2022/11/10 のログ
■アストラ > 彼が何者かは、濃厚な一夜の対価として頂いた食事と綺麗な浴室での湯浴みで知り得た。
そこで働く女性たちも信頼を寄せているようであるし、悪逆非道な娼館の主ではないことも知っている。
「? ええ、知っているけれど……」
しかし逆に問い返されて、アストラは不思議そうな表情をした。
まさか冒険者にいかがわしい依頼を出すわけでもないだろうと。
普通の依頼と称していかがわしいことをするということがないわけでもないが、
基本的には冒険者は労働力やフットワークの軽さを期待されている面があるので、同じように首を傾げて見上げる。
が、そんな疑問も、追い詰められていけば考える余裕もなくなる。
背中に棚が当たり、逃げられない距離まで詰められて、容赦なく鼓膜を震わせる彼の声に、きゅぅぅと子宮が切なく疼いた。
「っ……ァ、んっ」
ゾクゾクと甘い痺れが走って、声が艶やかに震える。
避妊薬の効き目を試すということは、つまりまたあの夜と同じことをするということで。
思い出してしまった体が、雌の本能を呼び起こすように熱く体を火照らせてしまう。
ここで拒んだとて、この疼きを治めるのは難しい。
何より記憶に刻み付けられた行為を思い起こして、下腹部が熱くうねるような疼きを持ってしまって。
様々な好い条件を対価として出す彼に、熱を孕んだ吐息を零しながら、アストラは小さく首肯した。
「……試させて、ください…♡」
上目に彼を見上げながら耳まで赤くして、甘い声でねだる。
どくどくと鼓動が昂り、彼に連れ去られた後は淫らに発情しきった状態で、再び濃厚な夜を過ごすことになるだろう。
薬が効くかどうかは、そこで確かに判別がつけられる筈だ。
■ルヴィエラ > (残念ながら――如何わしい事には違いない
其れが、下卑た策謀であるか、堂々とした口説きであるかの違いこそ在る、が
微かに、艶を帯びた声が零れれば、その表情だけは、店主から隠そう
固定が告げられるまで、時間は掛からない
発情し切った紅い顔で、快楽を強請る声を聞けば
穏やかに微笑み、娘の肩を、そっと片腕で己が元へと抱き寄せながら。)
「――――……では、また、私の部屋へ。
……嗚呼、事前に飲むのを忘れぬ様に。 充分に効き目が無い状態では、検証の意味が薄いからね。」
(娘と共に、其の身を誘いながら、店の外へ。
数日前の記憶、娘が運び込まれたあの部屋へと、再び誘えば
二人の姿は、まだ煌びやかな夜の人波へと消えて行く
二度目、今度は、娘からも望んでの。 薬が効くかどうかは判らないが
其れを試すと言う事が、如何云う事かは。 誰よりも娘自身が、一番分かって居る筈、なのだから――)。
■アストラ > どちらにしても、ギルドを介さない私的な依頼は、冒険者ギルドの規定に則らない。
それを請けるか否かは冒険者の自己判断で、この後何が起きようとそれはすべてアストラの自己責任だ。
囁く声だけで発情させられた頭では、もう難しいことすら考える余裕はないのだろうが。
「──はい……♡」
露出した華奢な肩を引き寄せる掌に抱き寄せられ、彼の方へと身を寄せる。
店の外へと共に出れば、明るく光が灯る娼館街を彼と共に歩いていき、やがて人波に飲まれていった。
彼の部屋で、避妊薬を使用して行われる検証は、夜が更けるまで続けられるのだろう──。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からアストラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からルヴィエラさんが去りました。