2020/04/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にリムリアさんが現れました。
リムリア > 王都の中でも、特に治安が悪いと言われる貧民地区の一画
その入り口を覗き込むように窺う少女がひとり。

お遣いの道中で偶然に、依頼に出ていた迷い猫に似た仔猫を見つけて追いかけてきたのだけれど。
その仔猫が入り込んだ先が、この路地の奥だった。

「ど、どうしよう……
 この時間なら、まだ安全だとは思うけれど……」

既に仔猫の姿は路地の奥。
この辺りの土地勘もないから、ひとつ間違えると、こちらまで迷子になってしまう。
覗き込んだ路地は、崩れかけた小屋や割れた酒瓶が転がっていて、いかにもな雰囲気で。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にルインさんが現れました。
ルイン > 特に仕事がなければ王都内の地理を覚えようと歩くのが最近の日課。
そんな日課で足を運んだ貧民地区歩いていたのだが…。

「あれ…?」

流石に地理に疎くでも危険と判る一画の入り口に見覚えのある姿を見つけ。
何をしているのだろうと後ろからそっと近づいて。

「リムリア、こんな所でどうしたんですか?」

この先に用などまずないと思える少女、路地の奥を伺っている後ろから声をかけて。

リムリア > いくら日中とは言え、路地の奥は薄暗い。
このままひとりで進むのが危険というのは、子どもでも分かることで。

「わっ……って、ルインさん!?
 びっくりさせないでくださいよ~…」

少しでも奥が見えないかと背伸びしていたところで、不意に声を掛けられると慌てた声を上げ。
振り返って見てみると、そこには見知った顔。
ほっと気の抜けた表情を見せてから。

「この奥に、仔猫が入り込んじゃって。
 依頼にあった迷い猫に似てたんで、追いかけようかどうしようか悩んでたんです。
 ルインさんこそ、どうしたんですか?」

指さした奥には、あばら家ばかりが密集し、昼間だというのに薄暗く。
饐えたような臭いの立ち込める、そんな一画で。

ルイン > 「ごめんね、驚かせるつもりはなかったんですよ。
ちょっと変な場所で見たから声をかけただけなんですからね」

普通に声をかけたつもりであったが場所が場所。
慌て驚いた様子の少女に軽く謝り、ほっとした表情を見るとそっと頭を撫でようと手を伸ばし。

「迷い猫がこの先に…?私としては行かない方が良いと思いますよ?
私はちょっと散歩中ですね」

指された先を見れば密集したあばら家が見えるが薄暗い。
こんな場所に少女のような若い女性が入ってしまえばまず無事で澄まない。
依頼とは言え危険すぎるので、やめた方がと思わず見てしまって。

リムリア > 「あ、いえ。勝手にびっくりしちゃったのはこっちなので。」

素直に謝られてしまうと、ちょっと罪悪感。
気にしないでくださいと両手を胸の前でパタパタ振り。

「な、なんで、頭撫でるんですか!?
 う……ですよね……まぁ、元気そうではあったからご飯は食べてるみたいだし。」

頭を撫でられるとあたりの視線を気にするように、きょろきょろ。
けれどもとより人通りなどないに等しい路地の入口。
誰もいないことが分かると、恥ずかしそうにしながらもされるがままで。

「依頼書に追加情報を載せておけば、他の方が見つけてくれますよね……
 天気も良いから散歩にはちょうどいいですよね。
 そういえば、街道の方でも花が満開みたいです。」

少し悩んだけれど、危険なことに首は突っ込まないに限る。
そう切り替えると話題転換とばかりに、ギルドで聞いた話を口にして。

ルイン > 両手を胸の前で振る少女に気にしないでと言うように笑い。

「なんでって‥…撫でたいからだけど?
一緒に行ってもいいんだけど、この先だと二人とも無事で戻れる可能性がね…」

やっぱり撫で心地が良いなとつい撫でてしまい。
周囲を気にして恥かしそうにすれば、もっと撫でていたが名残惜し気に手を離し。
この先は自分一人でも危険と言え、二人だとまず戻れないかなと残念そうにつぶやき。

「もしくは戻ってくるのを待ってみるかかな?
うん、それもあるし。私ってまだ王都の地理に疎いんだよね。
あ、そうなんだ。そっちに行けばよかったかも」

案外子猫は気まぐれ、直ぐに戻る可能性も口にし。
街道をの事を聞けば、そうだったのかと驚いて。

リムリア > 何と言うか、欲求に忠実なその答えに脱力してしまう。
見ている人もいなければ、まぁ、そのくらいは良いのだけれど。
少し子ども扱いされているような気もしないでもなく、微妙な心境で。

