2018/05/19 のログ
シシィ > しばし漂っていたが徐々に水辺へと進行方向を向ける。
縁にたどり着くと磨かれた大理石の縁石に指をかけ、ぐ、と体を水中から躍らせる。存外に体というものは水を吸うらしく、結構重い体を何とか引き上げて、ずる、と這うようにして身を起こす。縁に腰かけ、足はまだ水につけたまま、濡れた髪を絞って水気を切った

「ん、ん…これは───水の中のほうが温かいの、かも…」

滴る水が蜜色の肌を滑り、雫となって己の周囲をじわりと濡らす。
空調は整えられているといえども水気を帯びた体には乾いた空気は少し肌寒く感じて肩を震わせた。

シシィ > 「───」

ふる、と肩を震わせ、小さくくしゃみを落とすと眉尻を下げた。
水に遊ばせていた足を引き抜くと、立ち上がり。一度そこで体を解すように腕を伸ばした。

「少し冷えたみたい、何か温かいもの戴こうかな…?」

或いは度数高めの酒精か。どちらにせよこの場に留まることはできないと見切りをつけると、濡れ髪を纏めなおし、確かな足取りで水遊の場を後にする。

ハイブラゼールほどではないが、此処もまた娯楽施設としての様式は整っている。水着のまま──濡れたまま訪れることのできる酒場や、軽食の場はそろえられていたから、そのどこかにでも入ってみよう、と足先を向けて───。

いささか湿った足音と共にその場を後にした。

ご案内:「ル・リエーの水遊場」からシシィさんが去りました。