手の上着を羽織り、馬車とは反対方向…山のほうに歩いていく男の姿

「ぐ、ぅ…、あ……。はあ、は、あ…」

もし近くに人がいれば大丈夫ですか、と声をかけられるほど息を粗くし、時折街道脇の木に手を添えながら歩いている
御者は忙しく、馬車に乗る人々は大抵が談笑に夢中か目を向けても無視をして
視線を受けながら、どう返すでもなく、ひたすらに山のほうへ
日が暮れるという時間帯、ほとんど装備もなしでそちらへ行く姿は…興味を持ってみれば、不思議に思う物だろうか

「腹が減ってる、けど。こっちをなんとか、しないと、な…」

呟く。その声は奇妙な掠れ方をしていたり、急に小さくなったりと足取りと同じく安定しない
下腹部に手を当てながら、まるで病人のようにふらふら。ただ町ではなく、山のほうへ倒れそうな足取り…
それでも視線は何かを探すように辺りを見回している…

ガラティル > ふらふらと歩く男の頭の中に響く声
それは人の言葉を成してはいないものの意志だけは伝わってくるもの
いつ死ぬかわからない、だから子を残せ、メスを犯せ、孕ませろ、と
言葉よりも雄弁に男に叫ぶように催促していて

「(お)、ぐ…。『ここで』、でてきたら、しぬ、ぞ…。せめて森の中、だ…っ」

男が苦しそうに呻き、うずくまる
厚手のコートが盛り上がり、すぐに収まって
ここで正体を現せば街に伝わり、自分達を作った者の手先に追われて殺される危険がある
ぶれる声を発しながら出てくるものを押さえつけ
彼の中にある全部が飛び出してくれば抑えられないだろうが、彼の中の他の存在の一部もまた、今姿を現すのはまずい、と本能で感じていて抑え込むのに協力している
だが体は耐えられず、うずくまったままごろ、と転がってしまい
この衝動が落ち着くまでは…急病人のように道の端に倒れているしかないようで