2020/06/08 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にカーレルさんが現れました。
■カーレル > 質の悪いクスリを売っている男がこの界隈に現れたらしく、ぽっと出の人間に商売の邪魔をされると
依頼人は今にも完全武装で飛び出していきそうな面構えであった
まあ、依頼人にした所で上流から流れてくる何だかよく判らねえクスリを
売りさばいているだけの小悪党なのだが上がりが減れば、上からお仕置きされてしまうのだと思う
この件の大本からすれば、依頼人が消えた所で変わりは幾らでもいるのだろう
吹けば飛ぶよな男だがそれに雇われる自分は吹かずとも自然と飛んでいってしまうような男なのかもしれない
立場はどうあれ金を貰った以上は働くのが信条である
汚れた金だろうが綺麗な金だろうが、金は金。綺麗な金でなければパンは買えないという法は今の所はない
貧民地区をブラブラとしつつ情報収集していく
ボロを纏った浮浪者であったり、やたらと酒臭い息を吹きかけてくる冒険者崩れ、
人種、職業を問わず話しかけていったが、目ぼしい情報もなく
どうしたもんかと煙草を咥えながら歩いていれば、ぽっと街角に立つ人影が見え声を掛ける
場末の娼婦かなにかだろう、と思って近づき声を掛け、振り返った女に冗談交じりに『幾らだ?』と
自分としては気さくに声を掛けたが、次の瞬間、思い切り頬を叩かれた
………どうやら、『冒険者』であったらしい
娼婦の平手であれば回避することも出来たろうが、流石に腰が入っていた
「冗談を言う暇もねえな…真面目にやるか…」
叩かれた拍子に口元から飛んでいった煙草を拾って咥え直す
この仕事、なにやら時間がかかりそうな予感がし、紫煙と共に深く息を吐き出した
■カーレル > 何やら捨て台詞とともに去っていく女冒険者の形の良い尻を眺めて見送り
自分が溝川に沿って下流に向かって歩いていく
その間にも様々、疎らにすれ違う人間に声を掛けては、追っている男の特徴を伝え、
見かけなかったか、と聞いて回るがみな首を横に振るだけであった
そもそも、この辺りで暮らす人間は皆一様に口が堅い。要らぬトラブルに巻き込まれないように、
というような処世が身に染み付いているのだと思う
中には幾らか金を渡せばペラペラと喋りだす人間もいるがそう言うの
大抵、そのうちに、脇を流れている溝川に人知れず浮かぶことになったりする
とまあ、無闇矢鱈に情報を集めても碌な情報が集まってこないので相手を絞り、顔見知りを当たる事にする
盗品を商う故買屋であったり、安宿の主人であったり、商人を中心に
今度はこの辺りでは見かけない人間の出入りが無かったか聞いて回る
―――方々歩きまわり、ティルヒア軍部の隠し財産だとか、新種のクスリだとか、
色んな話の中にそれらしい話を幾つか聞けたので、この辺りではこんなものかね、と
話を聞いた酒場の主人に、おやすみ、と挨拶をすれば店を後にし立ち止まって煙草を咥え火を付けた
「何処で何をしてんだか…気取られて逃げたかな…?」
ふ、と短く紫煙を吐き出し明日は警らの兵が集まる屯所あたりで聞き込みをしようか、とぼんやり考えて
■カーレル > 煙草が短くなればその火を消して軽く伸びをする
依頼の初日としたら良くもなく悪くもないと言った進捗具合だろうか?
明日はもう少し精度の高い情報が得られればよいが…、なにかの幸運で
追っている男が突然目の前に現れてくれるのが手っ取り早くて一番だが
「帰って寝るかあ…今夜は寄り道なし」
明日に備えて休むに限る…そう思いつつ貧民地区を抜けて自宅へ向かう
……―――途中、馴染みの娼婦を見かけるとふらふらとそちらへ足が向いたわけだが
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からカーレルさんが去りました。