2020/05/27 のログ
リズ > 他にもこの依頼を受けた冒険者が、この界隈の何処かで同じ事をしているはずなのだが……
まるで顔を合わせる気配がない。
この辺りは路地が蜘蛛の巣もかくやに入り組んでいる為、出会わなかったとしてもおかしくはないのだが。
この辺りで色々な依頼をこなしてきたはずなのに、ともすれば道に迷いそうな辺り、いっそ大したものだ。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からリズさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にメイラ・ゼファーさんが現れました。
メイラ・ゼファー > 騎士鎧を着た長身の女が、手近の壁を蹴りつけた。
頑丈な鎧はへこみもせず、代わりに壁の一部が破片となって崩れ落ち、

「チィッ! 呼ぶのが遅えんだよ、馬鹿共が……!」

荒れている理由は何かと問えば──〝美味しそうな獲物〟を逃がしたという話だった。
所属こそは王国の騎士である女だが、その本質はならずものと同じ。貧民地区に住み着く者達の用心棒の真似事もしている。
そのうちの一人が、〝美人を捕まえたが逃がされた〟などと報せて来たのだ。
腹いせに男を殴り飛ばしながら此処まで走って来たが、ついに肝心の〝美人〟は見つからず。
おこぼれに預かって嬲りものにしてやろうという企みが潰えて、酷く不機嫌になっているという話だった。

「……見つけたら、タダじゃ済まさねえ。全員最低三度ずつはマワしてやる……!」

顔も知らない〝逃がした誰か〟に対する憎悪と欲望が、歪に曲がる唇に浮かぶ。

メイラ・ゼファー > 暫しは周囲を探し続けたが、ついぞ探していた相手は見つけられず。
女は悪態と共に路地裏を去る。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からメイラ・ゼファーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にキールさんが現れました。
キール > ぶらぶらと饐えた匂いのする石造りの路地を歩く男。
片手に棒、片手に酒瓶。
傾ければ流れ込んでくる其れを味わいながら程よい酔いに男はどこか上機嫌な笑みを浮かべながら足を進める。
軽い足取りで前へと進めばやや不規則なタイミングで響く靴音と、路地の饐えた匂いを流そうとするかの様に服風の音。
春は過ぎ、夏が来ようとしているが夜の風はまだ涼しく火照った男の肌を撫でる。

キール > こつ、こつと、杖の石突で石を小突き音を作りながら進む男。
さてさて、この後どこへ行こうか等と考えながら進み、僅かに退屈そうにあくびを噛み殺した。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からキールさんが去りました。