2015/11/07 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にダンテさんが現れました。
ダンテ > 夕暮れ時。ぽちぽちと街道を歩く人影が一つ。
肩にショートソードを担いで、その鞘の先端に風呂敷に包んだ手荷物を引っかける形。
ぽちぽちぽちぽちと、その人影、少年は街道をダイラス方面に向けて歩いている。
このペースで歩き続けても、ダイラスに着くのは確実に深夜である。下手をすれば明け方だろう。
どこかで野宿を考えるべきだろうか。

「―――っはアー……。」

ここで少年は、盛大な、実に盛大なため息を吐いた。
これからどうしたものやら、というのと、野宿かぁ、というの、その他色々なものをひっくるめたため息。

ダンテ > 「転移魔法の一つでも覚えとくんだったぜ……。」

そんなボヤきを零して、暮れ行く西の空を眺めた。
魔族の国を全力疾走で抜けて、北方山脈と呼ばれる連峰を駆け上り、そして駆け下り、ようやく歩き出したのが少し前。
心身の疲れで、今からまた駆け出すような気持にはなれず。こうして、ぽちぽちとぼとぼと歩いている訳だ。
どことなく、野良犬を連想させる姿である。
剣を担ぎ直しながら、視線を進行方向へ向ける。
南方。
目指すは、まずは港湾都市ダイラス。そこを経由しての王都である。
王都まで行けば、冒険者として身を立てられる筈だ。
そう己に言い聞かせ、歩く。
時間も時間故、街道の人通りはあまり多くない。

ダンテ > そもそも、旅装にしては軽装である。
それはその筈で、この姿はそもそも旅装ではないのだ。
単純に手荷物をちょろっと持っての家出である。それはもう、念願の家出なのだ。
とるものもとらずに出てきたから、実際は着替えすら持っていないような有様なのだが。
更に言えば、普通に無一文でもある。

「何か適当な魔物でも途中で狩って、肉でも売るかなぁ。」

少し斜め上を見上げながら、嘯く。
その為には、街道から外れて自然地帯のフィールドへと分け入る必要があるだろう。とは言えそれは、今ではない。
見上げた空は、西を茜色に、東を紺碧へと染めている。
そういえば、この辺りは村が点在していた筈だと思い至る。うまくいけば、そこで馬小屋でも借りられるかも知れない。

「―――っつっても、村なんか見えねェなぁ……。」

ぐるっと、視線を地上に戻して軽く周囲を眺める。
残念ながら、パッと見たところでは村はない。街道の脇道にでも入らないとダメなのだろう。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」にヴェーラさんが現れました。
ヴェーラ > 今日も目覚めは最低だった。
というのも暫く見なかったはずの夢をこの頃また見るようになってしまったためだ。
この夢を見ると男根を隠している魔法が解けて夢精してしまっているのも非常にまずい。
幸いまだ誰にも見つかっていないが、事と次第によっては身の破滅にも等しい事態も起こりうる。
なので、従者や騎士団の下っ端を引き連れる事なくこうして一人で行動する事に。
体裁としては陸路で王都を目指し、道中人助けをする武者修行のようなもので言い訳も立つだろうか。
自分で旅の荷物を背負い、泥臭く徒歩で旅をするなど普段なら我慢ならないところであるが弱みを晒すリスクと天秤にかけたら仕方あるまい。
とにかく見知った顔、他の貴族連中に身体の秘密を知られる事はそれだけ恐ろしいと考えていた。
そんなわけで、今日は旅立ちの準備ができ次第早々とハイブラゼールを後にしたのだが。

「奴隷の一匹でも買ってくるべきでしたわ…。」

もう既にやる気がなくなってきていた。
まず格好が非常に地味だ。
そもそも調子が安定するまであまり目立ちたくないので仕方なく地味な格好をしているわけだが、これは非常にモチベーションが下がる。
奴隷でも連れていれば秘密を知られても処分すればいいだけだし、道中手慰みに虐待するなりして遊べたのだろうが一人ではただ黙々と歩くだけ。
そうしてモチベーションが早くも底値になりかけているときに、対面から旅人らしき影が歩いてきているのを見つけた。
念のため視力を強化しどんな人物か精査。
……なかなかの美少年。
こんな時間少年の一人歩きなど怪しいとは思うが、家出か何かだろうか。
それならかえって好都合。
一つ、遊んであげることにしよう。
そう邪悪な思惑を胸に秘め、いかにも親切な騎士然として声をかけた。

「ごきげんよう旅の方。こんな時間に一人旅など危険ですわよ。」

ダンテ > 途方にくれる、という事もないが、それでも精神的な疲労感はぬぐえない。
家出の直前まで、非常にハードな事をやっていた事もある。
やっぱり野宿になるかな、と。半ば諦めて歩き続ける事暫し。
ふと、進行方向に人影。己とすれ違う形だ。
これまでそんな人影はほぼなかった。
小首を傾げながらそちらを注視する。
相手が少年を認識したのと同じように、少年にもまた特に近づかなくても、それが女性である事はすぐに知れた。
そういう『教育』を受けている。

「こんばんは、お姉さん。けど、お互い様だぜ。お姉さんだって一人旅だ。」

声をかけられる。立ち止まり、彼女と向き合って。
二コリと笑いながら、言葉を返した。
どこか腕白な印象を受ける表情は、しかし中性的な顔立ちと合わさって、どうにも不安定で、そして奇妙な魅力を持った貌となる。
少年はそのまま剣を担ぎ直す仕草をしてから、くるっと周囲を見回して。

