2022/12/12 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にアシュベールさんが現れました。
アシュベール > ―――かたん。響かせたのは、店の扉に立てかける札を裏返した音。

『OPEN』⇒『CLOSED』

夜空に星が輝く頃、魔具店:シャイターンは営業終了。
今日は夜まで素材集めに行ってたので、開店は夜の間。売上は、なし。

「まー……此処数日は調子よかったからねー……。」

普段は閑古鳥。これが普通。箒を持って、店の前を軽く掃き掃除しながら、独り言ち。

―――よくよく見れば、この時間。

酒に寄ったあらくれ。女性に粉をかける屈強な冒険者。急いですたすたと雇用先に向かうミレーの少女。
貧民地区はまだまだ、静かとはいえない様子。

「……ぷー……。」

箒を杖にしつつ、魔法陣展開。
ぽんっと足元に出てきたのは何故か宝箱―――もとい、ミミックくん。
其処から黒い触手が伸びれば、その中から何故か保温されたポットとマグカップ。
中のミルクを注いだ彼は、そっとそれを自分に手渡してくれる。

「どーもどーも。ミミっくんはいつも助かるねー……はー……ぅんま。」

―――ずずぅ。ミルクを飲みつつ、夜空と、未だ鳴り止まぬ喧騒を眺める。この時間は、悪くない。

アシュベール > ―――空を仰ぐ。ミルクを飲む。時折、通りすがる酔っ払いにお水を差し入れたり、挨拶したり。

そんな、普段通りの日常。

「……ぷぇ。……ふー……よーし。そろそろ、眠るとするかねー……。」

気付けば閉店から随分と経ってしまった。
これではまた、昼ぐらいまで熟睡した結果―――開店が遅くなる。なんてことがあり得る。

一応、自分は店主なのだからその辺りはしっかりせねば。
空になったマグカップとポットをミミックくんの中に戻し、彼に収納+洗浄をしてもらいつつ、大きく伸び―――。

「さー……明日も、頑張ろーか……。ふあぁ……。」

からん、からん。店の扉に取り付けたベルの音と共に、小さな影は姿を消して―――。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からアシュベールさんが去りました。