2021/02/20 のログ
■イグナス > しばし書店を眺めて、出る
さて、もうまたたどり着くことは、ないかもしれないが――
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からイグナスさんが去りました。
ご案内:「貧民地区の小さな娼婦街区画」にシャルティアさんが現れました。
■シャルティア > 貧民地区の娼婦街――とはいっても、マフィア等が牛耳るボッタクリではない。単純に搾取者がいないので、娼婦にとって都合が良く、自分の稼ぎのためにサービスが良い、そのため、密かな穴場として最近は噂にもなってる娼婦街の区画
そんな小さな娼婦街を、似つかわしくない白い貫頭衣をかぶった、幼い少年が歩いてる。手には少しだけ大きな籠を持って。中には飴等の一口で口に入るお菓子
平民地区で、やたらと安売りされてたお菓子を買い込んでやってきた。どうやら、お菓子を渡す行事が終わり、売れ残りを売り払ってたらしい。
籠にそれを詰めて、娼婦街の娼婦に駆け寄っては、「はい♪」と一個づつ渡す。
娼婦たちも似つかわしくない、少年のプレゼントにまるで常連客のように愛想よく笑顔で受け取っている。少々奇妙な光景だ。
かごの中身が段々減ってきた。殆どの娼婦には配り終えたので、はふー、と息を吐き、ゆっくりと娼婦街を歩く。
目立つので、男性客の目が集まるが、目が合うと、少年の方から人懐っこそうに愛想よく手をふる。
どうにも危なっかしさすら感じる少年は、まるで縄張りを歩く野良猫のように、娼婦街をお散歩
■シャルティア > ここは、よく知ってる。
――こうなる前も知ってる。悪質なマフィアに搾取され、体を売っても売っても、惨めな暮らししか出来ないみんなを知ってる。
子供そのものの正義感でしか無かった。正義というより【悪いやつを懲らしめる】というような本当に絵本に影響された子供の行動だった。
結果、この区画は娼婦たちがきちんとお互いの領分を守り、客を無理やり奪い合う事を良しとしない、貧民地区とは思えない取り決めのもと、客を集めるようになったことまでは、少年は知らない。 奪われる、搾取される、騙される痛みを知っていた娼婦たちが勝手に行った結果だからだ
単純に、警らごっこのように娼婦街を歩く。周囲を見回し、変な人がいないかどうかを確認する。
何度も、新しいシノギとしてここに入り込もうとした悪党もいるが今ではそうそういない。 大体が小さな子どものげんこつで撃退されていて、此処は自然に手を出してはいけない雰囲気になっている
「今日も、異常なしー♪」
少年は、満足そうに街路を眺める。娼婦のお姉さんたちは大好き。いつもいつも、優しく頭をなでてくれるから。
だから、毎日のようにこうして娼婦街に来ては、悪い人がいないかを見て回るのだ
■シャルティア > しばらく周囲を見てから、少年は娼婦街を後にする
ぱたたっと宙へ浮いてからは、闇夜の空にすっと消えて
ご案内:「貧民地区の小さな娼婦街区画」からシャルティアさんが去りました。