2015/11/21 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にアルバトロスさんが現れました。
アルバトロス > 王都へと戻ろうと街道を歩く男の姿があった。
昨日、今日と喜びヶ原の森林の奥地にまで向かい、恐らくは珍しいだろうハーブや花を摘めるだけ摘んでからの帰還。
途中で魔物と遭遇して、それが落とす素材も確保していた。おおよそ、換金すれば暫くは困らないだけの収穫である。

「………。」

だが、そんな男の歩みが止まる。
前方に見える人影。賊、にしては身なりの良い格好だ。
待っていたと言わんばかりに絡んでくる男達は、以前に男が酒場で裏拳を喰らわせてやった軍人だった。

アルバトロス > 「………。」

何も話すことの無い男は、当然のように無視をして先に進もうとする。
それを見た軍人の男達は剣を抜いて男へと刃を突きつける。

自分たちの名誉を汚したから、国に対する逆賊として制裁する。
泣きながら土下座して命乞いをして、靴でも舐めれば許してやる。

横柄な態度で捲し立てる軍人たちの主張を纏めると、大体そんな感じだった。
自分たちのことしか考えていない、腐りきった軍人というものは…おおよそは同じようなものなのだろう。

アルバトロス > 一人に大して、数人。しかも軍人である自分たちが負けるはずが無い。
そんな根拠の何も無い自信が軍人の男達の嫌味たらしい笑みから窺える。
大方、戦争でも後方の方の陣に居たのだろう。命のやりとりが始まろうとしているのに、驕りと油断しか見えないのだから。

「………命が惜しければ、剣を捨てて失せろ。」

剣を抜いて青白い刀身を見せながら、男にしては優しい部類に入るだろう忠告。
だが、舐められたと逆上した男達は一斉に剣を振りかざして襲いかかってくる。
口汚い罵声が、次の瞬間にはそのまま男達の遺言となった。

先頭の男の胴を横薙ぎに斬り払い、二番目の男は胸を刃で貫く、三番目の男は転ばせてから踏みつぶした。
赤い返り血を鎧に浴びても尚、男は何も言わない。

アルバトロス > 先ほどまで不愉快な笑みを浮かべていた軍人の顔は、どれも恐怖の表情を浮かべている。
剣に付着した血を拭ってから鞘へと納めると、来た道を引き返す。
大方、遠巻きに様子を窺っているだろう手下が今頃、王都へと逃げ帰って報告をしているだろうから
王都にはほとぼりが冷めるまで戻れない。

「…ダイラス、か。」

この辺りで行けそうな街と言えば、そこくらいしかない。
軍人の死体をそのままに男は歩きだした。

アルバトロス > そうして、男が去った後で馬に乗った兵士たちが到着すれば、慌ただしく王都へと報告へ戻る。
その後は、おおよそ男が想像した通りの運びとなるのだった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からアルバトロスさんが去りました。