「ルインさんを危険なことに巻き込めませんよ。
 出てくるのを待つにしても……ここで待ちぼうけはちょっと。」

路地の入口を塞ぐ形で、女二人が待ちぼうけ。
それはそれで、絡まれる要因になってしまうかもしれない。
仔猫ももう移動しただろうし、ここはすっぱり諦めてしまうのが良いかもしれない。

「はい、冒険者の方が言ってましたよ。
 他には……今度、貴族の方の屋敷で、花見の宴があるとか……?」

ギルマス宛てに届いた書状に、そんな案内状が紛れていたのを思い出す。
貴族の屋敷なんて敷居は高いものの、美味しいお酒と料理が出るなら興味はそそられてしまうわけで。

ルイン > 基本的には欲望に忠実、可愛い子には特にその傾向が強く。
これでもまだ我慢をしている所もあるが少女には判らない事の筈。
見た目以上に長生きをしている身としては皆子供みたいに扱う悪い癖が少々出ていて。

「これでも冒険者ですし、リムリアが行くならお付き合いはしますよ。
ここではと……確実に厄介ごとが来ちゃいますね」

まだ治安がましな場所にいるといってもここは貧民地区。
女二人で居れば確実に絡まれる未来は直ぐに分かり肩を落とし。

「そうなんだ。それじゃさ、今度見に行ってみる?
貴族の屋敷でお花見?んー……何度か出たことあるけど…
良い所だとすごく楽しいしご馳走も並ぶんだよ」

依頼ついでに街道の花見も悪くはないが、どうせならと誘ってみて。
そして貴族のお花見と聞くと過去の事を少し思い返す。
本当に楽しいお花見と、お花見の名を使った別の物かの判断が付かず。
ただギルドの話ならきっと普通のお花見だと考えて。

リムリア > 相手の申し出は、ありがたいけれど首を横に振り。
仔猫のことは、依頼を受けた冒険者にお任せしようと、大通りの方へと足を向ける。

「いいですね、今日は無理かもですけど、今度お弁当でも持って。
 街からもそんなに離れてないみたいですし。」

街道沿いなら、ちょっとした採取依頼のついでに寄れるくらいの場所らしい。
普段はひとりでの依頼が多い少女としては、そういうお誘いは嬉しいもので。
断るという選択肢はなく、やや食い気味に頷いて見せ。

「私じゃ浮いちゃいますから……給仕がせいぜいかなぁ……」

その案内状もギルマス宛てに届いたもの。
一介の受付嬢が参加して良いものでもないだろう。
ご馳走と聞いて興味は引かれるものの、参加するのならお手伝いとしての参加になるかなぁと零して。

ルイン > 大通りの方へと足を向ける少女に並ぶようにして歩きだし。

「今日は急ですしね。お弁当を持って朝からゆっくりと眺めるのも良いものですよ。
街から離れてないのなら依頼の序に行っちゃいましょう」

街から離れていないなら、それこそ依頼の序に花見もよさそう。
その時は少女と一緒に依頼を受けてなどと考えて。
こういうお誘いを断られない事は本当に嬉しく。

「でも…給仕だと花見は殆どできないですしね」

出来れば参加者としてと考えるが貴族の主催なら難しいもの。
連れて行ってあげたいが知り合いだった貴族は何処も高齢、流石に連れていけないとまた肩がおちて。

リムリア > 貧民地区の中でも大きな通りまで戻ってくると、まだ人通りもある。
トラブル自体はどこでも変わりはしないけれど、この時間帯なら酔っ払いのいざこざは少ないだけまだマシと言え。

「はい、私の手作りでも良いなら、気合入れちゃいますよ。
 味の方は保証しませんけれど…。」

お弁当に関しては、ドンと胸を叩く。
一応、冗談っぽく付け加えてはみたものの、料理の腕としては家庭料理の域を出ないもの。
相手の口に合うかは分からないので、そこだけは不安。

「まぁ、そもそも予定が合うかどうかも微妙なので……
 給仕としてでも参加出来たら、ゆっくりお花見は無理でも、ご馳走にはありつけますし。
 ルインさん、どこでそんなの参加してたんですか?」

