2018/04/04 のログ
ノア > 「 けど……  うん、 わかった。」

会った時、何て説明しよう。正直に全てを話すべきなのか、嘘を吐いてしまおうか。そんな事を考え、返答も曖昧になってしまうけれど… 何でもかんでも頼る訳にはいかないと、小さく頷いてみせた。

脚を組み替えつつ 水着のズレを整える貴女の仕草に、周囲の男達が息を飲む中。緊張から解放され、 渇いた喉へ勢いよくカクテルを流し込んだ ── が、

「 ………っ、 」

意地悪く微笑む貴女の質問に、危うくカクテルを吹き出しそうになる。唇の端を指先で拭いつつ、拗ねているようにも弱っているようにも見える表情で

「 仕方ないでしょ、 どう返したらいいかわかんないし…… いっそ、どっか捕まってくれない ? そしたら手ぇ貸したげるー 」

なんて、開き直ってみたり。実際、返しきれない程の恩は感じているものの… そう感じているだけに、返し方がわからないのは事実。もしも貴女が窮地に陥れば、全力で駆け付ける覚悟だけれど ── まぁ そんな事、まず起きない訳で。少しずつ普段の調子を取り戻しつつある女は 貴女の隣、同じように仰向けになった。

フラニエータ > 察するに、恐らく彼に言い辛い事でもあるのだろう。
しかし女には関係が無い。お互いで解決するべき事なのだ。
彼女のいつもの軽口が戻ってくれば、女も溜息を吐きながらも笑みを浮かべて。

「もし捕まっても、私を助けてくれる人、沢山居るから…貴女の出番は無くてよ?
…いつも今日みたいに萎らしくしてなさいな…そうしたら可愛がってあげるわ。」

横になる彼女にそう告げながら、女も飲み物に手を伸ばした。

ノア > 「 何それ むかつくっ 」

お呼びでない 的な返答には、 不満げに唇尖らせて ── ぴしゃ、 と… レースアップされ余計に強調された "おっぱい" という名の凶器に、鉄砲の中の残り少ない水滴を放つ。其の光景には "いいぞ もっとやれ" 等と男達の心の叫びが聞こえてきそうだけれど、最後の数滴まで使い切り空っぽになった水鉄砲は、元持ち主の少年に返した。

「 可愛がる ?  あたしが帰って来たんだから… 」

張り合うように同じポーズで、同じように酒を取るものの… カクテルグラスを持つ仕草も、デッキチェアの上で寛ぐ其の姿も、何処か貴女には敵わない。其れでも気の強さだけは負けまいとして、つん と目を細め

「 稼ぎの心配、 した方がいいんじゃないの ?  ふふ。」

なんて、戯れ言を。

フラニエータ > 胸元を濡らされると笑顔で青筋。女は体を起こし、デッキチェアに腰掛けて彼女の方をへ体を向ける。
手にしたカクテルを一気に飲み干すと、どん、とサイドテーブルへそれを置き、

「…稼ぎが無くなったらどうようかしら…そうだ、誰かに養ってもらうのも手ね…」

なんて事を吐きながら、周囲の男達に妖艶な笑顔を向け小首を傾げてみせる。
もはや水鉄砲に水を補充している子供がこの場において一番大人な状態。

ノア > 「 やだ "お姐さま"  顔怖ーい。」

女が貴女を "お姐さま" と呼ぶ時は、自分の方が歳下であると悪戯にアピールしたい時。素直に姉として慕った事は… 今のところ、無い。上体を起こした貴女に続き、サイドテーブルにグラスを置き

