2022/10/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にマロゥさんが現れました。
■マロゥ > 娼館や怪しげな店舗の立ち並ぶ、貧民地区の大通り。
お世辞にも治安が良いとは言えないその場所を、まるで散歩でもするかのような軽い足取りで進むのは、
小柄な身の丈よりも一回り程大きな学院の制服に身を包んだ少年の姿がひとつ。
「………あーあ………何か面白い事、無いかなぁ………。」
初めは意気揚々と娼館へと足を踏み入れてみたのだけれども、
子供が来るにはまだ早いと軽くあしらうように追い返されてしまい。
その所為かほんの僅か不機嫌そうに頬を膨らませて見せながら、間延びした独白を零していた。
■マロゥ > 暫くそうして通りを歩いていると、不意に自分を呼び留める声が聞こえた気がして足を止める。
声のする方へと向き直れば、其処に居たのは娼婦とは出で立ちの異なる、通りすがりと思しき女性の姿。
このような場所を無防備に歩く少年の姿を見かねて声を掛けたのか、その表情は何処か心配そうな面持ちで。
「こんにちは。………はい、実は道に迷ってしまって。
―――に向かう途中だったのですが、もし良かったら案内してもらえませんか?」
それを見て、悪戯を思い付いた子供のように胸の内に浮かんだ嗜虐心を目の前の相手に気取られぬよう、
人懐っこい笑みを浮かべながらそう提案を投げ掛けると。
ほんの少し考える素振りを見せながらも快く引き受けた女性の先導に従い大通りを進んでゆく。
彼女が少年の悪戯めいた目論見に気が付くこととなるのは、恐らくもう少し先の出来事―――
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からマロゥさんが去りました。