2016/03/13 のログ
イニフィ > 一人だと寂しいのではないかという質問は受け付けない。
何しろ一人旅が好きだから、特定の相手を早々作るつもりもない。
そもそも自分が特定の相手と添い遂げることをまったく想定していない。
自由を取るために家出したのだから、今はまだこれでいい。

「……。でも、そろそろ帰ったほうがいいかしらねぇ…?」

まあ、でもさすがに何年も帰っていないとなると、家のことは気にかかるもので。
帰ったらなにを言われるか分かったものではないけれども、顔くらい出したほうがいいかな、と最近思い始めていた。
否、決してホームシックというわけではない。

イニフィ > 服が汚れるのも構わずに、一本だけそびえたつ木の木陰に座り、旅行カバンの中身を空けた。
中身は洗い立ての真新しい服(デザインはほぼ一緒)の上に、サンドイッチセットが一つ。
今日のお昼ご飯である。先日、マグメールの市場で見つけた店のBLTサンド。
なかなか美味しかったので、今日はこれをテイクアウトさせてもらったのだ。

「お母様への手紙はいくつか出してるし…雷は落とされそうにはないんだけど…。」

何年だろう、5年?もっとかもしれない。
ずっと家には定期的に連絡していたものの、結局顔すら出さなかった。
これはきっと怒られるだろうな、と心配しつつBLTサンドを一口かじった。

イニフィ > しゃきしゃきのレタスとトマトの酸味、そしてベーコンの肉汁がいい感じ。
パンが少し甘めに作っているのかちょうどいい感じに調和されて本当に美味しい。
確かこの野菜は九頭竜山脈のほうで作っている、という話だったし今度畑を捜しに言ってみてもいいかもしれない。

「………まいっか、そのうち考えましょ。」

そして結局帰らない。
まあ、いつもの流れなので今回もなあなあで済んでしまうのであった。
何しろこっちには面白いものが多すぎる。

イニフィ > 「さってと、そろそろ町のほうに戻りましょうかね。」

BLTサンドを平らげると、その場から立ち上がる。
今日は天気もいいし、このまま歩いていこう。
そう思い、旅行カバンを手に街のほうへと踵を返していった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からイニフィさんが去りました。