2016/05/30 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にティネさんが現れました。
ティネ > 「うおー、ま、待ってー!」

夕暮れの街道沿いの小川。
その草の陰を、ちょこちょこと走る陰がいる。
小さな妖精もどき、ティネであった。裸の。

小川には白い布切れのようなものが水流にのって彼方へと流されようとしていた。
どうやら彼女の服であるらしい。
洗濯をしているうちに流されてしまったのだった。

ティネ > 「あー――……。」

こけっ。
小川のそばを一生懸命走って追いかけていたが、
やがて転んでしまう。
前にもこんなことがあったような気がする。
そうこうしているうちに自分の服ははるか遠くに流されていってしまった。
少なくともティネの足ではもう無理だ。

飛べばなんとかなるのではないかという気もするが、

「あんまりこの状態で飛びたくないな……」

全裸状態でこの草の陰から出るというのはちょっとした思い切りが必要だ。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にタマモさんが現れました。
タマモ > 人はどうして釣りをするのか、それは、そこに川があるからさ。
…いや、人じゃないけど。

小さな影が頑張っている中、自分はこうして釣り糸を川に垂らしている訳である。
横に置かれたタライの中には、まだ魚は一匹も見えない。
…一応、途中からその声は聞こえていた。
ただ、なんか必死そうなので何事かと黙ってみていた訳だ。
服を必死に追いかける姿を眺めながら…

「………ついに身も心も開放的になったんじゃろうか?」

そんな事を呟いてみていた。
ちなみに、釣り糸に服が引っ掛かっているが、小さ過ぎて気付いてない。

ティネ > 「もしも――し、タマモさんやー……
 そこな釣り糸にわたしのお洋服がひっかかっているはずなんじゃがのう。
 返してくれんかのう……」

背の高い葦の陰に隠れながら狐の少女にお伺いを立てる。
夏だからといってそこまで解放的にはなれない。
気づいてたなら助けて欲しかった。

「ところでそれ、魚がちゃんと釣れたことってあるの?」

タマモ > 「うん?…お主の服が…?」

こそこそ隠れながら声をかける少女、その言葉に、はて?と視線を垂らした釣り糸に向ける。
…うん、こう、じーっとよく見てみると、なんか白いのが引っかかってるか?
少女の存在には気付いていたが、これには気付いてなかった。

よいせ、と釣竿を軽く引き上げれば、糸に絡まるようにした白い服らしきものが手元にきた。
もそもそと弄る、糸から解こうと弄る、何とか取れた。

「何じゃ、失礼な事を言ってくれるのぅ。
もちろんじゃ、今日はちょーっと魚達の機嫌が悪いだけじゃろう」

多分、そう心の中で付け加えた。
指に摘まれた服、どうしようか?なんて感じに、少女と交互に見遣ってみた。

ティネ > 「そうかな……なんかちゃんと釣れたのを見た覚えがないけど……」

どうも素直には返してくれそうにない気配を感じる。
余計なことを口にしてしまったのかもしれない。

そっと草葉の陰から歩き出し、タマモの足元まで近づく。

「ね、ね、タマモ……いじわるしないで返してもらえるとボクうれしいなっ。
 お礼もするからさっ」

えへへっ、と笑みを作ってみせる。
お礼とは言うがこのティネ、文字通り裸一貫である。

タマモ > 「いや、待つのじゃ、ティネ。
お主が見ていた時に、たまたま釣れてないだけじゃぞ?
ちゃんと川に返さねば食べ切れぬ程に、魚が釣れた事もあるんじゃからな!?」

ぶんぶんっと釣竿を片手で振りながら、必死に弁解をしてみた。
いや、本当に釣れた事もあったのだから、間違いではない。
そんな場面を見ない限り、信じられないかもしれないが。

と、足元まで近付き、笑顔で言葉を続ける少女。
お礼もするから、の言葉に、かくん?とわざとらしく首を傾げた。

「ふんふん、服を返せばお礼をするか…お礼のぅ…?
ちなみに、どんなお礼が待っておるんじゃろうか?」

どう見ても、見事なほどの身一つ状態。
唯一あった服も、自分の指に摘まれている。
ずいっと顔を近付けながら、ちょいちょいと指を伸ばし、頭を撫でてみよう。

ティネ > ほんとかなぁ? と首を傾げる。
実際どうなのかはティネには知るよしもないが、
どうも必死で弁解しているのを見ると怪しく思えてしまう。
ちょっとかわいい。

「えーっと……。
 身体で支払う? 的な……肉体労働的な?」

いまひとつぼんやりと濁された言葉。
全裸ゆえに大事なところが丸見えにならないようにしていたが、
撫でられればふにゃと表情を緩めて無防備な体勢になる。

タマモ > 「ちょっ…お主、今、疑ったじゃろう!?
えぇいっ、本当に釣れたのじゃ、釣れたと言ったら釣れたのじゃっ!
まったく、あれじゃ、信じる者は救われると言うじゃろう?」

うん、疑いの仕草を見せれば見事に反応してみせた。
すでに言い訳でもなくなっているが、気にしない。
そして、最後には妖らしからぬ説法を説いた。

「ほほぅ…この服を返せば、ティネはお礼を体で払ってくれるというんじゃな?
ほれ、この体でのぅ?」

くすっと笑うと、頭を撫でていた指がするりと頬を伝い、首筋を通って胸に触れた。
少女の抵抗がないならば、そのまま更に下がって…お腹から、わざと股間は避けて腰から背中へと指を這わせていくだろう。