2022/07/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にマリスネティカさんが現れました。
■マリスネティカ > 深夜の貧民街を大きい荷物抱えて歩く人影が7人。
いや、正確には何か入っているらしい木箱の四隅を持って移動しているのが4体、その1m先を警戒するように移動しているのが一体、そしてそれらの後ろを比較的ゆっくりと歩いているのが2体である。
もっとも後ろの2体のうち一体は左に入るものよりだいぶ小さく、とっとこといった感じで先の集団に付いて行っているようにしか見えないが。
「・・・いくら目立たないようにして欲しいからって、この時間帯に運ばせるのはどうかと思いますですねぇ・・・
変な人たちに目付けられたらどうするですか・・・」
それらの事項勘案した上できっちり追加&割増料金せしめておいて、呟く言葉がこれであるという事は少女もそれなりにきっちりしたイイ性格しているようだが。
■マリスネティカ > 横についている人影が少し身屈め何事か問いかけているようだが、
少女はふるふると首振って。
「大丈夫ですよ、夜は少し涼しいですしこれくらい歩いたくらいでへこたれたりしないです。
気使い過ぎですよ・・・」
困ったような笑顔でぱたぱたと手振ると、人影もこくりと一度頷いて前向き直したようで。
「姉さまも過保護に作ってくれたものです・・・別に嫌じゃないですけど、わたしももう子供じゃないんですから
少しはほっといて欲しいんですけどね・・・」
とか言いながら思いがけない所でコケかけたり、突然息切らしたりする前科があるからこそ、初歩的なAI組み込まれている
人影たちが心配しなくてはいけないわけだが。
そう、少し近寄ってみれば、なおもぶつくさ言っている軍服のように見える服身に着けている少女以外は全てが人形だという事はすぐに分かるだろう。その造形クオリティには個体によって格段たる差があるようだが。
先の箱抱えた四体は、明らかに市販されているマネキンの手足を極めて乱暴に切り離し、可動域増やすためにつなぎ直したもので。
前歩く一体と今少女の隣に並んでいる一体はよく似た造形の筋肉多めの女性型で、前が金髪で横のが茶髪の違いしかない。
■マリスネティカ > なお荷物の発送人は、この辺りに引っ越してきたという貧民。
今運んでいるのが家財道具のほぼ全部らしく、多少乱暴にでもいいからまとめて運んでほしいとの依頼に普通に割増料金請求したのは、少女の懐具合も決して潤択とは言えないから。まだ多少は家からの餞別残っているものの、このままでは早々に使い果たすのは目に見えており、少しでも稼ぐ必要があるのだ。
「・・・まあ、わたしもそんなに切羽詰まってはいないですし、この荷物だって見かけの割りには軽いみたいだから
それなりに美味しい仕事なのは間違いないんですけどね・・・おっとと、そこ石突き出てるから気を付けるですよ・・・」
荷物抱えたマネキンたちの行く末に舗装用の石畳が破損していて、気づかないと躓くだろうと慌てて声掛け。
■マリスネティカ > ・・・べちゃ。
こけた。
断っておくが、大荷物抱えたマネキンたちは少女の指摘受けたおかげか無事に石を避けて移動していた。
つまり、ある種のお手本にしたいくらいに綺麗に前のめりに転んだのは・・・
「~~~~ったぁぁぁぁぁ・・・
もー!何でこんな避けにくい所に、石とか突き出てるですかー!!」
わざわざ配下の人形たちにその石のありかを教えた上、整ってはいるが一切表情を出さない人型に心配かけたばかりの少女である。
大した怪我はしていないようだが綺麗に顔面強打しており、泡を食った様子の人型に抱え起こされると「うー」とか言いながらも立ち上がってパンパンと埃を払い、乱暴に顔擦ってから何事もなかったかのように平然と。
「さあ、ぐずぐずしてないで早く行くですよ。あまり待たせては報酬減額されるかもしれないです」
失態隠すためか本気で報酬減らされるのが嫌なのかはその態度から読み取るのは難しかったが、状況から考えると恐らく前者だと思われる態度の少女は人形たちを急かして更に地区の奥へと消え・・・。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からマリスネティカさんが去りました。