2020/03/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にリムリアさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からタン・フィールさんが去りました。
リムリア > ちょっとしたお遣いで貧民地区にやってきていた少女
少女がひとりで来るようなところではないのかもしれないけれど、それはそれ。
どんなところにも伝手というものは存在するわけで。
それに加えて少女自身も自衛の魔法くらいは使えるために指名されたのだった。

それはともかく、治安の悪さを示すかのような怒鳴り声。
その声の主たちがうろつく傍を、そっと通り抜けて路地の方へ。
一体何があったんだろうとは思うけれど、触らぬ神に祟りなし。
首を突っ込むようなことはせずに、曲がり角を曲がると。

「あれ? タンくん、どうし―――」

見知った薬師の少年の姿。
けれども、どこかビクビクと隠れるような姿に色々察して。
自分がやって来たのとは違う方向を指さしてから、踵を返す。
先ほどすれ違った傭兵のグループの方へと。

そこでどんな話がされたか――結果としては、その後、その女傭兵たちが少年に絡むことはなくなったらしく。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からリムリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にビョルンさんが現れました。
ビョルン > いかにも生活に困窮しているらしい、貧民地区の一件の家。
其処へと不似合いな上質のコートを翻して戸口に立てば、握りこぶしのノックの後にドアを開ける。

「夜分恐れ入りますがァ、
 御旦那様はご在宅で──…」

要は父ちゃん出しやがれと、教科書通りの言葉遣いで吐いて見やる室内の様子と、女房の顔色と視線の彷徨い方がどうにも怪しい。
面倒なことになるかと、舎弟へ視線を交して再度ここの家長の居場所を聞く。

出て行った、と謂うから。
やれやれと言いたげに大きな吐息をこれ見よがしに吐いた。

「またですか。
 以前も勝手にお引越しをされたでしょう──…、それでウチに債権が回ってきたのでね?
 王国内でご主人の居場所を探すのは、うちには難しくないですよ」

このまま逃がすわけもない。
玄関先で粘る己の姿は通りからも見えるはずで。

ビョルン > 背中は舎弟に預けたまま戸口から外も見張らせて己は家の内に一歩進む。

「面倒は、うちも嫌ですから」

静かな声音で淡々と、もしここの家主を組織が見つけ出したら現在の借金残額にいくら上乗せになるのかということ、そうして現在は保証人として複数名の名前が連ねられており当人の失踪では誰も楽にならぬことを説明する。

さめざめと、泣く声。

「聞いてるか? 聞こえるか?」

ブラフだけれども、家の奥へと向けて声を掛ける。
ここの家主への取り立てが厳しいことと、家主の手癖が悪いことは有名だ。
匿えるのは他を置いて女房くらいしか居るまい。

ビョルン > 急に声を掛けられたと、隠れていた家主が驚いて何かを蹴っ飛ばしたか。
三文喜劇のようなタイミングで物音が聞こえた。

この家には裏口はないはずだ。

「後は任す──…、くれぐれも」

取りそびれのないように。
後の処理は舎弟一人でできるだろう。
そして恐らく、残念ながら家主は暫くタコ部屋へと押し込まれ強制労働の憂き目に逢うだろう。
ダイラスの港湾荷役ならまだ、楽な方だ。

「血の契りに忠実あれ」

家の奥へと向かう舎弟へ声を掛けて安普請の家を出る。
バーにでも寄るか。ミルクバーだけど。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からビョルンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にルルーサさんが現れました。
ルルーサ > 「くそ………、くそ………っ………」

呻くような声をぽつり、ぽつり。
ローブを頭まですっぽりとかぶった女戦士が、よろめきながらスラムの街をただ歩く。

長槍と短槍の二種類、そして魔法まで使いこなす女戦士。
男嫌いであり、同時に今は女嫌いでもある、性格に難ありの彼女。

冒険からとある理由で這う這うの体で逃げ帰った彼女は、ひっそりと他の人の目に留まらない貧民街の宿で、その酷く傷ついた身体を癒していた。

唇を噛みながら、ローブの端を強く握る。

性格に難があり協調性が無い、は、裏を返せば極端な負けず嫌いで反骨真の塊でもあった。