「もう、暗くなるしさ。お姉さんは、野宿かい?」

やはり見たところ、村のようなものは見えない。
視線を彼女に戻しながら、小首をかしげる。
彼女の邪悪な胸中など、知る由もない。
そんな、無邪気な所作であった。

ヴェーラ > 「お気遣い痛み入りますわ。でもご安心なさって、わたくしこう見えて強いんですのよ?」

腰の剣を軽く叩き、上品に微笑んでみせる。
あくまでも親切な騎士、優しいお姉さんという演技で言葉を続ける。

「ええ、わたくしも今日は一人で野営のつもりでしたけど……。」

一息区切って少年をじっと見つめる。
一人で出歩く子どもを心配している、という風に。

「街道とはいえ、一人ではこの辺りは物騒ですし、よければわたくしのテントでご一緒なさいません?簡単なお料理でしたらご馳走できますわよ。」

ここまで演技にボロは出ていないはず。
しゃべる途中さりげなく胸を揺らす仕草も忘れない。
食事や身体、色々な方法で誘い込む。

ダンテ > 「―――うん?……ああ、うん、確かに、そうだな。」

上品に微笑みながら、剣を示す彼女。
その言葉に一瞬、怪訝な顔をして首を傾げるものの、すぐに何かを思い出したような貌をして、また笑顔を浮かべて頷いた。

「え。……本当に!?いいのかい!?」

彼女の申し出。その真意など知るものかとばかりに。
少年は眼を輝かせて、ぐいっと身を乗り出した。
彼女の詰め寄るように、その上体が彼女に近づく。似たような身長なものだから、状態を乗り出せば、自然と目線は彼女より下になった。
見上げる目線。上目遣い。長い睫毛が彼女の視界に入る。
ジャケットの襟元か覗く、首筋のなだらかな曲線も、シャツの襟首から除くしなやかな胸板も。
と、そこで少年の視界にも、彼女の揺れる乳房が映った。着衣越しにも、十分に大きさを感じる代物。
少年はまた、少しだけ首を傾げた。表情は、きょとん、としたもの。
しかしまたすぐに何かに思い至ったような顔をすると、薄く微笑んで彼女を見た。

「俺、ダンテ。お姉さんのテント、行きたいな。」

ぱちりと大きな眼は細められ、切れ長な印象に転じる。長い睫毛が影を落とし、目元を彩った。
ぺろ、と舌先が唇を舐める。
先ほどまでの腕白な表情とは違う、まるで娼婦のような表情。

ヴェーラ > 食いついた――。
内心邪悪な笑みを浮かべるが、長年染み付いた演技力はそんなものは一切表面に出さない。
食事かカラダか、それとも他の何かか、とにかく誘惑が成功したことに軽い満足感を得る。

「わたくしも一人での野営は味気ないと思っていましたの。ご一緒して下さるなら嬉しい限りですわ。」

口元を手で隠し品良く笑ってみせるが、身を乗り出す少年の顔が近い。
こう近いと、少年の体臭まで届いてきそうだ。。
それにまだ少年だと思っていたが仕草や体つきは思いの外艶めかしい印象もあり、なんというかもうムラムラしてきた。
だがまだ焦ってはいけない。

「わたくしはヴェーラ。ダンテ様、ですね。ふふっ、一晩だけですがどうぞよろしくおねがいしますわ。」

そうして街道から少し外れ、野営に適した場所を探しだすとテントを張り夕食の準備も兼ねて焚き火を起こす。

ダンテ > 「俺も、家出初日だからさ。お姉さんと会えてよかったよ。」

少年もまた、とても上機嫌に彼女に答える。
顔が近い。
近付いて見ると、少年の眉は少し薄い。それが中性的な印象に拍車をかけているようであった。
咥えて、唇は血色がよく、嫌みでない程度に紅を引いたような色味をしている。
頬の血色もよく、ほんのりと上気したようにも見えなくはなかった。
そして彼女の鼻孔に届く少年の体臭は、オリエンタルなお香の薫りを思わせるようなものだった。
甘く、怪しく、煙のようにとらえどころのない薫り。
その癖、それは確かに男性的な薫りでもあった。

一歩。

少年は彼女に近寄る。上体を戻す事なく、上体に下肢を引き寄せるような動き。
ふわ、と襟元が揺れて、香りが押し出される。
視線の高さは、また同じに戻る。
しかし距離は、近いままだ。

「ああ、ヴェーラさん。……ははっ、様、ってのは、何かちょっとくすぐったいな。」

どこか艶めかしいような微笑は、しかしすぐに鳴りを潜めて、少年はまたどこか腕白に笑った。
しかし、その身に纏う空気までもは変わらない。
ともあれ連れ立って場所を移し、野営の準備が始まる。
少年も当然見ているだけではなくて、彼女に付き合ってテントや火の準備を行う。
途中でジャケットを脱ぎ捨てると、ほんのりとシャツが汗で肌にはりついて、しなやかな肢体を透かしている。
少年は、シャツの前の一番上のボタンをもう一つ外す。これで上から、三つのボタンが外れた形。その下は当然、地肌だ。

「ヴェーラさん。他に手伝う事ないかい?」

開いた襟元で仰ぐように、シャツの中に風を入れながら、少年は問いかけた。
その度にちらちらと、彼女の視界に入る肌色の面積が増減する。

ヴェーラ > 「え?え、ええ、それでしたらもう少し木の枝が欲しいですわね。」

いけない、一瞬だが見とれてしまっていた。
声をかけられ慌てて取り繕う。
最初はただの美少年と思っていたが、存外色気があり時々目を奪われる瞬間があった。
こんな事で呑まれていてはいけない。
誘惑するのはこっちの方。
魅了し、逆らえなくして、若く瑞々しい色気もあるあの身体を好きにするのだ。
それに魅了しつくしてしまえば今晩だけではなく、もっと長く楽しめるかもしれない。
家出と言っていたしそのまま囲ってしまうのも悪くはないだろう。

