2019/05/22 のログ
ご案内:「夢幻窟」に幻燈海月さんが現れました。
■幻燈海月 > 真っ白い壁、真っ白い床、真っ白な天井、光源もないのにその四方を白い壁で閉ざされた部屋は何故か明るく、過度なまでに清潔感の漂う部屋になっている。
夢幻窟の廊下と部屋との唯一の出入り口の扉も同様に白く、その扉を閉めれば継ぎ目すらも見えなくなる程に密室となるが、扉のノブの部分は存在感を隠せないので、扉の場所がわからなくなる事は無い。
その過度に清浄な部屋は宿の一室よりも広いが、室内には高級感溢れる革張りの背もたれがしっかりと頭部まで支える肘掛付きの椅子と、その脇には木製のテーブル、そしてテーブルの上には大きなクラゲにしか見えないモノが鎮座していた。
それこそ夢幻窟にある夢を見させる数多有る魔導機械の一つ「幻燈海月(げんとうくらげ)」
他の魔導機械の中でも見た目が特徴的なモノで、椅子に深く座り、頭に是を被り、音声で見たい幻を告げると見たい幻を見せてくれるというシステムである。
今は誰も触れていない為かこんな場面が体験できますよ?的な意味合いで透明なクラゲの傘には海の中の映像が流れ、色とりどりの魚が泳いでいる映像が流れ、暫くすると貴族たちの舞踏会の映像が流れる、貴族にはあまり触れる事が無い世界を平民には貴族たちの華やかな世界を……と言う触れ込みのようだ。
勿論誰が利用しても構わないし、誰が何を見ても構わない。
此処は一夜だけ日常からはなれ想像の翼を羽ばたかせることが出来る夢見る部屋なのだから。
■幻燈海月 > 利用者が居なければ延々とただ様々な映像が流れるだけの魔導機械。
今宵は予約も利用者も無いが為に夢幻窟の人間が動力を落すまで時間が無為に過ぎていくだけであった。
ご案内:「夢幻窟」から幻燈海月さんが去りました。