2017/05/27 のログ
ゼノビア > 「……レイチェル姉さん……。」
妥協と意地悪を更に歪めて憶えた名前を返そうか。
さて今回の呼び方はいかに?と視線で問おうと思ったが、レイチェル姉さんは前を向いてしまった。

なのでそれ以上邪魔する事も無粋であるし、手綱をとる邪魔をしない方が良さそうだ。
しかし、気遣いの一つだけは良かろう?と浮べた笑みを崩す事無く、自分も視線を前に向けてから、それと無い素振りで言葉を紡ぐ。

「レイチェル姉さんが眠くなったら代わりますので、声をかけてください。こう見えても馬車を動かすくらいは出来ますので……。」

と、気を使わせないように気を使うように、視線はあくまでも重ねないで、それとない極自然とした感じで言葉を紡いだ。

レイチェル > 「それならいいかな。呼ぶときはそれでお願いね」

なんとなく家族によばれるような呼び方ではあるが様が付くよりはいいと考えてそれでいいと。
少年の視線を感じはするがいつまでも街道から目を離して脱輪をしては大変だと。

手綱を取るのはそれなりに慣れてはいるが人を乗せるのは初めて名だけに僅かに緊張し。

「そんな気遣い良いのに…って言いたいんだけどお願いしてもいいかな?
ゼノビア君を乗せてなかったらどこかで仮眠を取ろうと思ってたんだよ」

本当に助かりますよその気遣いに感謝を示して、少年も馬車を動かせると聞けば気持ちも軽くなる。

ゼノビア > 肯定の意味で一つだけ縦に頷いて見せる。
自分で言い出しておいて何だが相手の敬称と言うよりも何だか家族に向けて言葉を発している呼び方に思えて、今更ながら頬に薄紅がさし、少し気恥ずかしい気がしてくる。

その表情は夜の闇が隠してくれるから、気にしないのだが、頬が熱いのには代わりはない。

「勿論喜んで。ああ、別に馬車を止めてゆっくりと仮眠するのも構いませんよ?馬車の番も出来ますし……。レイチェル姉さんがゆっくり出来るほうで……。」

馬の番やら馬車の番こそ執事の仕事の一つである。
御者が存在しなければ執事の仕事であり、スキルは身体に十分に刻まれているので何も問題はない。

あとはレイチェル姉さんが揺れる馬車が良いのか、それともゆっくりと揺れない場所で眠るのが良いのか選択肢は相手に任せて、自分も少しだけ欠伸をして、緊張をしてない事を身体で表現しよう。

こちらまで緊張していては彼女から感じる緊張に更なる重圧を与える事にもなるし……と。

レイチェル > もし弟がいるとこんな感じ?そんな事を思えば自然と笑みが浮かび。
隣で少年が気恥ずかしさに頬を薄紅の色が差しているなど考えもせずに。

「交代して貰えるなら止まらなくてもいいかな。止まった分だけ帰るのが遅くなるからね。やっぱり早く帰りたいよね?」

私もそうだからと笑みを見せて一瞬だけ少年を見て。
誰かと一緒だと暗い夜道を進む不安も解消されると安心をして。

少年の言葉に折角だから進もうと告げて、やはり自分もだが少年も早く帰りたいだろうと考えれば止まらない方が良いだろうと。

そうしてしばらくと進めば少年に手綱を任せ荷台で仮眠を取るべく移動することに。
二人のゆっくりとした帰路はまだ途中で……

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からゼノビアさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からレイチェルさんが去りました。