2017/03/06 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にシドさんが現れました。
シド > 遮るものなく晴れた天上に座す満ちた月が零す灯が、整然と煉瓦を敷き詰められた街道に降る夜。
澄み渡り冷え切った大気に馬蹄を鳴らせて歩む馬と、その手綱を引いて先導する銀髪の青年がいた。
重たそうに足を運び、時々馬の白い毛並みを撫でて励まし歩む。

「足を挫くなんてな、お前。戦場ならば真っ先にやられていたぞ。」

青年よりも悲痛に足を引き摺る馬に語り掛ける。返るのは力なき嘶き。
自分の領土まではまだ遠い。されど、愛馬が己を運ぶにはまだ傷癒える時間が必要。
吸う度に硝子の破片を飲み込むような寒い大気に身震いしながら、今一度手綱を引っ張り歩み始める。
助けなき閑静な様相に息を吐いて跣足を進める身体は休息を訴えてもなお歩む。
揺られ揺られる長い銀髪も、心なしか色褪せるような、疲弊具合。

シド > 「街灯りが見えてきた。ほら、もう少しだ、頑張れ。」

遠く領土の灯りが見えるのに手綱を引く力が篭もる。
愛馬も帰る場が近いと足早になり。二人無事に領土に着くことができた。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からシドさんが去りました。