2020/04/23 のログ
カーレル > 香りの流れてくる元であろう部屋を見つけると慎重に踏み込む
だが、人影はなく残されたのはテーブルに置かれた香炉だけであった

「…素焼きの香炉に燃え滓…シェンヤン風のデザイン…あー…シェンヤン絡みの人間ってのは判ってんのか
 ………味も見ておくか―――混ぜものが多いんかな?専門家じゃないからよく判らんな」

燃え滓を一摘み舌の上に乗せ転がす
毒物に耐性があるからこんな事もできるが、さりとてそこから得られる情報は専門家ではないから少ない
そっと香炉をテーブルの上に戻し、室外に繋がる窓を開き夜風を入れる
甘ったるい薬物の香りに混じって感じるのは少々の焦げ臭さ…これは混ぜ物の焦げた匂い何だと思われる

「…あからさまなシェンヤン絡みの忘れ物…シェンヤン絡みと思わせたい、とかだったり…
 ……――止め止め、犯人探しは仕事の範囲外だわ。嗅ぎ回ってんのに警告も無いのがちょいと不気味」

刺客や暗殺者送りつけてくる相手は1人でいい
今ですら持て余し気味なのにこれ以上は、金貰ってもお断りしたい
室内の空気から甘い匂いが薄くなれば、煙草を取り出し咥えて火を灯す
こんだけ煙たくしてるのであれば一本くらい吸ったってバレやしないだろう
ふ、と細く紫煙を吐き出せば、窓の外へと何となく視線を向ける
ひょっとしたらこちらを探っている相手の関係者が覗き込んでいたりするかも知れない

カーレル > 短くなった煙草を消し窓を閉める
さて、どうしたものかと一思案…どちらにしろもう少し黒幕に迫った何かが欲しい
結構な額を貰っているからそれに見合うだけの成果を報告しておきたい

「…とりあえず、もう少し聞き込みだな…」

これ以上ここに留まっても何も出てこないだろう、と判断すれば部屋を後にして集合住宅を後にする

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からカーレルさんが去りました。