生まれてこの方、ドレスなんて着たことのない平民の少女にとっては宴というだけで敷居は高く。
それなら給仕の方がよっぽど気が楽ともいえる。
自分とそう変わらない年頃に見える相手が、そんな宴経験者だと知ると、首を傾げて。

ルイン > 「リムリアの手作りじゃないと泣いちゃいますよ?
気合を入れるんだから美味しいに決まってます」

大通りに付くともう大丈夫と気を抜き緩い笑みを見せ、ここならば大体は対処できると。
そしてお花見には少女のお弁当と聞くと今からでもテンションが上がってしまい。
どう見ても過度に期待しているのは直ぐに分かる姿。

「そればっかりは仕方ないですよ。私はその日の依頼はキャンセルしちゃいました。
その時は隅っこでお花見をしちゃえばいいです。
女の子には秘密が多いんですよ」

きっとその花見もこの姿で参加するのでお洒落は皆無。
それに給仕ならこっそりとしていても大丈夫と何故か自信を見せ。
首を傾げる少女に、それは秘密です、と唇に指を当てて。

リムリア > 想像以上に過度の期待をされてしまっているようで、思わず笑顔が引きつってしまう。

「な、泣いちゃうの!?
 ほんとに口に合わなくても、文句言わないでくださいね?」

これは前日からお休みを取って、食材の仕入れと仕込みをしないといけないかもしれない。
期待してくれるのは嬉しいけれど、それに応えられる腕があるかはまた別の話だった。

大通りを歩きながら、店先を見て回る。
この辺りは、夜の街というよりも下町の職人街といった趣で。
素材の下取りや加工を請け負う店が多く立ち並ぶ。いわゆる冒険者に馴染みのある通りで。

「ルインさんは参加予定なんですね?
 うーん……私も参加出来たら、こっそり……でも、やっぱり給仕かなぁ…」

こっそり参加するにしてもやっぱり給仕だろう。
服はギルド併設の食堂のものを借りればどうにかなるとして。

「秘密と言われると余計に気になっちゃいますけど……」

可愛らしい仕草に免じて、それ以上は訊かないことに。

ルイン > 「楽しみを取り上げられると泣いちゃいますよ。
リムリアが作るのですから美味しいに決まってます」

料理は作れるが料理をしない自分。
外食がメインなだけに手料理に飢えているのもあり、文句はいなわいと何度も頷き。

大通りは比較的よく来る場所。
この辺りで依頼に使う道具を買ったり、必要なら注文もする。
それだけに知り合いも多いのだがやはり同性が多め、時折に如何にも職人と言うごつい人と言う感じで。

「うん、急用でもない限りは参加しちゃいますよ。
もしリムリアを見つけたら声を掛けますからね」

その時は給仕と言うのだからメイド服なのかなと密かに楽しみとして。

「私は秘密はベッド以外では話さないですよ」

なので秘密ですと、訊かれない事にありがとうと軽く抱擁して直ぐに離し。

リムリア > 「ちゃんと作りますから、泣かないでください。」

決めつけられてしまうと困ってしまうけれど。
どうにか期待に添えるように頑張ろう、と握りこぶしに力を籠める。

残念ながら食材を見るなら、平民地区の方が品揃えは良いはずで。
ギルドでもお世話になっている店に挨拶をしながら、通りを歩き。

「その時はよろしくお願いします。
 たぶん、知り合いとか少ないだろうし……ルインさんと一緒なら安心です」

お手伝いとして参加するなら、サボるわけにはいかないけれど。
それでも参加者に知り合いがいるといないでは大違い。
にっこりと笑みを浮かべて、そう告げる。

「――――っ!」

軽くハグされると真っ赤になる。
先ほどと違って、人通りもある上に店員も見ているわけで。
追い打ちをかけるように、意味深な単語まで付け加えられると、口をパクパクとさせて。

ルイン > 「ほんと?楽しみにしてるからね」

良く勢いのまま突き進む性格。
過度のプレッシャーをかけているとは欠片も思っていなく、良くも悪くも他人を振り回して。

斥候道具に消耗品、よく判らない道具などを眺めては歩き。
顔見知りには本当に愛想よく挨拶をして、少女と距離が開けば慌てて追いかけてと。

「それは私の言う事ですよ。
こう見えて私もああいう場に行くような知り合いは少ないですから」

きっと花見は最初だけ、後は食べて飲んでナンパになりそうな参加。
参加理由は邪なものが占めているが知り合いがいるなら絶対に会いに行こうと決め。
その時は絶対にと満面の笑みを見せて。