「 そうだ、 イイコト思い付いた♡ 」

ぱち と目を開き、そう言って手を合わせる。お察しの通り "ロクデモナイコト" を言い出す、二秒前…… 一秒前…

「 お姐さまが "しわっしわのよっぼよぼ" になったら、介護してあげるってのはどう ? 最高の恩返しじゃない。」

互いに口元には、緩やかな弧を描いているけれど。穢れなき少年の瞳には、両者の間にバチバチと火花が散って見えるだろう か。

フラニエータ > 「ホントにこの小娘…」
小娘なんて呼ぶ程歳の差がある訳では無い。彼女が稚拙なのだ、とアピールしたい時に使う言葉。

「…イイコトって…――あのね、私がしわしわになる頃、貴女は幾つなの?年老いた私に介護させないでよ?」

ちょっと本気の喧嘩、そう受け止めたギャラリーが散り散りになっていく中、
それを楽しそうに見つめるのは少年。大人たちがその子供にそっと手招きをする位、悪い空気が蔓延していた。

ノア > 散り散りになる周囲の雰囲気に気付かない辺り、女の方が随分と稚拙でムキになり易い。何度負かされても、懲りずに また

「 さぁ…… 幾つ、離れてたかしら。」

なんて、とぼけてみせてから… 女もまた上体を起こし、シフォンのパレオが肌を滑り落ちる。白い水着姿を存分に見せ付けるよう、ゆっくりと貴女の目の前で立ち上がり

「 んー  しわしわ ? あたしは大丈夫そう。」

自身の身体を態とらしく見下ろして、にこり… あざとい笑みを、貴女に向ける。さて、 いよいよ其の笑みが 試合開始のゴングとなるか

フラニエータ > 明らかにむっとした顔を晒す女。もうどちらが子供なのか解らない状態だ。
彼女が立ち上がれば白く艶めいた肌、そして脚が晒された。周囲から「おおー」なんて歓声が上がる。
それに嫉妬した女は立ち上がり、ずい、と彼女の目の前へ。

「…――ふふ…フフフ…」

引きつる笑顔を彼女に向けると、その上腕部へと両手を添え、彼女を立ち上がらせ。
水の中では憎まれ口も叩けまい、そう判断した女は、どん、と彼女を水の中へ突き落とした。
周囲から先程とはイントネーションの違う「おおー」なんて歓声が上がる。

ノア > 怖いもの見たさ というやつか、距離を置いて二人の様子を伺っていた観衆が

「 ……………♡ 」

おぉ、 なんて声を上げるから つい… 調子に乗って、軽く視線をやる。其の隙が 命取りとなり ──

「 ……って、 待っ ─── !? 」

ザブン ! と派手に水飛沫を上げ、女が一人 プールに沈む。数秒後… ずぶ濡れになった女は水面より顔を出し、プールから這い上がるかと思いきや

「 ごめ、 ── っ、ん… !!  おね ─ が、 ぃ…… たす、 け … ! 」

何やら顔が、出たり沈んだり。助けを請う声も ブクブクと途切れ途切れ、 プールサイドの貴女へと白い手を必死に伸ばしていて…

フラニエータ > 女は肩を竦めると、悪戯っぽく笑って見せて勝利に浸った。
…のも刹那、彼女の様子が変だ。

「…ちょッ…まさか、泳げないの?!」

慌てて腰を下ろし、その白い手を掴もうと必死に手を伸ばす女。もしその手が届かないのなら、
女は躊躇い無くプールへ飛び込むだろう。

ノア > 揺らめく水面の向こうから伸ばされた貴女の手、 其れを必死で掴むのは ── 助かる為、では なく…

( もらった、 )

貴女を、道連れにする為。巴投げの要領で、貴女の身体を ぐいと力いっぱい引き込むと… 其の途端 観衆は、水中の女にも聞こえる程ざわめいた。こうして水面から出した顔は、何とも悪どい笑みを浮かべていて

「 …… っ、 ぷはっ… 引っ掛かったー♡ 」

少年よ、こんな大人になってはいけない。

フラニエータ > 焦る女の顔。その手に彼女の手が触れると、ぎゅっと握り締め。引き上げようと…
その時女の体が浮遊する。水に落ちる瞬間に見た彼女の顔は、それはもう嬉しそうで、すっごく憎たらしかった。
すっかり騙され、水中に沈む女の体。

