2019/05/25 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にセイン=ディバンさんが現れました。
■セイン=ディバン > 「……生き返る……」
水遊場にて、男が一人、ぐったりとしていた。
流れるプールに身を沈め、ただただその流れに身を任せている。
男は、この場所に涼みに来ていた。そう、涼みに、だ。
「なんなんだ、最近の暑さは……」
いつもこの時期、こんなに暑かったか? などとぼやきつつも。
ついにガマンできずに水遊場に来たわけなのだが。
この選択は実に大正解であった。
「あー、まじで生き返る……。
極楽だぜぇ……」
日中の熱にやられた体の火照りが、心地よくクールダウンされていく。
まさしく楽園。まさしく天国、である。
男はぷかぷかと水に浮かびながら、更に流されていく。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にミユさんが現れました。
■ミユ > (…この暑さは異常である…ミユもまた、この水遊場に涼みにに来た…)
「ふうぅ…」
(流れるプールの縁に腰をかけ、足をプールに漬ける…実に心地よい…)
「…?あれ?だれだろー?」
(なんだか知らない男が、こちらに流されてくるのが見える…じーっと目を凝らすがまだよく見えない…)
■セイン=ディバン > 「……」
流れるプールの縁に新たな客が現れたことなど気付かず。
男はそのままぷかぷかと流されていくのだが。
「……?」
ぷかぷか。流されているのだが。
流されたまま、そのお客さんと目が合う。
ぷかぷか。ぷかぷか。そのまま反応せずに流れていったのだが……。
「……お嬢ちゃん、一人?」
少女の目の前を通り過ぎて、少ししてから起き上がり。
相手に声をかけてみる男。
この国では、女性が一人だとどうにも危ないことが多いので。
一応、声をかけてみよう、位の考え。
■ミユ > 「うん、ひとり~!」
(足を上下に揺らし、バチャバチャと水音を鳴らし、手を振りながら少し遠くの男に返事する。まず見入ってしまったのが、その赤い目であった。足の水飛沫が体にかかり、とても心地よい。)
「おにーさん、ひーまーなーの~?」
(無邪気な笑顔を浮かべて、大きな声で問いかけて…)
■セイン=ディバン > 「……マァジに一人かよ。
こんな場所に一人じゃあ危ないぜぇ?」
貧民地区や九頭龍の水浴び場ほどではないにしろ。
この場所もわりとそういう噂は絶えない。
どうしたものかな、と思えば。相手から更に声をかけられ。
「あぁ、まぁね。何の目的もなく……。
ただ体を冷やしに来ただけだから。
……そちらもお暇なら、ちょいと遊ぶかい?」
ざば、とプールから上がり相手を見る男だが。
そこでくん、と鼻を鳴らす。
何か。違和感……というより。何かを相手から感じ取るが。
それが何か。相手に興味を向ける。
■ミユ > 「え~?それほど危ないとは思えないけどぉ?」
(男の声に再び無邪気な声で答えるその様子は、まるで警戒心がない様にみえて…)
「うん~!いいねっ♪」
(大声で頷きながら答えると、自らも立ち上がり、男の方へと足を進める。)
■セイン=ディバン > 「表向きはな。例えば……。
あっちの奥とか、一人じゃ行かない方がいいぜ」
相手に、水遊場の角を指差す。
そっちのほうにあるのは……いわゆる個室。
もっとハッキリ言ってしまえば、そういうことのためのスペースだ。
「じゃあ決まりだ。今飲み物買ってくる。
待っててくれ」
明るい相手の様子に男は頷くと、近くのベンチを指差し、待つように言う。
そのまま、施設内の売店へと向かうと、飲み物を二つ買い。
置いてあったシャツを羽織り、相手に近づくと。
「コーヒー? もしくはジュース?
あぁ、俺はセイン=ディバン。冒険者。
よろしくな」
相手に、お好きなほうをどうぞ、と差し出しながら名乗る男。
■ミユ > 「あはは♪」
(男の指さした方向をみると口に手をあてて笑い出す。見るだけで察したらしい。)
「何度か行ったことあるから、心配しなくていいよ?」
(笑いながらそう答えると、そう答えると男の指示に従い、ベンチに座り込む…)
「私はジュースがいいな!あ、私はミユね。薬品作りやってるんだー!」
(男が出すジュースを右手にとって、ミユは左手を上げて広げ、無邪気な子供のように男に挨拶をする)
■セイン=ディバン > 「……そりゃあ。余分なお世話でございやした」
相手の笑顔に男はため息を吐く。
どうやら、見た目よりも大人らしい。
これはちょっと、接し方を考えないといけないか、と。
男は気を引き締める。
「はいよ。ミユちゃんな。
薬屋さん? それとも錬金術師?」
相手にジュースを渡すと、男はそのままベンチに座り、質問をする。
そのまま相手の仕草や気配を観察しながら。
「……」
男にとって。馴染みのある気配。
その正体が、つかめそうでつかめない感じ。
■ミユ > 「あははっ♪」
(すこしからかう様に笑いなおすミユ。隣に座るセイン=ティバンを横目でみながら、ジュースを両手で持ち直すと、こくっと一口。爽やかな味わいと甘味が中に染み渡る…)
「ふうっ…おいしいですね♪セイン~えーとディバンさん?」
(ふと、嫌な視線を感じたミユは、セイン=ディバンに視線を合わせる。その瞬間…瞬間だが、殺していた気配を漏らしてしまう…)
■セイン=ディバン > 「……ふふっ」