「リムリアはやっぱり可愛いなぁ」

人目があるので軽い抱擁だけ、見られた店員は顔見知りで「またか」と言う顔をされているが今更。
顔を赤くして口をパクパクとさせる姿に、自分が原因と思わずにどうしたのかと見詰めて。

リムリア > 周囲の生温かい視線の背景には、思いも寄らない。
酔っている時ならばいざ知れず、白昼堂々と抱き締められるのには慣れてはおらず。
更には、見つめられてしまうと頭が沸騰しそうなほどに。

「は、はゎ……ちょ、こ、こんなところで……!」

距離が近ければ、キスでもされてしまうのかと勘違いしてしまう。
そうでなくとも、こんな美人さんに、しかも満面の笑みで見つめられてしまうとドギマギするわけで。
金魚のようになっていた口から、慌てた台詞がようやく飛び出して。

「はぅ……ルインさん、こういうのはその……誰もいないところで…」

何度か深呼吸を繰り返し、ようやく落ち着いてくる。
とにかくバッチリと見られた店先から退散するために、手を取って移動する。
そうしながら、ポツリと漏らし。

ルイン > 殆ど気に入ればどこでもこうなので周囲の視線を気にした様子はなく。
寧ろ素面なのでまだスキンシップは軽く抱く程度の軽いもの。
これがもし…酔っていて日が暮れていればもっと過激な事をしていたかもしれず。

「この辺りはまだ貧民地区だから、これぐらいは普通ですよ?」

近くで顔を見詰めては楽しそうにして。
キスもしたくはなるが、それをしてしまうとこのままお持ち帰りコースにしてしまいそうでぐっと我慢。
満面の笑みのままで大丈夫と小さく告げて。

「誰も居ない場所だともっと凄い事になっちゃいますよ?」

てっきり叱り注意されるかと思えばそうではなく。
手を取られて少女に店先から引っ張られていき。
誰も居なければもっとと、それで良いのと小さく問うように聞き返してしまう。

リムリア > とりあえずこの場から退散することだけしか考えていなかったので、
何処に向かうかとかまったく頭にはなく。ずんずんと突き進む。

「そ、それは、ほら……もうひとつ向こうの通りとかの……」

ごにょごにょと言い淀むのは、いわゆる歓楽街のこと。
確かにそっちの通りであれば往来で抱き合っていようと気にする人もいないだろう。
それが普通なのかどうなのかはさておき。

「す、凄いことって……」

酔っていたせいで記憶が曖昧な、先日のことが思い出されてしまう。
素面の時に、やらかしてしまったことを思い出すのは、精神衛生以上よろしくない。
ポンっと頭から湯気が出てしまうのが、見えてしまいそうで。

「うぅぅ……嫌な人なら、仲良くしたりしません……」

ほんの少し歩みを緩めながら、問われた言葉には、恥ずかしそうに小さくそう返す。
振り返りはしない。今は顔が真っ赤なままなので。

ルイン > 「もう一つ向こう……じゃ、今から行っちゃいます?」

引っ張られるままに突き進む少女と共に歩き。
告げられた場所は数少ない知った場所の歓楽街。
そこなら良いのならば、そこでもう一度という提案。
その表情は見えないだろうが意地悪な笑みが浮かんでいたりして。

「それはですね。キスをしたり触っちゃったりですよ」

あの時は少女は酔っていたが自分は素面。
つまりあった事もやった事も全部覚えていて、思い出せば口元は自然と笑みとなり。
少女の声色に思い出していると直ぐに察すれば悪戯に背中を軽く指でなぞり。

「よかったです。もしあの時が酔った気の迷いなんて言われたら…。
深い深いお友達になれるように身体で話し合うしかないですから」

人はそれを調教と言うかもしれないが本人は大真面目に話し合いのつもり。
嫌われていないと判り、心底安心したという吐息を吐いて。

リムリア > 「ひゃぅっ!? る、るる、ルインさん!?」

ゾクッとした甘い痺れが背筋を走り抜ける。
何をされたのかと戸惑って振り返って見ると、そこには意地悪そうな笑み。
むぅ、と頬を膨らませると、精一杯睨んでみて。

「うぅ……だから、そういうのは、その……ふたりっきりの時に……」

睨むといっても、恥じらいながらのそれは、上目遣いの威厳に欠けるもの。
これが男性冒険者のセクハラならば、軽くあしらってしまうのだけど。
同性相手だとどうして良いのか勝手も分からないだけに、おろおろと。