「その間、わたくしはお料理を仕上げてしまいますわ。」

まずは料理からだ。
料理の腕はそこそこ自信がある。
保存用ばかりとはいえ仕入れた食品はそれなりの高級品だし、家出少年の心を掴むのは容易いはずだ。

ダンテ > 「ん、わかった。」

にっ、と。歯を見せて笑う表情は、やはり少年のものだ。
そこには艶もなければ、色気もない。
そんな表情を見せている時は、その雰囲気は溌溂とした少年らしいものになる。
その変化がまた不安定で、彼女の視界の中でゆらゆら揺れる。
彼女の求めるまま、少年は少し離れた場所の乾いた木の枝を拾い出す。膝を深く折って屈むのではなく、上体を前に倒すようにして腕を伸ばす拾い方。
彼女に背を向ける形なので、自然と尻を突き出すような形。
腰つきは、当然だが少年の、つまり男性のものだ。
だから尻というよりも、身を折る度に強調されるのは、少し余裕のあるズボンが引っ張られて突っ張り、ぴたりと張り付いて輪郭を浮かす太腿。
加えて、少年自らズボンの裾からシャツを引っ張り出した事によって、そうやって体を折る度にちらちらと腰と背中が顔を出す。
彼女の肌よりは黄色い、それでも十分に白い肌。背骨が、浮いている。
ひょい、と。左腕に抱えた木の枝の束に、右手で拾い上げた枝を載せて振り返る。

「ヴェーラさんの料理、愉しみだ。」

笑った。腕白な笑み。
そしてまた背を向けて、右の手首で額の汗を拭う。
拭いきれなかった汗が一筋、こめかみから頬へ流れ、顎に伝って滴った。
それからまた少し、そうして枝を拾い集めて、彼女の下へ。
もうすべき事もなくなれば、後は彼女の料理完成を待つばかり。
少年はニコニコと、彼女の腕が料理を作り上げていく様を上機嫌に見つめて。
位置取りは、彼女の正面向かい側。
少し膝を開くようにしゃがみこんで、両肘を膝につけた形。
身を捩る度に、ちらちらと、また襟元から胸板が覗く。

ヴェーラ > スープを煮込みながらちらちらとダンテの方へ視線を送る。
まるで見せつけるように尻を突き出しており、素肌も無防備に晒していくのでどうしても気になってしまうのだ。

(い、いえ、わたくしが見とれていてどうするんですの!)

天然なのか計算してなのか、とにかくこのままではいけない。
集めた枝を受け取り火加減を調整しながら、ダンテから完全に視線を外し鍋へと集中しなおした。
鍋の中身はといえば、乾燥した貝や魚を戻して煮込みながら最後に塩漬け野菜を入れてバランスを整えつつ味付けしたというシンプルなスープ。
あとは香辛料で仕上げて完成。
それを木製の碗へと盛りつけ、ダンテへと差し出す。

「ふふ、お待たせしましたわ。お口に合うといいのですけれど…。」

ダンテ > 鍋を見つめる少年。その眼は、少年らしくキラキラと輝いたまま。
腹は、減っていたのだ。何せ、前に食べたのはいつだったか思い出せない。
と、先ほどまでチラチラと少年を見ていた彼女が、鍋の方へと意識を向け直した様子。
少年は、その時はそれをさほど気にせず、やはり嬉しそうに鍋の中を見つめるのみで。
だんだんとスープが完成に近づいてくると、眼を細めて幸せそうな表情を浮かべていく。
大きな眼は、また切れ長へと転じて、鍋の中を見下ろす姿勢は自然と睫毛を強調する。
加えて、興奮からか頬も先ほどより上気して血色が良い。
と、ようやく料理が完成して、彼女が中身を椀へと盛り付けて差し出そうとした時。
少年は、彼女を見つめていた。
先ほどまで、鍋の中を一心不乱に見つめていたのに。
今は、にこにこと嬉しそうに、幸せそうに、彼女の事を見つめている。
上気した頬を、期待に少し潤んだ瞳を、彼女に向けている。
紅の唇が動く。

「ありがとう!すっげぇ美味そう!」

溌溂と、言葉が放たれる。
同時に少年の腕が彼女の差し出す椀を受け取った。
捲れた袖から伸びる二の腕は、引き締まってほっそり白い。

「それじゃあ、いただきます!」

少年はそのまま、持って来ていた適当なサイズの石に腰掛けると、やはり幸せそうに、そして元気に椀の中身を掬い上げた。
一度、慌てて掻き込もうとしかけるも、ん、と小さな声を漏らしてから、ちら、と彼女を上目遣いに見て。
少しだけ、照れたような貌を浮かべた後、改めて落ち着いて手を動かし始めた。
未だ、興奮というか急いたような仕草ではあるものの、だが。
まず掬い上げたのは貝だった。
ぺろり、と舌先が紅い唇を舐めてから、小さく口を開き、貝とスープの乗った匙を迎え入れる。
唇が匙を咥え、そしてそのままゆっくりと匙が閉じられた唇を押し開けながら外へと出て来る。
もみゅ、もみゅ、もみゅ、と咀嚼。速度は速い。
ごくん、と、すぐに張りはじめたばかりであろう喉仏が上下する。

「美味い!美味しいよ、ヴェーラさん!」

快活、溌溂、というよりは、無邪気に。
少年は笑って、あとは一心不乱に食べる。
どこで習ったものか、良い食べっぷりではあるものの、決して下品ではない。
すぐに一杯目を平らげ、おかわり。
二杯目も同じ。
三杯目は少し遠慮がちに、照れくさそうにチラチラと彼女を見ながら。