「…(このぉ…小娘ぇ!)…」

女の声は当然届くはずも無く、ガボガボゴボゴボ。
せめてもの反抗と、女は彼女の腕を引き、水中へと引きずり込もうとする。

ノア > 「 ふふ♡ お姐さま、優しいから すぐ騙されr ── ?! 」

今度は此方が勝ち誇った顔をみせるも、 其れは ほんの一瞬で。視界は再び ぐらりと揺れ、水中へ引き込まれ…

「 ───── ── !! 」
( ※ 何すんのよ、バカ !! )

勿論これも通じる事なく、ガボガボゴボゴボ。そんな二人の女が繰り広げる醜い争いは、もう色気もなにも無い。女は白い手を闇雲に伸ばし、胸ぐら… ではなく、胸元の編み上げを ガシと掴む。

フラニエータ > 「…!…!……!!」

恐らく言葉にしたら検閲されるであろう言葉を吐く女。水の中でよかった。上で見ている子供にも優しい。
波立つ水面、泡立つ水。水中での女同士の争いを上から眺める子供と大人。笑い声すら聞こえる始末だが、水の中の二人は必死だ。
彼女が掴んでくれば当然の様にこちらもその腕を掴み、引き寄せる。
二人の額同士がこん、とぶつかる。そしてそのまま女の唇が、勢い余って彼女の唇へ向かっていった。

ノア > 「 ─── ─ ── !! 」

恐らく言葉にしたら ── 以下、同文。飛沫やら気泡やらを見れば、傍目からでも其の激しさがわかる程。そんな争いは… 思わぬ形で静まり返った。

「 ?! 」

まさかのキス。正確には、唇が重なり合ってしまった。貴女の胸元掴んでいた手を離し、慌てて水面から出した女の顔は

「 な……… 何すんの よ、 ばか っ… ! 」

これでもかという位、真っ赤に染まっている。観衆には其れが、怒りのせいに見えるかもしれないけれど… 其の声色は、狼狽えているのか随分と弱々しい。

フラニエータ > 彼女に続き海面から顔を出す女。
唇が触れ合った事については女は恥ずかしがる素振りも見せていない。
事故だし、その位日常だし、特に気にすることではない。
が、彼女の反応、真っ赤に染まった顔、そして弱々しい怒りの言葉を聴けば、女の心臓が大きく揺れた。

女はそのまま無言で彼女の頬に手を伸ばす。そしてその顔をじっと見つめ、優しく撫でやると、再度己の体を水中に沈めた。
そしてもう一度彼女を水中に引き込もうと手を伸ばし、手を取る。

ノア > 顔を合わせれば皮肉ばかり、公私共 何かにつけて張り合っていた相手と… 事故とは云え、唇を重ねる日が来ようとは。同性とのキスが初めてだった訳ではないけれど、耐性が無い分 貴女とは対称的にわかりやすく狼狽えていた。頬を撫でる手だって きっと揶揄ってるに違いないと、真っ赤な顔のまま小煩く文句を垂れるも

「 ……………だいたい 人をプールに落とすなんて、 子供じみた 真似…  っ、て… ちょ っ ─── !? 」

再び、水中へと沈められる。お陰で文句も最後まで言えず、ぶくぶくぶくぶく… 貴女の意図を読めないまま、まだやるつもりかと第2ラウンドに身構える。

フラニエータ > 女は彼女の非難の声を受けても怒りを感じていなかった。むしろそれが可愛く見えていたのだ。
彼女の体が水中へと沈み込めば、柔らかく頬を撫でていた手は顎へと進められていて、くい、と顎を持ち上げ…
今度は女の意思で、その唇を近づけていく。今度は触れるだけではない、触れ合わせる様に。
そして彼女の唇を割るかのように、軽く舌を突き出し、それを撫でた。

ノア > 来るなら来い と、身構えていたのに…

( そっちは身構えてない !! )