「それって、どういう………」

気の迷いとは言わないけれど、示された内容には首を振る。
何となく戻って来れなくなりそうな、そんな危険を感じてしまう。
そんな危険感知も、時すでに遅く。知らず知らずのうちに、人気の少ない方へと突き進んできたために、気づけば歓楽街の入り口で。

ルイン > 「んふふ、背中が無防備だからついね」

振り返った少女を見返し隠さずにやりましたと答え。
頬を膨らませ睨まれても表情は意地悪そうな笑顔のまま。

「うん、二人きりの時にだから…これからなる?」

上目使いに、恥じらいの混じる視線を受けてはそんな言葉。
同性に対してのセクハラはよくあるが、気に入った子には押していき。
睨みながらもおろおろとしている姿は揶揄いたくなり、お持ち帰りしたくなる可愛いもの。

「お話合いですよ。ただ……凄く気持ちのいいお話合いですけどね。
ちょっとあそこで話しますか?」

どこまで本気か判らない口調、楽しそうな言葉。
そして制止はしなかったが少女に引っ張られて到着したのは歓楽街の入り口。
ここならいい場所がたくさんあると…一軒の連れ込み宿に目を向けてそんな提案をして。

リムリア > 「ちょ、ちょっとだけ……なら……」

これでも一応、仕事中。
いつまでに帰らなきゃいけないというわけではないのだけれど、
それでも言い訳がましくそう付け足しながらも、小さく頷いて。

繋いだままの手をぎゅっと握しめると、相手の方へと身体を寄せて。
示された宿の方へと連れ立って消えていき―――

ルイン > 「判ってますよ。少しだけですからね」

仕事中の少女を何時までも拘束しておくつもりは勿論ない。
ちゃんと夕刻ごろまでには帰らせると考えていて、今のところは…。

繋いだ手を強く握りしめられると握り返して寄せられた少女の肩を軽く抱き。
示した宿へと共に消えて行って。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からリムリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からルインさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にキリエさんが現れました。
キリエ > 「そんなもんかチンピラ」

 大勢の男たちが倒れていた。
 唯一立っている男は、震える手で回転機構を持つ拳銃を構えていた。
 女がいた。黒衣を纏い、ネクタイを締めたナイフのように鋭い気配を纏った女だ。

「おうおう、銃か、そいつは素敵だ。
 撃ってみるか?」

 銃を突きつけられているというのに、悠々と歩み寄っていく。あろうことか、銃口に自分から額をくっ付けて、腕を組み始める始末だった。
 男が驚愕し、しかし、指先は引き金にかかっていた。

「やってみろ」

 そして――――撃てない。
 正確には、不発に終わった。
 男が首を傾げ、引き金を落とす。カチン。しかし弾は出ない。

「なんもしちゃいないぞ。運が悪いんだろうなぁ」

 すっとぼけた口調で女は言うと、続けるようにうなずいた。
 撃つ、弾は出ない。撃つ、弾は出てこない。全て不発だった。
 唖然として銃を見つめる男の顔面に女の拳がめり込んだ。

「あばよくそったれ」

 女は倒れこむ男を尻目に悠然と懐を探った。目当てのものは切れていた。ため息を吐く。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にキリエさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にキリエさんが現れました。
キリエ > 「いちいち戻ンのもダリィなあ……ったくよ」

 女は言うと、煙草を求めて町へと繰り出していったのだった。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からキリエさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にアリエッタさんが現れました。
アリエッタ > 今日は貧民地区の比較的人通りが多く安全な道。
それでも危険なことには変わりがないが男性限定の認識阻害魔法のおかげか危なそうな男には声を掛けられることは無く絡まれずにやり過ごすことができる。

「不便な所がありますけど、こんな時は便利ですね、何より男が寄ってこないってのが最高です」

店に男しかいない店を利用できない等不便をこうむることもあるが。本人にとってもはそんなことがどうでも良くなるほど恩恵が大きく機嫌よさそうな笑みを浮かべて道の片隅で好みの女性がいないかを目で追っていた。

アリエッタ > 特に危険も無ければちょうどいい感じの女の子もいなかったのでそのまま欠伸をして帰って行った。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からアリエッタさんが去りました。