相手の無邪気な笑顔につられ、男も笑う。
同じく、コーヒーを軽く飲みながら相手を見るが。
「お好きなように呼んでくれて結構。
あぁ、ただ。オッサン、とか。オジサン、はやめてくれ。
泣きたくなる」
肩をすくめながらそう言う男であったが。
その瞬間、相手の気配を察知し。
「……殺し屋。いや、違うな。
……同業か? もしかして」
気配の正体を探る男。もうこうなったら、と。
自ら手札を切る。そのまま、盗賊ギルドの登録証を取り出してみせ。
自分がギルド所属の盗賊だとこっそり明かす。
■ミユ > (コーヒーを片手に釣られて笑うセイン=ディバンを横目で見ながらまた一口…)
「じゃあ、セインさん!、オッサンとかオジサンとかいう年齢程でもないでしょ?」
(くすくすと笑いながら答えるミユ…たわいもない会話に突然セインの声色が変わるのを感じる)
「あ…やっちゃった…か…」
(少し肩を落として、再び気配を消してしまう…、しかし、次の男の声に、参りましたとばかりに肩を竦め、見せられた登録証を凝視する…正式な盗賊ギルド登録証―――。そう感じたミユは、気配を殺すのを止め…)
「同業だよ…でも野良だよ…」
(ミユも声色を変え、囁く声で答える…)
■セイン=ディバン > 「そ~でもない。実際、そう呼ばれることも増えてきちゃってね」
やれやれだぜ、と言いながら笑う男であったが。
相手の様子が変わったのに気付き、逆に男が硬い気配を消失させる。
「いや、悪い。
ちょっと気になったから……。
あぁ、分かるよ。お互い、アレだ……。アレ、だよな」
相手を追い詰めるようなことをしてしまい、男は頭を下げる。
職業として、盗賊というものは認められている部分もある。
だがやはり、表世界の人間から見れば褒められた仕事でないというイメージはあるのだ。
「……ギルドに所属するのをオススメするぜ?
野良でやりすぎると……痛い目みる羽目になる」
相手に、そうアドバイスしつつ、コーヒーを飲み干す男。
探りを入れてしまったが故に、微妙に気まずい。
■ミユ > 「ふふっ♪」
(セインさんの声にまた一口… 気配が消えるのを感じるとミユもそれに合わせて気配を消す)
「うん~♪ア・レ・だよねぇ~♪」
(セインさんが、頭を下げるのをみると、ミユも頭を下げる。やはり同業者、そう簡単に騙せることはできなかったようだ…)
「ん~♪いいよ、やっぱり、上納金とか大変だし~♪」
(かる~い口調でそう答えると、ミユもセインさんに合わせて一気に飲み干す)
「でも~ここまで知っちゃった仲だし、ア・レよね?」
(少しからかい口調で、さきほどセインさんが示した水遊場の角を指差す)
■セイン=ディバン > 自身の好奇心が空気を悪くしたことを、申し訳無さそうにする男。
「……生き辛いよな。この国って。
傭兵は認められて盗賊は認められてない感じが、さ」
小声で言い、コーヒーを飲みきる男。
空気がさらにしんみりしたように感じる。
「……そっか。いや、いいんだけどさ」
そう短く答えるものの。何を言っていいのやら、と少し思案するのだが。
「……ははっ。アレ、ねぇ。
いやぁ、オレとしちゃあ願ったり叶ったりなんだけども」
そう言いつつ微笑む男。ベンチから立ち上がれば、相手に手を差し出し。
「こんな中年オヤジでもいいのなら。
ぜひぜひ。ミユちゃんみたいに可愛い子と触れ合える機会って少ないからさ」
軽くウインクし、エスコートの姿勢。
男としては、やぶさかではないという気持ちを表情で明らかにする。
■ミユ > 「いいから♪いいから♪、そんな染みったれた顔をしてないで、今を楽しもう!」
(悪くなった空気を消し飛ばす様に、少し大きな声で申し訳なさそうなセインさんを励まし、飲み干したジュースの容器を上に投げるような仕草で両手を大きく上げる。)
「じゃあ、いいじゃないですか?」
(立ち上がったセインを上目使いで見上げながら、空いた左手の人差し指を自分の唇に当てる。)
「ふふっ、中年オヤジって自分で言っちゃだめでしょ?」
(クスクス笑いながらそう言うと、出された手を取り、少し引き寄せるように立ち上がる)
■セイン=ディバン > 「前向きだなぁ。そういうところ、羨ましいよ」
相手の励ますような言葉に、苦笑する男。
こういう前向きさ加減は、既に男が失ったものであった。
「……わお。色っぽい仕草だ」
相手が唇に触れる仕草を見れば、驚いたような表情になる。
そのまま、相手を立ち上がらせれば。更に苦笑を重ね。
「そう言ってもね。実際オッサンではあるわけだから」
ははは、と乾いた笑いを漏らしつつ、相手の手を引き、歩き始める男。
こういう展開は久しぶりのため、柄にもなく緊張気味。
「……でも、マジでいいの?
ミユちゃんなら、もうちっとレベルの高い男釣れると思うけど」
不安になり、ついそんなことを尋ねてしまう。
■ミユ > 「前向きじゃなきゃ…野良なんてやってられないですよぉ?」
(立ち上がると、セインさんを見上げながら、ニコッと笑って見せて…セインさんの驚いた表情に満足そうに目を細める…実際、野良盗賊の世界は非常に危険と隣り合わせ…明日には生きていないかもしれないのだから…)
「~♪」
(少し恥ずかしそうに俯いて上目使いでセインさんを見上げながらも、セインさんの引く手に歩みを進める。)
「…こんな、小さい体躯(からだ)で男を釣るとか…家業以上に結構無謀かもしれないです…」
(一度は体を売ったことがある身、片手を広げて頭を左右に振りながら答える…)