2021/07/16 のログ
■アマーリエ > 「……誰かー? ……なんて場所じゃないか、確か」
声を挙げれば、この場所の従業員などが気を聞かせて侍従や給仕のようにしてくれる、というわけでもあるまい。
通りがかるの待つが億劫と思えば、んしょ、と身を起こし、椅子の下に脱いで放ったサンダルを摘まみ上げては履く。
確か、近場にその手のソフトドリンク等を扱っているブースがあった筈だ。
其処で要求すれば、新しい飲み物や食べ物は手に入るだろう。
最近履いてなかった履物は、久々に履くと少しばかり違和感がある。
腰に巻いたパレオを直し、とんとんと踵を踏み鳴らし、見覚えた場所に向かおう。ちょっとしたバーのような風情の場所だ。
水遊びに疲れ、小腹が減った時の軽食などもあるだろう。
そうでなければ、あれやこれやと注文を付けたがるお偉方の対応に困る。
そんなお偉方が同席していたとしても、知ったことではない。そう思いながら、長い髪を揺らして歩み――。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からアマーリエさんが去りました。