そんな風にしていれば、二人で鍋の中身を平らげてしまうのもそう時間はかからず。

ヴェーラ > 「ふふっ、そんなに美味しそうに召し上がって頂けるとわたくしも嬉しいですわ。ええ、食べ盛りなんですし遠慮せずにどうぞどうぞ。」

いかにも食べ盛りの少年らしく、どんどんスープを平らげていく様子を微笑ましそうに見守りながら自分は上品に少しずつ食べている。
だがその実、張りのある唇や以外に逞しい体つきに目を奪われがちであった。
このままではいけない、と食事が片付くと攻勢に出る事に。

「素敵な食べっぷりでしたわ、ダンテ様…。」

防具は既に食事の前に外しており、今は厚手のシャツとズボンの姿。
旅の耐久性重視のためあまり色気はないが仕方ない。
その姿でダンテの隣へ寄り添う。

「ダンテ様、一つお願いがあるんですの。寝る前に身体を拭きたいのですけど、手伝って下さる?」

ダンテ > 「あはは、いや、うん、だいぶ飯食ってなかったから。それに、美味かったからさ。」

食事を終えて、彼女が己の食べっぷりにコメントしてくると、やはり照れくさそうに頭を掻きながら言葉を返す。
食事をして体温が上がったのか、頬の血色は食事前より更に良い。
スープという献立であった事も助けて、一度は引いていたものの、じんわりと汗も滲んでいた。
汗はシャツを肌に張り付かせ、またその体のラインを浮き上がらせる。

「それに、やっぱ『様』ってのはくすぐったいなぁ……っと?」

照れくさそうにしたまま言葉を返していたが、そこで彼女が隣へとやって来た。
キョトン、と再び首を傾げて、視線をそちらに。

「身体を?……ああ、うん、わかった。いいよ。任せてくれよ。」

そのまま彼女の言葉を聞くと、しかしすぐに納得したように頷いてから、笑顔で彼女の申し出を快諾。
それから、ん、と小さく声を漏らして自分の下っ腹を一度摩った。
そして、「暑いね」などと言いながら、もう一つだけシャツのボタンの前を肌蹴る。
食事でかいた汗にしっとりと濡れる上体が、シャツの隙間から除く。
身を寄せている彼女の鼻孔には、あの不思議な体臭がより強く届いていて。
少年はそのまま傍らの彼女に微笑みかける。
切れ長の眼。
揺れる睫毛。
火照った頬。
紅の唇。
唇から覗く、紅い舌。
顎を少し引いて、横目に彼女を見て微笑んで。

「何処から拭けばいい?」

問いかけた。寄り添ったまま。
それまでとは少しだけ趣の違う声音。熱い吐息と共に、囁くような声。
声量が小さかった訳ではないので、ささやきとは言えないのだろうけれど。

ヴェーラ > 「え、ええ。それでは、お願いしますわ。」

まさか全く動揺しないとは、少々計算外であった。
この年頃の少年なら普通はもっと慌てるなり恥ずかしがるなりするのではないか?
演技をしている、という風には見えないしまさか男色?などと色々と考えこみそうになるが今は悠長にしているわけにはいかない。
その場でそのまま、下着までも脱ぎ去り裸になると背を向けて。

「食事の準備で、汲んだ水が余っていますの。それで背中から拭いて下さる?」

裸になった辺りで、どうもおかしい気がした。
普段から変化の魔法で身体を弄っているため、そのまま裸になったところでそれほど羞恥心はない。
今も魔法の効果は完璧で理想のボディラインを形作っていて恥ずかしい要素は何一つない。
だが今は妙に顔が火照ってしまうし、何故かどきどきと脈も乱れてきている。
ダンテの艶めかしい雰囲気にあてられてしまったのだろうか、とも思ったがそれでここで引くのも負けた気がして嫌だった。
何においても負けず嫌いな性格なのである。

ダンテ > 照れるとか動揺する、というより、少し驚いた。
まさか一息に、下着まで全部脱ぎ捨ててしまうとは思わなかった為だ。
一瞬、目を丸くする。
するも、しかしそれも長続きせず。
彼女が背中をこちらへ向けて来ると、ああ、と頷く。

「わかったよ。背中から、だな。」

少年の口調が少しだけ砕けたものになっている。
もともと、さほどきちんとした言葉遣いであった訳ではないし、ところどころ見え隠れもしていたが。明確に、年ごろの少年らしい喋り方となっていた。
ともあれ、少年は彼女が指示する通りに手拭いを水に浸して、絞る。
それから、その手拭いを少しだけ焚火の火で炙るようにして温めた後、

「うん、それじゃあ、拭くな?」

囁いた。
肩越しに彼女の、耳元で。
暑い吐息が、耳元にかかった。

彼女の背中に、手拭いが触れる。
まずは、肩甲骨の内側から。
汚れを拭う、という意図にそぐう、少し強めの力加減で少年は彼女の背を拭い始めた。
否、少し強め、というにはやや強すぎるだろう。
人によっては痛みを訴えるレベルだ。ただ、それぐらいの力加減をかえって好む者もいるだろう、と、そういう程度の強さ。
そして手拭い越しに、まるでマッサージのように少年の指が彼女の背中を押す。押しながら、彼女の背中の上を移動する。
まるで、彼女の背中に線でも引いてあるか、色分けでもされているかのように。
少年の手は、彼女の望むコースを拭って行く。
少年の手は、彼女の性感帯を1㎜もズレる事なく刺激していく。
それはまるで、彼女の肉体にかかった変化術によって生じた歪みを解すような動き。
甘い、甘い、痛みと共に。
彼女の背中に指が這う。
手拭いが通った後、その白い肌には赤い痕が残る。
きっと彼女は、これくらいがいいだろう、と。
これ以上強くすれば怒るだろう。これ以上弱くすれば物足りないだろう。
そんな風に、考える。
念入りに、念入りに、少年は彼女の背中を拭う。)

