2020/02/18 のログ
■シスター・マルレーン > 「ひゃん!?」
お尻をまた触られて、悲鳴をあげながら飛び跳ねる。
ここはいわゆる治安の悪い地区の大衆酒場だ。
といっても、酒場の中では大きい方だからか、逆にそこまで壊滅的な悪いことは起きないとも評判だ。
故に被害も"それなり"だ。
仕事終わりの娼婦の方もたくさんいらっしゃるし、そちらのお店を利用した帰りの男性の方だっていらっしゃる。
単なるウェイトレスの仕事中に同じにされても困るのだ。
こほん。
にこっと笑顔で、お触りをしてきた男性の老人に、ダメですよー、お仕事中ですから、などとかわしてお酒を運ぶ。
本当ならこぶしでも叩きつけたいけれど、我慢我慢我慢我慢。
ある意味心の試練になっている。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にリムリアさんが現れました。
■リムリア > 治安の悪い貧民地区の酒場ではあるけれど、その分だけお値段は手ごろで量も多い。
つまりは、日銭稼ぎの冒険者にとっては、格好のたまり場ともいえる。
実際に店内を見渡してみれば、ごっつい体躯の男共がテーブルを囲んで屯している。
中には、これからその手の店へと連れ立って行こうとしている女性客の姿もあるけれど。
そうであっても、圧倒的に男共の割合の方が多かった。
そんな中に、年頃の少女がひとりでいれば、目立つことこの上ない。
というか、絡まれないはずがないうえに、大体は見知った相手故に、あっという間に囲まれてしまう。
「はいはい、聞いてますってば。
だから、私は彼氏とか今はまだ良いんです。みなさんのお世話で手一杯ですからねー」
ごつい冒険者に囲まれながら、いつものカウンターと変わらない軽口を交わしつつ。
手にはしっかりとお酒の入ったグラスを持っている。
強いて違いを上げるとするならば、周囲の男たちがエールを煽っている中で、少女はホットワインを嗜んでいるくらいか。
『酒が足りねーぞ!』『ウェイトレスのねーちゃんも、こっち来いよ!』
などと、騒がしく喚く禿げ頭の冒険者に、お酒を注いであげながらも窘める。
「ダメですよ、お店に迷惑かけない。
そうじゃないと、出禁になっちゃうじゃないですかー。
ウェイトレスさん、こっちにおつまみ追加でー!」
■シスター・マルレーン > ああもう。
うんざりしながらも顔には出さずに、料理を左手に、酒を右手に持ちながら、ひらりひらりと仲間の身体をかわし、触ってくる手をかわし。
大勢の男にかこまれている少女から明るい声で注文を頼まれれば、はーいお待たせしましたー、と笑顔で席に到着。
ことんことん、と皿を並べてすまし顔。
胸元まで大きく開いたウェイトレス衣装。 スカートこそ長いけど。
白い素肌を惜しげも無く晒しつつ、髪の毛は後ろで一つに縛って………。
普段とは見た目と髪型が完全に違うものの。
「……あ。」
シスターが何かに気が付いて。少しだけ目線を泳がして。
「………依頼ですよ?」
付け加えた。勝手なバイトとかじゃないですよ、と。
■リムリア > 「だから、間に合ってますってば。
それにこの前は、違う子を口説いてたじゃないですかー、知ってるんですよ?」
言い寄ってくる若い冒険者をあしらいつつ、マイペースにグラスを傾ける。
あまりにしつこい相手は、年配のベテラン冒険者の皆さんが、ちょっとした教育的指導をしてくれるから、
少女の周囲は騒がしくはあるものの、比較的平穏だともいえる。
そんなテーブルに、先ほどまでとは違うウェイトレスさんが注文の品を持ってきてくれ。
「ありがとうございますー
こっちのお皿下げて貰っちゃって………って、えぇぇっ!?」
シスターが酒場に来ちゃいけないという規則はない、はず。
兼職禁止ということもない。というか、それならすでに目の前のシスターは冒険者と二足の草鞋なのだから無意味なこと。
アルコールでやや潤んだ瞳を大きく見開いて、その攻撃力の高そうな衣装を見つめ。
「………依頼なら仕方ないです。
うん、仕方ないですね。なので、お代わりお願いしますー!」
詳しく突っ込まれたくなさそうな様子を察すると、理由に関してはそれで納得しておく。
けれども、注文はそれとは別。ぐぃっと飲み干したグラスを掲げて、ウェイトレスさんに手渡し。
その飲みっぷりに盛り上がる冒険者たち。
お目付け役のベテランたちは、『程々にしておけよ』などと小言めいたありがたい忠告を下さるけれど。
■シスター・マルレーン > 視線が合ってしばらくした。しばらくしたけど、……わかってくれたらしい。
