2016/05/26 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にレスターさんが現れました。
レスター > 夜更けの街道。そこを手ぶらの男が歩く。
黒尽くめで灯りも持たなければ
よく言えば闇に溶けこむように、悪くいえば、馬車にはねられても文句は言えない様相。

「ッたく―――何が“半日もあれば運び終わりますよ”だ。
 滅茶苦茶遠いじゃないか。」

毒づく。
事情を説明するならば、生活の糧を得るために受けた荷運びの依頼。
それが思ったより遥かに時間がかかった、とそういう話。
おまけに馬車代を節約して徒歩移動。
自分の責任以外にまったく誰の責任でもないが、少し毒づく位は許して欲しい。

レスター > 「で…王都まではあとどれくらい距離があるんだ?」

誰にともなく問いかける。
周囲に確認できるかぎりは人影は無いので、完全な独り言だ。
歩く歩調も先が見えなければ、自然と鈍りがちにはなって
とりあえず、そこで足を止める。

「はァ――」

ため息ひとつ。懐から煙草を一本取り出すと、火を点す。
夜道にじりじりと赤い炎が点って、そして紫煙の香りが夜の空気に交じる。

「雨とか降りませんように。
 降ってきたら泣くぞ。泣くからな。」

なんて、また誰にともなく言葉をかけながら歩みを再開。
だらだらと、なんて形容が相応しい足取りで、歩いていく。

レスター > そうして、彷徨うように歩く足取り。
王都に到着する頃にはすっかりと、朝方になっていたとか。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からレスターさんが去りました。