驚きのあまり水中で見開いた目が、痛い。水の中に居る筈なのに、顔が熱くて堪らない。唇を触れ合わせるだけに留まらず、唇の隙間を割り入るように撫でる舌先には

「 ?! ──── 」

一発KO、 水中のキャットファイトは終了した。恥ずかしさと酸素不足と、恥ずかしさと、恥ずかしさで、 たまらず水面から顔を出し

「 ……… っ、 はっ…  ちょ、っ…… そういう、 のは… ズル い、 っ… ! 」

ものすごくぎこちない 抗議の声を。

フラニエータ > 水中なら直接見えない。見ているお子様にも優しい配慮。見る人が見れば丸解りなのだが、そんなものは無視。

またしても彼女の後に水面から顔を出す女。その顔は彼女と対照的に落ち着いたもの。

「…どうしてズルいのかしら…それに…どうすればズルくないの?教えてくれる?」

抗議の声にそんな艶かしい返答をしながら、女はプールサイドの梯子に手を掛け、上り始める。

ノア > 「 それ は… その、 だから…… とにかく今のはズル ! 」

何故貴女はこんなにも落ち着いているのか… 対称的に女は頬をすっかり紅潮させたまま、キャンキャンと後を追う。梯子に手を掛ける前に、水中の争いにてズレた水着を整えてから… ついでに、遠巻きのギャラリーを鋭い視線で威嚇してから、プールサイドに上がる。

「 もう…… もっと優雅に楽しむ予定だったのにー 」

二人の女が歩いた跡は、其れはもうびしょ濡れ。薄紫色の長い髪も当然、たっぷりと水を含んでいて。ぶつぶつと文句垂れつつも仕方なく、アクセサリーの一つとして持ち込んでいたパレオで髪を拭う。パレオだって、まさかこんな使われ方をするとは思っていなかっただろうに…

「 …………て、ゆーか… 何でこうなったんだっけ…… 」

どうやら、水鉄砲から始まった事実は記憶にない模様。ゆるりと首を傾げる事 ほんの数秒。直ぐに考えるのを止めて、残りのカクテルを全て飲み干した。

フラニエータ > 「フフ…ホント、貴女って面白い子ね…――この手、使えるわね…」

前半は勝ち誇った顔を彼女に向けての声、後半は意味深な呟き声。
彼女がパレオで髪をぬぐっているのを見れば、女はデッキチェアに掛けていたタオルを彼女に投げ渡した。
少しずれた肩の紐を直しながら、

「まだ居るの?私は帰るけれど…フフ…また遊びましょうね?可愛い可愛いノアちゃん。」

女の口から出る彼女の名前。名前を知って長らく経つけれど、それは恐らく初めて、その口から発せられた言葉。
その言葉を彼女に送ると、女は彼女の肩をぽん、と叩き、水浴びをする為に個室へと足を運び始めた。

ノア > 「 ん …… 何か言った ? 」

意味深な呟きは、髪を拭っていた為 聞き逃す。未だ ほんのり頬を染めた膨れっ面に、 ぽふ とタオルが投げられて。渋々… いや、 有り難く 使わせて頂く事に。ふわふわのタオルからは仄かに、貴女の香りがして。香水かな… なんて、呑気に思っていると

「 …………ぁ、  ちょっと… ! 」

さっさと立ち去ろうとする貴女に、慌てて声を掛ける。これだけ騒いでこれだけ注目を浴びたのだから、一人残されては堪らない。パレオとタオルを手に、ぱたぱたと後を追う。そんな中…

( 今、 名前 ── )

気紛れか、貴女に名前を呼ばれた事に気付く。反則のキスや不意打ちの名前呼びに、すっかりペースを乱されながらも… 貴女の後ろに着いて、共に其の場を後にするのだった。

「 もう、っ… 待ってったら ! 」

ご案内:「ル・リエーの水遊場」からフラニエータさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からノアさんが去りました。