「あはは、はい、わかりました………。」
男性にかこまれて酒場でお酒という、とっても華やかな感じに思わず目をぱちぱちとさせる。
つい先日お風呂で一緒になった子とは思えない、けど。
それを言ったらこっちの方が奇抜であった。
「すぐお持ちしますねー、っとぉぅ!?」
口説くことに失敗した若い冒険者が、ちぇ、と笑いながらウェイトレスである女の腰に手を回して、慰めてよー、なんてするもんだから。
思わず妙な声も出てしまうというもの。修道服にチェインメイルとは違う、薄い服一枚だ。腕を回されても刺激が違う。
「今度手合わせでもしましょうか?」
思わず見下ろしながらズバッと言い放ってやる。
まったくもう、と不満げにしながらも、結局集団相手に冒険者でいつも修道服を着ている女であると認識させてしまいながら、こほん、と咳払い一つ。
「はい、お代わりすぐお持ちしますねー!」
笑顔に戻ってさっさと仕事。せっせと走り回りながら、ところどころで突かれ触られ。
なんとかかんとか、お代わりを持って戻ってくる。
■リムリア > 駆け出しからようやく抜け出したばかりの冒険者が、酒の勢いでウェイトレスに絡んでいけば、あっさりと返り討ちに遭ってしまう。
それもそのはず、ギルドでもしばしば修練をしている彼女は、有名人で。
お近づきになりたいという男共も多いようではあるけれど、職業柄かそういった噂は聞こえては来ない。
「だから、ウェイトレスさんに絡んじゃダメって言ってるじゃないですかー
ギルドの裏庭に呼び出されちゃいますよー?」
お酒を飲んで上機嫌な少女は、ぺちっとその若者の頭を叩く。
手合わせなどしようものなら、ぼこぼこにされてしまうか、それか足腰が立たなくなるまで付き合わされてしまうか。
何にしても、楽しいひと時が待っているだろう。
「あー、ダメですよ! そのウェイトレスさんは、私の専属なんですからねー!」
お代わりを持ってきてくれたのは良いのだけれど、その道中で酔っ払いたちにもみくちゃにされている様子に見咎める。
むぅーと頬を膨らませると、危なっかしくふらつく足取りで彼女の方へと近寄って。
そのままがばーっと抱き着いてしまう。
もちろん、お酒はしっかり確保。零してしまうなんて愚は侵さない。
■シスター・マルレーン > 実際、道具を使ってOKでなら、そうそう下手な冒険者には負けない女。
あ、素手は勘弁してください。
実際声をかけられることは何度もあるが、どちらかといえば受けている暇がない。
毎日ばたばた働いて、ゆっくりとオフの日というものもほとんど無いような女。
噂は確かに無いだろう。
「……専属て。」
思わずツッコミながらも、客足が少し落ち着いていれば、マスターからそのまま付き合え、とばかりに手を振られる。
がばーっと抱きつかれれば、相手の顔を胸に埋めるようにしてしまいながら、はいはい、じゃあ行きますよ、と頭を撫でる。
「はーい、専属ウェイトレス兼シスター兼冒険者でーす。
今日は依頼でお仕事してまーす。」
ははは、と遠い目をしながらご挨拶をしつつ、抱きついてくる相手をそのままにして隣同士椅子に腰かけて。
その、ちょっと恥ずかしいんですけど、と、つんつんと突いてみる。
■リムリア > ちなみに少女に睨まれると、もれなく営業スマイルがカットされる。
そればかりか他の冒険者には、1割増しのスマイルが向けられるのにも関わらず、だ。
吹き荒ぶ寒風を耐えて依頼を達成してきたとしても、それを上回る極寒の冷笑で対応される……と、なると大抵の冒険者は大人しくなる、らしい。
それはともかく、抱き着いた柔らかさは想像以上。
この前、肩やら腕やらは揉ませてもらったけれども、腰は脇腹を突いただけに終わっている。
そのくびれに腕を回して、ボリュームたっぷりな胸へと顔を沈めこみ。
「えへへー、マルレーンさん、ゲットです。
向こうで一緒にお酒飲みましょー?」
この短時間でも、結構な量を空けたのか。いつも以上にハイテンション。
頭を撫でられると嬉しそうに。仔猫が甘えてくるように身体を摺り寄せ。
「むぅー、また教会絡みのお仕事なんですかぁ~
たまには、こっちのお仕事も受けてくだ……ひゃぅッ!?」
呂律はやや怪しいものの、まだ話は通じる……らしい。
暑苦しい男たちから少し離れて、二人並んで座っても、身体は寄せたまま。
けれども、ツンと突かれると、敏感なのかビクッと飛び上がって身体を離し。
■シスター・マルレーン > なんだかんだ少女もたくましい。
