2020/02/10 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
ギュンター・ホーレルヴァッハ > 水游場の上層。富裕層や王侯貴族が利用する此の階層は、昼間であれば多少なりとも健全な賑わいを見せるエリアである。
しかして。夜の帳が下りる頃合いともなれば、各々が気に入った相手を連れて別室へ移動するなり、怪しげな組織が運営する乱痴気騒ぎのエリアへ移動するなりと欲望を発散させる場所へと変貌する。

となれば。純粋な水游場のエリアは閑古鳥が鳴き始める事となる。温水が満たされたプールで、ぷかぷかと浮いていても、気に留める者は誰もいない。

「……此の侭此処で寝入ってしまっては、水游場で溺死という情けない事になるやも知れぬな……ふぁ……」

午前中から続いていた会議会合その他諸々を終え、水音のみが響く階層でプールに浸かりながら欠伸を零す。
その様だけ見れば、疲れ果てた少年がプールで戯れているだけの様にも見えるだろうか。

ギュンター・ホーレルヴァッハ > 上層階という事もあって、造りや装飾は豪華絢爛。
奥には休憩用のラウンジも設置されており、耳をすませば其処で働く者が立てる音が僅かに聞こえるだろうか。

しかし、今プールのあるエリアには殆ど人気が無い。
浮力に任せ、身体を温水に預けたまま、窓の外に煌めく夜空に視線を向ける。

「……此処がこんなに静かなのも珍しい事だ。その分、彼方はさぞ騒がしいのだろうが」

無論"彼方"とは別室、或いは別の階層に設けられた淫蕩の広間。食欲を。虚栄心を。そして性欲を満たす為に集まった者達が、盛大に騒いでいるのだろう。
己自身もどちらかと言えば其方側の人間であるが故に、夜のプールの中で小さく苦笑いを零しながらぷかぷかと浮いているのだが。

ギュンター・ホーレルヴァッハ > しかし、急速とは何れ終えるもの。
適度に身体を休めた後、プールから上がり更衣室へと立ち去っていくのだった――

ご案内:「ル・リエーの水遊場」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。