ヴェーラ > 「ええ、お願いしますわ……。」

ダンテに裸の背中を委ね、改めて清拭を頼んだ。
しかしここまでやっても効果なしとは、予定が狂ってしまった。
こうなったらあまり美しくない手ではあるが、強引に襲ってしまうか……、などと考えていると。

「ひあっ!?……ん、んっ…。」

ダンテの触れる指が性感帯に引っかかったのかつい可愛らしい悲鳴を上げてしまった。

「な、なんでも、ありませっひゃうっ!?」

引っかかる、というようなものではなかった。
的確に性感帯を狙うかのように、背中に指が這う。
それはもはや愛撫のようで、声を押し殺すことはできなくなってしまった。

「あふっ…、んっ…、そっ、そう、その調子っ、でぇっ…!」

もう誤魔化せない。
声には徐々に熱が篭もり、艶っぽい響きが混じってくる。
背中を拭き終わる頃にはもうすっかり出来上がってしまっていて、全身を紅潮させて肩で息をしながら、更にダンテへと頼むのであった。

「はっ、はふっ…、つ、つぎっは…、前、も……。」

もはや清拭ではなく、愛撫の懇願であった。

ダンテ > 容赦など、どこにもなかった。
正確無比は、冷酷無比と同義とばかりに。
少年の指は彼女の背中を這った。
そしてその圧力は、まるで彼女の被虐的な性癖を暴き立てるかのように強まって行き、もう確実に痛みを与えるレベルのものへと転じてゆく。
しかしそれすらも、甘い快楽に呑み込ませるかのように、少年の指先は匠みに彼女を昂らせた。
1㎜に満たない誤差は、やがて0.5㎜の誤差となり、0.1㎜の誤差となり、やがてゼロとなる。
彼女の反応と、その肉の付き方や骨格、バイオリズム、力の入り方、抜け方、魔力の通り具合、抜け具合。
まるで熟練の医者か何かのように、少年には彼女の性感帯がもはや手に取るように分かった。見えた。
そういう風に、『教育』された。
彼女が、もはや押し殺す事もできぬ快楽の声を漏らす頃には、少年の表情は悦びに飾られた笑みに彩られる。

「ああ、わかった。前も、拭けばいいんだよな?」

彼女が振り返ったなら、その視界に入る少年は嫣然と微笑んでいる。
濡れた瞳で、長い睫毛を揺らし、切れ長の眼を細めながら、頬を上気させ、紅の唇から紅の舌を覗かせて。
ああ、と何とも悩まし気に、嬉し気に、愉し気に、吐息を零し、笑っていた。
清拭ではなく、愛撫を願う彼女に、少年が答える。
拭えばいいんだな、と。
返事もないまま、少年は腕を伸ばす。今度は彼女の前面へ……ではなく、手拭いを水に浸し、まるで焦らすようにゆっくりと、見せつけるかのように絞り、火で炙り。
そうしてようやく、彼女の上体のその前面に手を伸ばした。
まずは臍の辺りから。丹念に、その奥の子宮を丁寧に丁寧に撫でまわすように円を描く動きで拭う。これもまた、圧力は強めだ。半ば、子宮を圧迫するような力加減である。
つづいて今度は、その豊かな仮初の乳房の下、汗がたまっているであろう肉の隙間へ向かう。そうしてまた背中と同じように、丹念に、残酷に、優しく、乱暴に、甘く、冷酷に、彼女の身体を拭う。
だが決して手拭いと指は、彼女の乳房の先端部には触れないし、下半身に移動する事はない。

ヴェーラ > 「はひぃっ!んおぉぉ…♡おっぉおぅ♡」

陥落はあっと言う間であった。
既に身体を支える力はなく、仰向けに倒れて子宮と乳房を中心に責め立てられている。

「もっひょぉ…♡しゃ、しゃわって、くらひゃ…んひぅ…!」

腰を一人でカクカクと振りながら更なる愛撫を懇願しているが、呂律が回っていない。
強烈なのに肝心なところには触ってくれずもどかしい、生殺しのような時間が続いていた。
こんな状態でも変化の魔法は変わらず維持しているが、この愛撫が続けばどうなってしまうかは分からなかった。

ダンテ > 「おっと?」

崩れ落ちる彼女の身体を支えたのは、少年の腕。
細くしなやかな腕は、しかし力強くしっかりと彼女を支えた。
少年の、つまり男の腕だ。
そのままゆっくりと彼女をその場に横たえながら、それでも手拭いは這わせ続ける。
決して淀みなく。
圧も速度も、決して一定の単調なペースにならず、彼女に構えさせない緩急をつけていく。
彼女が腰を揺らしながら、言葉になっていない声を漏らしていても、これは全く意に介さない。
寧ろ、それをひどく愉しそうに見下ろすだけ。
そこには、先ほどまで快活に、腕白に笑っていた表情などどこにもなく。
嫣然と加虐的な笑みが浮かんでいるだけ。
変わらないのは、愉しそうであるという事だけだ。
そして少年は上半身を拭う最後の場所として、乳房の先端部に手拭いを置く。
だが、強くではない。
そこに限っては、本当にさらりと拭う程度の力でもって、少年はまず右の乳首を拭った。
まるで、仕上げと言わんばかりに、甘く優しく、そしてゆっくりと。
布が、しゅるしゅると擦れる程度の力だ。
その程度で汗が拭えるのかも怪しい。
だがきっと、今の彼女にはそれで十分。
右が終われば、次は左。こちらも同様に。

「―――さ、ヴェーラさん。終わったよ。」

手拭いを畳みながら、少年は言葉を向ける。
彼女を見下ろしながら。
嫣然と微笑んで。
彼女が見上げれば、少年の股座ではズボンが大きく盛り上がって、その雄を主張しているのが見える。

