2016/10/11 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にレイアードさんが現れました。
■レイアード > 先の戦…小競り合いと形容しても良いかもしれない、一向に勢力の傾く様子も見られぬ戦いの帰り道。
戦中で意図した訳ではないが王国騎士と敵対する傭兵隊が居たので迷わずそちら側につき、何の罪もない騎士たちを大勢討ち取った。数の暴力で制した女騎士たちを好き放題にさせる代わりに得た分け前によって道中の移動は心配なくやり過ごせた。
あのまま獣たちが交わり合う場に紛れていても良かったかもしれないが、雌犬に堕ち、騎士ですらなくなった女どもに今更関心は沸かない。
愛馬を進めながら、既にボロボロで貴族の面影はわずかにしか感じられぬ衣服をなびかせる青年はつまらなさそうに空を眺めていた。
「……案外、長い間楽しめると思ったが期待外れか…。アレだけの数では足りないという訳だな…。…覚えていろ、マグメールの連中め…。…俺たちが受けた仕打ちは未来永劫に忘れんぞ…。…貴様らが滅亡する時、無念の中でくたばった俺達の親の顔を思い出せ…!!」
ふつふつと、怒りがこみ上げてきた。アレだけの騎士たちを蹴散らしたというのに、全然充たされない。
「そういえば、王都より東…タナール砦でもちょうど王国連中どもが魔族風情に後れを取ったとかで話題になっていたらしいな。…いい気味だ。」
そうして、青年は新たな狩場に目星をつけたかのような言葉を浮かべ、物資を補給すべくかの憎き王都へ馬を進めていた。
■レイアード > 王都に足を踏み入れようと、もうきっと自身を覚えている者などきっと居ないだろう。離別した兄弟姉妹も、没落した貴族の末路である名もなき奴隷として売りさばかれ、今頃どこかで世の中を呪いながら使役されてるか、とうに用済みとして殺されている。
暗い現実に身を寄せて生きて来た彼に、再会の二文字など到底浮かんでこない。
「流石に王家に仕掛けるのは無謀だな……。…くっ、もっと力があれば…」
ぎゅ と手綱を握る手に力を込めながら、道が延びていく先に見える王都の影を睨み付ける。