2020/08/17 のログ
イーゴリ > 「まあ、多少煽ったのは否定せんがね。」

そこはそれである。
ただ、あの程度の煽りで、大勢に追い掛け回されるとは思いもよらなかった、と言うのも事実だが。
次ぐ男の言葉には、そんな主義の男が、ゴロツキ達から恐れられている、と言う事実に面白さを覚えつつ、己の礼を受け取ってくれるらしい返答に、頭を縦に揺らして。

「ペットの散歩から力仕事まで――まあ、出来る事しか出来ぬが。
儂はイーゴリだ。こちらこそよろしくのう、セイン。」

何でも出来る、だなんて大口を叩く程見栄っ張りではない。
からからと笑いながら、自分も名乗り返して差し出された手を握り返す。にぎにぎ。

セイン=ディバン > 「とはいえ、地区内駆け回るほど追いかけることはないもんなぁ」

それを加味しても、やっぱりあいつらが大人気ない、と。
男は、そう言いつつ、どんな煽りかたをしたのか、と。
ちょっと気になる様子だが。

「ははは。ずいぶんと素直だな。
 イーゴリか。あぁ、よろしくだ」

相手の名をしっかりと覚え。男は、握手をする。
そのまま、にこり、と笑い。

「さて。それじゃあ、オレは帰ることにするが。
 くれぐれも、気をつけるんだぜ?」

またトラブルに巻き込まれるなよ、といい。
男はその場を離れることにする。

「また今度、会ったときは。
 いろいろと話したりできるとうれしいな」

そういう風な星のめぐりを期待しつつ。
男は、新たな出会いを喜び、貧民地区を後にした。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からセイン=ディバンさんが去りました。
イーゴリ > 「そうじゃろう、そうじゃろう?
こんなにも稚い者に無体な話じゃろう?」

等とゴロツキ達へと放った煽りの内容を相手が知らないのを良い事に、つらりと叩く軽口。
『肉布団』『見掛け倒し』『仲良し五人組』最低でもこのワードは使った記憶はあるが、後ははてさて。

「出来ない事を出来るとはなあ、言えぬよ。
そこはほれ、信用に関わるでな。」

徒党を組むつもりがない己は、自身の力量を見誤れば一瞬で何処までも落ちて行くのだろう。
そこまで悲嘆にくれる事はないが、慎重にもなると言う物。
初手の邂逅自体はあわや大事故、ではあったものの、徹頭徹尾、己にとっては気の良い男だった相手。
忠告には肩を竦めつつも、素直に従う事にしよう。

「おぬしも気を付けて帰るのだぞ。
突然飛び出したり、立ち止まったりするでないよ。」

黒布の下、にんまりと唇が弧を描くが――まあ、見えてはいないだろう。
去り行く相手を見送れば、念の為、と先程散ったゴロツキ達が戻ってきていない事を確認しつつ、いつもと違うルートを通って滞在している宿へと戻ろう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からイーゴリさんが去りました。