「はは、ヴェーラさん。こんなトコで裸で寝たら、さすがに風邪ひいちゃうぜ。テント、連れてってやるな。」

まるで、全身を性感帯にでも仕立てるような、そんな悪質な愛撫、否、清拭。
そのまま彼女を軽々と少年は抱え上げて、先ほど準備したテントへと向かう。
そしてその耳元で、囁くのだ。
文字通りそれは、悪魔の囁き。

「俺の事も気持ちよくしてくれたら、もっともっと……気持ちよくしてあげるよ?」

もっともっと。
今より、凄く。
テントの中へと横たわらされる彼女。
甘い、媚薬のような誘惑が、鼓膜から彼女の脳髄へと流れ込もうとしていく。

ヴェーラ > 「くひぃぃっ!!」

焦らされ触られていなかった乳首にさっと軽い刺激が走り、本当に普段ならば何でもない程度の軽さであったがそれで脳髄が痺れるような快感に見舞われてしまった。
そして余韻に浸る前に更にもう一回、同様の刺激が走るともう失神してしまいそうになる。
そのまま辛うじて意識を保っている状態で、時折ピクピクと痙攣しながらテントへと運ばれていく。
そして連続の快感により思考力が奪われつつある脳裡に、ダンテの囁きが染み入ってくる。

「は、はひぃ…♡ダンテさまの、おちんぽ…♡」

力の入らない体を辛うじて動かしながら、ダンテの股間へ顔を乗せてズボンごしに屹立した男根へ頬ずりしながら。

「んふぅぅぅぅ…、ダンテさまのちんぽ、ほしいぃぃ♡」

すんすんと鼻をならして匂いをかぎ、ズボン越しにちゅっちゅとキスしながらおねだりしてしまう。

ダンテ > 「おおう……ヴェーラさん、そんな慌てなくても俺も、俺のチンポも逃げないよ。」

クスクスと、愉しそうに笑い声を小さく漏らしながら彼女に答える。
テントの中へと運び込み、投げかけた言葉に対するこれでもかと言う程分かりやすい回答。
ズボン越しに、すりすりと股座へと頬釣り。口付け。
骨抜き、という言葉がもはや相応しいだろう。
少年はその頭を、犬の頭でも撫でるように、よしよし、と撫でてやる。
股間に顔を寄せる彼女の鼻孔には、あの少年の体臭がより強く届いている筈で。否、あの臭気に、また甘いような臭気が乗った別の薫りである。
当然だ。そこは、少年の、つまり、雄の不浄をため込んだ場所でもあるのだ。普通にしていても、汗や垢は溜まるし、蒸れる場所なのだ。
その臭気が、あの薫りと混ざっているのである。

「それじゃあ、ヴェーラ。上手にできたら、ご褒美だ。」

そんな彼女に向けて。
それから改めて少年は、自分のズボンの前を肌蹴た。
ぎんっ!と
それはそこに屹立していた。
未だ幼さの残る顔つきや、引き締まっているとはいえ細い手足、伸びきらぬ身長とは、酷くアンバランスな肉の棒。
黒く色素が沈着しきったそれは、尋常でない程に使い込まれた事を物語る。
表面に浮く血管は太く、ずぐんずぐんと脈打って自己主張。
亀頭の根元のカリのくびれ、その段差もえげつない程広く花開いて傘を作っていた。
熱く、硬く、大きな、肉の凶器。
しかしそれ以上に、彼女にとって凶悪なのは解き放たれた臭気。
それは、フェロモンと言ってもいいのだろう。
牡が牝を酔わせる、濃厚な臭気。
先ほどまでの刺激で痺れている彼女の脳髄に届く、触覚を通さぬ刺激。
少年は彼女の頭を撫でる掌、その親指をゆっくりと彼女の片耳に挿入して、浅く撫でるように刺激し、愛撫してやる。まるで耳の穴を指で犯すような、そんな淫靡さであった。

ヴェーラ > 「ごほうびごほうびぃ♡んぶぅぅぅ……。」

鼻に響く強烈な匂いがするが、それすらも心地よくなっていた。
顕になった男根へ両手を添え、溢れ出る唾液でべとべとになった口を開き迷わず亀頭を咥えた。
大きく太いそれを咥えるには限界まで口を開ける必要があり、なんとか咥え込むとその顔は無様に歪む。
鼻息を荒くし暫くそのまま匂いを堪能してから、ようやく口技に移った。
まずはカリに舌を這わせ、くびれの間を掃除するように舌先でほじくり返していく。

ダンテ > 彼女が少年の肉棒を口に含む。含むと、喉の奥へ流れ込むように、まずは臭気が内側から彼女を犯してゆく。
脳髄を体の中から犯すように。

「ヴェーラ、凄い顔になってるぜ?そんなに俺のチンポ美味しいのか?……そら、頬っぺたすぼませて、タコみたいに唇尖らせて、吸い付くんだぞ?喉の奥まで使って、ちゃんとぜぇんぶ呑み込むんだ。」

その髪を梳くように指先を蠢かせる一方で、親指で耳穴を犯す事を忘れない。
彼女の舌に返る男根の感触は、ざらりとしていて、汗と幾許かの恥垢を彼女の舌へと残す。

「はは、じゃあ、ヴェーラが頑張ってるから、少しだけご褒美を前払いしてやる、よ!」

言うや、少年のつま先が跳ね上がり、彼女の下腹部に浅く突き刺さる。
それは、子宮の直上。
ご褒美どころか、完全なる暴力。
容赦のない、暴力だ。
少年は笑いながら、更に立て続けに二度、三度とつま先を浅く彼女の下腹に突き立てる。
彼女に『悦び』を与える為に。

