2017/07/22 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にピアさんが現れました。
ピア > まだ陽が真上まで届かぬ午前中。
少女は珍しく街中ではない場所を歩いていた。
少し王都を離れるつもりで、目的地はあるけれど急ぐわけでもなし、どうせなら寄り道して世界を見たい。
先ずは馬車を借りて出発しても良かったのだが、街道にも馬車が拾える場所が
あると聞いたもので好奇心先立ち、自分の足で歩いている。
日が沈むと魔物の数も増えるのだろうが、この時間なら肇国節の影響で
行き来する行商人の姿があったりと、比較的長閑である。しかし。

「あっつーい……。喉カラカラ。
 今歌えって言われても声出なさそう。」

甘ったるい声音は少々掠れている。
丁度良さそうなサイズの岩を見つけると腰を下ろし、一休み。

「…ん?」

足下に紫色の小さな蛙がいた。
毒を持つそれを臆することもなく退屈しのぎに指でつついたり、無知且つ暢気な旅の始まりであった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にルヴィエラさんが現れました。
ルヴィエラ > (王国より、諸事情にて馬車を使っての出国をしたのは、同乗者の関係だ
別段大した事では無い、ただ、一寸だけ御喋りが好きなだけの相手だが、如何にも話の内容が退屈に過ぎる
此の儘延々と聞き役に徹し続けなければ為らないのは、流石に厄介だなと思っていた其の矢先
ふと、其れなりに確りとした馬車の窓から外を覗いた視線の先、見つけた影に、一寸瞳を瞬かせては。)

―――……嗚呼、済まない、少々用事が出来た。 何、王都に居る知人の家族でね、済まないが、私は一旦降りさせて貰うよ?

(半ば、急いでいるように見せかけながら、馬車を止める様乗り手に声掛け
――そうして、一人道へと降り立っては、先刻馬車から見えた岩の上、腰掛けている陰の元へと歩んで行った
ちなみに、当然ながら、恐らく彼女とは初対面だろう。 ――「彼女」とは。)

―――……御機嫌よう、誰か人待ちかな?

(掛ける声、被っていたフードを外しながら、彼女の姿を見下ろせば
――突いている蛙が逃げぬ位の距離で、一度立ち止まろう)。

ピア > 街道を通る人は多く、何人も目の前を通り過ぎていった。
だからこそ少女がその1人1人を見ることもなく互いに気にすることもなく。
不干渉であったその状況で、突如声をかけられて驚き少し、といった様子で顔を上げる。
柔らかい背をつつかれたままの蛙は心なしか不満そうであった。

「ご…ゴキゲンヨウ…?」

挨拶し返そうとしたら片言のオウム返しというどうしようもないことになりつつ、少女は首を左右に振る。

「暑かったので休憩中です。えー………と…」

涼しげに立つ相手の姿は、この街道を汗水垂らして歩いてきた旅人には見えない。
護衛らしき人も見えないが、貴族の方だろうかと思えば気楽に言葉も発せられず、とりあえずお辞儀をしておく。
片手は蛙に触れたままなので少々礼が足りていないけれど。

ルヴィエラ > (顔を上げた少女へと向ける瞳は、僅かに一度細められ
其れから、穏やかに、柔和を心がけた微笑を向けたならば、会釈めいて一礼を向ける
何処か困惑めいた其の様子に、けれどカエルを突いたままの指先に
くすりと、少々可笑しそうに笑っては)

成る程…休憩中、と言う事は此処から徒歩で何処かに?
この時間に出歩くには、随分と身軽の様だけれど…、……お嬢さん一人かな?

(連れの方は見えないね、と、辺りを見回してみる仕草。
相手と同じ様な感想を抱きながら、再び其の姿を見下ろせば
――暫しの間、其の顔を、容貌を、其の姿を、静かに、見定める様に見詰めて)

―――そう言えば、少々声が掠れているね。 風邪か、其れとも喉が渇いているのかな?
手持ちの水分がなければ、少し余っているが、良ければ飲んで置くといい。

(ふと、腰に下げていた水筒の様な容器を外して、彼女へと差し出そう
あくまで、必要ならば、と声を掛けながらの申し出、断られれば素直に戻すだろう
もし蓋を外し、喉を潤した所で大した問題は無い――通常の人間ならば
もし、其の肉体が何かしらの魔力構造物であったなら、手渡す瞬間に帯びさせた魔力に反応する筈
――一寸した肉体の高揚、と言った位の心算、だけれど)。

ピア > あまりに蛙を突いていることが自然だったため、何に笑われたのか気づかず、
照れくさそうに愛想笑いを返した拍子、指が蛙から離れたので蛙はこれ幸いと逃げていった。
いつまでも触っているわけにもいかないので、蛙に執着することは止めにして。

「1人です…けど、近くで馬車に乗れる所があるって聞いたので、とりあえずそこまで」

その後は、まぁ追々といったところ。
程々に冒険はしたいと思っているが戦闘能力がないことは自覚しているので、
そんな自分でも辿れる旅路を計画中。―――という名の無計画。
人間なら準備すべき食料などを必要としないので、身軽に出発出来るところは助かる。

「え、ありがとうございます。でも大丈夫です。
 さっき出発したところなので、お水はあるんです。
 それに……んーと…、魔法が使えるので喉の掠れは間もなく治ります。」

正確には少女の肉体を保っている魔力による治癒なのだが。
見目には1人旅するには少々心許ない存在ではあるのだが、普通の人間よりは頑丈に出来ている。
断りながら、しかし優しく接してもらったことはありがたく、
笑みは緊張や愛想笑いが含まれたものから自然なものへと変わった。
次いで、ちょっとした好奇心に。

「どこかへ行かれるんですか?それとも戻ってきた方ですか?」