2021/08/26 のログ
■タマモ > 貧民地区の裏路地、普通に考えれば、こんな風にのんびりと寛ぐような場所ではない。
異国風の上等な着物、変わったミレー族と見られる狐を模した耳と複数の尻尾。
見た目通りの、非力な少女であれば、それこそ襲って下さいと言っているようなものだ。
…しかし、少女はどちらかと言えば、襲う側の存在。
まぁ、気紛れに、襲われる側ともなるか。
なので、その周囲に向ける視線は、遊べそうな獲物を探るようなものであった。
そうでなくとも、何か面白そうなものがあれば、そちらに興味が向いたりもするが。
「さて、ここから次は、どちらに向かったものか…」
扇子で扇いだまま、軽く思案する。
継続して、適当な散歩を再開するか。
それとも、他に何か目的を考えるか。
■タマモ > 「………よし、決めたのじゃ」
ぱしん、不意に扇子を閉じ、少女は呟く。
廃材から、よいせ、と腰を上げれば。
その瞳を細め、通りの先、そこを見詰める。
普通に見れば、何もない路地の通りが見えるだけ。
しかし、少女には、何かが見えたのだろう。
「たまには、呼ばれる通り、動くのも良かろう。
それでは、向かうとするかのぅ」
うむ、と軽く頷けば。
たんっ、と地面を蹴る。
向かう先は…ともかく、次の瞬間には、少女の姿は、その場から消えていた。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からタマモさんが去りました。