ヴェーラ > 「はいぃダンテさまのチンポ、おいしくいただきますぅ♡んぶぶぶぶぅ♡んじゅ、じゅぶぶぶ…、んっごぉぉぉぉんおっ♪」

ダンテの言うままに、自分の顔がどんなにブサイクに歪もうと躊躇せずチンポに吸い付いた。
もう何をされても快感に変わってしまっているかのようで、髪を梳かれるのも頭皮が、耳孔をほじられるのもそこが新たな性感帯になってしまったかのようだった。

「おぶぅっ!!?んごっ、んもっ、おぼぉ♪おっおっおぉぉ♡」

忠実にチンポを飲み込み喉で扱いていたのに、突然の蹴りを食らわせられる。
子宮を揺すりつけるそれは普通なら激痛を伴いそうなものだったが、全身、身体の芯まで快感に蕩けているとその衝撃も言葉通りご褒美であった。

ダンテ > 「あは。あはははは、うん、凄いな、ヴェーラ。子宮を蹴られて、気持ちよくなって。変態、だよなぁ。完璧にさ。……もっと?もっとか?だったら、もっともっと下品に、必死に、チンポ様に吸い付いて奉仕しなくちゃ。」

愉快そうにまた笑い、何度も、何度も。
何度も何度も何度も何度も何度も。
彼女の下腹部につま先をめり込ませる。
実際、そこを破壊するような強さではない。それでも着実に、そこに痛みという刺激とダメージを蓄積させる蹴り。
それをも、彼女は快楽に感じているようだけど。
ふとそこで、少年は何かを思いついたように笑みを深めると、脚をまた一度止めて。

「いいか、そのままだ。そのまま、ちゃあんと続けるんだ。……それっ!」

それは呼吸をするように自然に行使された。
当たり前のように発動する魔法は、彼女の耳に触れる掌から彼女へ向けて。
効能は至って単純。
彼女の淫らな思考を垂れ流しにする術、である。
奉仕によって口が塞がってしまっても、その淫らな心の叫びが響き渡る。
それはそんな術。
正常にかかるかは彼女次第ではあるけれども。
上手くかかったなら、それは彼女自身すら意識していないような彼女の本音、彼女が認めたくないような本性すらも、今心中にあるならばこの場に響かせる。

「さ、ヴェーラの牝のコエはどんなのかな?」

再び下腹を蹴り上げる。
先ほどよりも、強く。
それと一緒のタイミングで、軽く腰を突き出して彼女の喉奥を亀頭で突く。
それはつまり、示唆。
今蹴り上げているそこに、喉を突き上げるこれをくれてやろう、と。
或いは問いかけ。
今蹴り上げているそこに、喉を突き上げるこれが欲しいか、と。

ヴェーラ > 『チンポ!チンポ様が体中の穴に欲しいの!ううん穴だけじゃ足りない両手も両足も脇にも肘にも、あとはああ恥ずかしいわたくしのチンポさらけ出してチンポの中まで犯して欲しいなんてそんなの恥ずかしすぎてすぐにでもしてほしい!ああ痛いのに子宮キック気持ちいい!豚チンポに犯された人間失格子宮なんてキックアクメで十分なのね!ああ屈辱的すぎてイッちゃうぅ!!』

ダンテのチンポにしゃぶりつきながら、淫らな思いが全て垂れ流し筒抜けになってしまっているのを感じるが止める事ができない。
恥ずかしさのあまり涙が流れてきてしまうが、口をチンポから離す事もできず、ただ恥辱の中で下品にチンポをしゃぶり続けているのだった。

ダンテ > 「へぇ。……そっか。ヴェーラはそんな願望がある訳だ。」

聞こえて来る声。まるで、心地よい音楽でも聞くように少年は眼を細めた。
潤んだ瞳も、火照った頬も。悦びに打ち震える、吐息も。
全ては今、彼女に向けられている。
見下ろす。
その無様な姿を。
彼女が少年を見上げれば、自然と目が合う事となる。
そして、むんず、と彼女の髪の毛を無造作に鷲掴みにすると、思い切りその頭を引き寄せて、喉の奥の奥まで男根を突き込んだ。
ごりゅっ、と亀頭の先端が喉奥を抉る。
5秒、10秒、15秒、とその状態を継続させて、たっぷり30秒、彼女の喉奥の粘膜を亀頭で味わった後、少年は彼女の頭を、今度は無造作に奥へと押し出し、ただの穴から引き抜くように男根から外した。
気付けば、周囲には無数の魔法陣が浮かんでいる。

「いいよ。望み通りこのまま、体中チンポ塗れにしてやるよ。……はは、大丈夫。ヴェーラの子宮は、きちんと俺が犯してやるから。……豚チンポの事なんか、すっかり忘れさせてやるよ?」

髪の毛を掴んだ儘、彼女を見下ろし告げる。
そしてそのまま、彼女の頭を持ち上げる。まるで人形を持ち上げるように、それで彼女の身体をその場に立たせようというのだ。
そしてその腕には、それを可能とする程度の腕力が込められて。
周囲の魔法陣から姿を現すのは、大量の触手。そのどれもが、先端は男根の形をしていた。
皆全て、微妙に形や太さ等が違うが、それは間違いなく雄の生殖器。それらはうねうねと彼女の身体に纏わりつき、その身を彼女の肌にこすりつけてゆく。
肘にも脇にも足にも手にも。
そして、あるものは肛門にその先端を宛がって浅く穿り、あるものは口腔へ向かった。
中でも特別に細いものが、何もない虚空に巻き付く。そこには、魔法で秘匿された彼女のコンプレックスが屹立している筈で。触手はその先端を、彼女が望んだとおりに、その不可視の鈴口へと宛がった。
最後に、豚に犯され、豚を産み落とした彼女の膣口には、ぴたりと、少年の肉槍の穂先が宛がわれる事となる。
あとは、彼女が叫べば、望めば、堕ちれば、全ての快楽が始まる。

ヴェーラ > 全身を覆っていく触手を見るとヴェーラは乾いた笑いを響かせた。
ひとしきり笑ったあと、その言葉を口にする。

「ダンテ様の、チンポで、わたくしの全てを犯してください…♡」

もう魔法の維持も面倒だ。
全身の力を抜き、魔法も全て解除すると本来の体格、貧乳で脂肪の薄い引き締まった肉体と、股間の男根が露わになる。
そしてその状態で全身が犯されるのを待った。

ダンテ > 「ああ。……あは。何だ、ヴェーラ。そのままでも全然キレイじゃないか。」

彼女のアリノママが曝け出された後。
少年は、嫣然と、ではなく、
あの腕白な、快活な、少年の笑みを浮かべながら彼女の瞳を見て、そう告げた。

ぢゅごんっ!!!

