2023/02/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にクレイさんが現れました。
クレイ >  
「またよろしく」

 夜。ヒラヒラと手を振ってある店から出てくる。
 今回の依頼は貧民地区の店の警備だった。昔に世話になった店だ、彼からしては信じられない位の安値で引き受けた。
 となれば必然。

「さーて、この辺りでまだやってるか」

 宿を探して貧民地区を歩き回る。どう見ても無防備。だが、それでもゴロツキは手を出そうとはしない。この辺りではそれなりに有名人だ。まぁ襲ってきたのを返り討ちにしていただけだが。
 とはいえ、この辺りで見つからなければ結局違う地区まで行く必要があるわけだが。

クレイ >  通りを歩きながら窓を見る。大体は明かりが灯っている。見つからない。
 一応空いている宿はある。だが……色々な宿を見てきた自分は知っている。空いている宿は今までダメだった宿だ。
 柄の悪い奴らが利用しているような所謂ぼったくりの類だったり、基本は安いのに女を無理やり押し付けてきて法外に金を持っていく店。
 そもそも貧民地区のこの辺りは宿の数も少ないわけで。

「やっぱ表出るしかないかなぁ」

 遠いんだがなぁとボヤきながらテクテクと歩く。クアァと欠伸をする。
 夜の貧民地区など気を抜けば一瞬で襲われるような場所なのにまるで散歩か何かのようにのんびり歩く。
 彼からしてみれば事実散歩道にも等しいわけだが。