2016/10/06 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にカルムさんが現れました。
カルム > 「もう少しで、王都か。」

夜の街道は流石に危険が多いのであまり歩きたくはないが、もう少しで王都につくという事情であれば話は別だ。
ここで休憩するよりも、疲れても王都に到着すれば、宿があるだろう。
そこで一泊したほうが、安全で、体力も回復する。
そう考えたゆえの強行軍。
手元のランタンの光は、宵闇に吸い込まれて塗りつぶされ、先の先は見えないが、街の灯りが見えてきている。
もう少しだ、と冒険者は疲れた足をさらに前に踏み出した。

カルム > (しかし、新天地か。 ワクワクするが、不安も多いな。)

 冒険者は、最近の情勢が予断を許さない状態であることは、ここに来る前に知った。
 だからこそ、依頼が多くあるという希望を持った。
それに、この国には、いろいろな遺跡もあるというから、其処に潜ってお宝を見つければ一攫千金も夢ではないのだろう。

     だが。

(果たして、どうなる事やら。情勢が不安ということは、チームを組む必要があるだろうか。
 聞いた話と、実際に見る。全然違うものだからな。)

 警戒しておくに越したことはない。
 欲を掻きすぎれば、命に関わるし、魔物も、盗賊もいる。
 考えても考えても答えの出ない問題、希望と不安。
 成るように成るしかないか、と切り替えることにする。
 明かりは見えるが、まだ、もう少し遠い。
 早くベッドに休みたいもんだ、と即物的な思考。

カルム > 「そう、いえば。」

 一人旅が長いと、独り言が多くなるのは寂しさのせいだろうか。
 本人は当然のごとく無意識に零しているものであり、気になった事があったが故の呟き。
 その、気になったこと言うのは、一般的なことである。

「こんな時間に、王都の門、開いてるのか……?」

 魔物がでる、野盗が出る、戦争状態。
 普通に考えれば、住民の安全を考えれば、門が閉じていても可笑しくはない。
 その辺どうなんだろう、気になってくる。
 結局は、行かねばわからないことなので、もし閉まってたら、がっくりと肩を落として、近くの茂みか何かで野営するしかない。
 多分大丈夫だと………信じたい。

カルム > 王都に続く道を冒険者は進んでいく。
もうすぐ到着する、でも、まだ到着してはいない。

王都での一切合切に対して、希望と不安を胸に抱きつつ。
少しずつ明るさが増えていくその場所へと向かう。

門が開いているのか、締まっているのか。
宿を見つけて休むことができたのかできなかったのか。
それはまた別の時に語られることになるのかもしれない。

確実なのは、この国に凡庸な冒険者が一人増えたのだということだ。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からカルムさんが去りました。