次の瞬間、凄い音がいくつも重なって響いた。
肛門に触手が突貫した。
口腔に触手がねじ込まれた。
尿道に触手が入り込んだ。
そして、膣に、子宮に向けて、少年の男根が勢いよく突き立てられた。

そのどれにも容赦はなかった。
全てを曝け出した彼女を襲う凌辱の嵐。
少年は先ほどまで髪を鷲掴みにしていた方の腕でしっかりと彼女の腰を抱く。
そして、ぐいっとその身体を抱き寄せながら、もう片方の手で彼女の股座に生える肉竿を掴む。
その先端には、医療器具か何かのように触手が入り込んでいて、ヂュボヂュボヂュボヂュボと激しく出入りを繰り返している。
無論それは、尿道だけに限らず、口腔や肛門でも同じ事だが。
あらゆる孔から、彼女の体液が飛沫する。
そんな中で少年は、掴んだ肉竿を少し強めに、否、かなり強めに扱き出す。
ぐりゅっ、ごりゅっ、ごりゅっ、ごりゅっ、ごりゅっ!
それもまた、恐ろしい程に手慣れた、巧みな手つき。
内と外から、彼女の肉竿が刺激される。
そして、露わになった薄い乳房の先端には、

「―――は、ぁ……む、」

大きく口を開いて、むしゃぶりつく。
まずは舌で転がす。
押しつぶす。捏ねる。
次に歯で挟んで、引っ張り、噛み締める。
吸い上げる。唇で舐る。舌先でつつく。
そしてまた強く、吸い上げる。
乱暴に。しかし、丹念に、そこを愛撫する。

そして何よりも、彼女の膣を貫いた男根は、その先端をはっきりと子宮口に狙いを定めて突き出されていた。
豚に犯されたその部屋を、今度は自らが犯す為に。

ヴェーラ > 全身が快感に染まった。
穴の全ては犯され、穴以外の身体の全てを触手が犯しもうどこが気持ちいいのか分からない。
思考などとっくに吹っ飛んでおり、叫び声をあげようにも口も犯されくぐもった声が漏れるだけ。
今のヴェーラはただ快感を貪り犯される肉塊であった。
絶え間なく絶頂が襲ってきて、体中が痙攣する。
だが、全ての虚飾を取り払い快楽に身を委ねている今は、どこか安らいだものも感じていた。

ダンテ > 彼女の膣を、子宮を犯す肉棒は、やがて最奥へと到達すると、ぐにゃりとその姿を変じる。
その反り、長さ、太さ、くびれ、血管の位置、カリの高さ、亀頭の角度や大きさ、その他のありとあらゆるものが、彼女の膣の形に合わせて作り変えられていく。
それは今や、世界に一つだけの、彼女の膣の為だけの一点ものの肉竿であった。
それは、彼女が全身で感じている全ての快感の中で、あきらかに明確にその存在を感じさせる未曾有の快楽として彼女に伝達される。

そうやって、少年は彼女を犯した。
幾度も幾度も犯した。
夜が更け、朝陽が昇っても、少年は彼女を犯した。
何度も胎内に精を解き放った。
彼女が失神しても、構わず抱いた。犯した。
限界とみれば、回復魔法をかけた。
犯した。
犯した。
犯して犯して犯し抜いた。
そしてその間、ずっと彼女を片腕に抱き締め続けた。

次に彼女が目を覚ました時、そこはテントの中。
彼女が見回しても、彼女をずっと犯していた少年の姿はない。

「あ、起きた?」

しかしテントの入り口から、そんな声がかかる。見れば、そこには件の少年が腕白な笑みを浮かべて立っている。
手に持っているのは、汲んできた水だろう。
少年はカップに水をとって、はいこれ、と彼女にそれを渡す。
そして、にっかりと、腕白ないたずら小僧のような笑みを、その中性的な顔に浮かべて。

「俺、ダイラスに行きたいんだけど、ヴェーラさん、連れてってくれないかな?」

そんな言葉を投げたのだった。

―――果たしてその後、二人がどうしたのかは、ひとまずこの場では別の話と言う事にしよう。

ヴェーラ > カップを受け取り、微笑む。

「ちょっとセックスが上手いからって調子に乗らないでいただきたいですわねっ!」

微笑んだままカップの水をダンテへぶちまけた。

「もっと他に言うべき事はあるんでなくて?何なんですのあのわけのわからない破廉恥な術は!悪趣味にも程がありますわ!」

一気に言い切ると一息ついて表情も素のままに。

「…とはいえ、わたくしも良い気晴らしになりました。その御礼として案内してあげてもよろしくてよ?」

立ち上がると既に身体は魔法でいつもの姿に。

「ぼんやりしてないで早く準備なさい。荷物持ちはダンテに任せますわよ。」

調子もすっかり元通り、というよりも普段他人にはめったに見せない素を出してしまっている。
その後、なんのかんのと言いながら一緒にハイブラゼールへと向かうのであった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からダンテさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道」からヴェーラさんが去りました。