2022/10/15 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にアーシャさんが現れました。
■アーシャ > 普段は貧民地区やその貧民地区と平民地区の境を縄張りに行動しているのだが、何故か今夜はル・リエーの水遊場に来ていた。
どうしてこうなったのか話せば長くなるのだが、手短に説明すると財布を拾って懐に仕舞おうとしたら財布の持ち主に見つかって、何故か拾って届けようとしたと勘違いされ、拾ってくれたお礼にこのル・リエーの水遊場に無料で入れるチケット的なものをもらったのだ。
当然もらった当初はこのチケットを売り飛ばして金にして、何か美味しいものでも食べようと思ったのだが、どうも簡単に売れるモノではないらしく、最終的に現地に来てチケットを返品してお金にしようと思ったら、水着を渡されて此処に案内されてしまって――と言う訳なのである。
返品して得たお金でその豪遊する予定がまっさらになり、夏に設定された施設内の温度に少し汗ばみながら、どうしたものかと、此処で遊ぶという事が全く理解できず、何をしていいかも判らず、そもそも泳げないのにどうしていいかまったく皆目見当もつかず、無料で配布された氷水の入ったグラスを片手に水着姿で立ち尽くしてた。
現在地は平民が主に利用者の下層。
行き交う人々も貧民地区の人間とは違い生き生きしている。
そんな中に一人で顔見知りも居らず立ち尽くしているわけ、ほんとどうしようか、直ぐにでも帰ろうか?と水場の近くに用意されたベンチの空いている場所を探して視線だけうろうろとさせて。
水着はちなみに黒一色。
シンプルなデザインで気に入ったのは気に入ったが下半身を締め付ける感触が今一で、文句を言ったらそういうモノだといわれて笑われたイラっとする思い出の篭った一品だ。
■アーシャ > 何処を見ても楽しげな人々。
あちらを見ればイチャイチャ、こちらを見てもイチャイチャ、あまりに自分の存在が場違いじゃないか、帰ったほうが良い?とまで思ったりもする貧民地区の住人。
――ゴクリ
氷が幾つも入った贅沢なグラスの氷水。
喉に流れる冷たさで気をしっかりと保ってはいるが、妬ましく羨ましく負の感情しかわかない。
それでも来て直ぐ帰るのも勿体無いので、視線の先に見つけたベンチに小走りでかけよると、ベンチに腰をかけて大きくため息を吐くのだった。
「……誰かにくれてやっても良かった。」
正直そうすればよかったと後悔を口にする。
でも、だ……視線の先で歩き遊び騒ぐ水着の異性は眼福でもある。
睨まれない程度につまみ出されないレベルで愉しんでから帰るのも悪くないかな、と思い始めた。