強い二人が揃っていれば、周囲の冒険者も流石に手出しは控えてくれる。
ほっとした様子で抱きついてくる少女をよしよしと撫でながら、顔を沈められれば、ぴくん、っとするのだけれども。
「……はいはい、それはいいですけど。私は仕事中ですからそこまでたくさんは無理ですからね。」
ふにゅん、っと柔らかく形を変えてリムリアの頭を受け止め。
腕を回されながらも、よしよし、と隣同士。
甘えてくるような所作は、どこか後輩を思わせる。可愛らしい、とほっこり。
「……いやだって、まあ出身母体ですし。
冒険者ギルドの依頼も受けたいんですけどねー。
なかなか、一人で行動することが多くて。」
つん、と軽く突いただけでびくっとする相手に、くすくすと笑いながら手を放して。
「もう酔われちゃいましたかね?」
なんて、意地悪を口にする。ぺろ、と舌を出して笑いながら、自分は弱めのアルコールの入ったグラスを傾ける。
散々お風呂で弄られたことは忘れたかのようだ。
■リムリア > 言質は取った。
どこまでがたくさんになるかは、人それぞれ。
お酒のお付き合いに承諾が貰えたならば、嬉しそうに先程持ってきてもらったばかりのグラスを手渡そうとする。
そんな弱いお酒は、飲んだうちには入らない。
ちなみに少女が飲んでいるのは、甘口で飲みやすいけれど、それなりに度数のあるものだったりする。
「むぅ……そういうことするウェイトレスさんには、仕返ししちゃいますからねー?
まだまだいけます。酔っぱらってなんてないですよ?
ひとりが問題なんでしたら、治癒師がひとり余ってますよー」
突かれ、一旦は身体を離したものの。上目遣いに睨んでから、相手の腿へと手を這わせ。
そんな悪戯をしながらも、お買い得ですよ、と自分を売り込んでみる。
攻撃力は足りてないかもしれないけれど、回復と防御ならお任せ。
ついでに言えば、採取系の依頼なら、その細々とした取扱いも含めて熟知しているから、割増料金を狙うことも可能。
可愛がってくれるなら、ご奉仕もしちゃいます、と屈託ない笑みを向け。
■シスター・マルレーン > 「う。」
するりとグラスを取り換えられれば、むむむ、と顔をしかめる。
マスターに視線を送れば、いいぞいいぞ、いけいけ、とばかりの仕草。
くっそう、味方はこの世にいなかった。
とはいえ、飲めないわけでも無いシスター、くい、っと傾けて……僅かに頬を染めながらふー、っと吐息を一つ。
「あはは、………私の依頼が真っ当な冒険者ギルドからの依頼の時にはお願いしましょうか。
仕返しっていっても、このくらいのお酒程度なら全然大丈ぅっ!?」
腿を指でつつ、っと撫でられると、思わず声が出てしまって顔を赤くして視線を逸らす。
こら、と小さな声でお叱り一つ。
「………私の最近の依頼は、土を運ぶとか橋を治すとか闘技場でゴーレムと殴り合いとかそんなのばっかりですけどー。」
なんて唇を尖らせるのだけれど、その笑顔に視線を逸らすウェイトレス。受け身に回ると世間を知っているようで実地体験は少なめシスター。
■リムリア > その飲みっぷりに、イケる口だと分かると、にんまりと。
早速、酒場のマスターにお代わりを注文する。
お金? だいじょうぶ。臨時収入があったから飲みに来たのだ。
今日のお財布は、これくらいではへこたれないのです。
「マルレーンさん、もう一杯いっちゃおー
だーかーらー、そのギルドからの依頼も、受けてくださいって話ですよぅー」
放っておいたら、そんな土木作業ばかり。
そういうのは力自慢の運搬ギルドに任せておけば問題ない。
ゴーレムとの殴り合いは、よく分からないけれど。
「そんなことばっかりしてるから、肩が凝っちゃうんですよー
ほらほら、りらっくすー」
可愛らしい声に悪戯そうな笑みを浮かべ。
つつぅーッと脇腹から、そのスタイルの良いラインを撫で上げていく。
重そうな質感のある胸を下から支えるように掬い上げると、肩への負担は多少は軽くなるだろうか。
そのまま緩く揺らすように撫でまわしてみたりする様は、酔っ払いのセクハラそのもので。
■シスター・マルレーン > 「いやいやいや、仕事中、仕事中ですってば。」
断ろうとしたが、ごとん、と目の前に人数分置かれて。はー、っと溜息をつく。
そうそう断らせてもらえないらしい。
笑顔でお酒を勧めてくる相手をがっかりさせても仕方ない、と2杯目に手をつけて。
「……そうですねー、そろそろギルドを首にされてもですし。
一つ二つ大きな仕事を受けるのもいいかもしれませんね。」
ぺろ、と親指を舐めながら、何かを考えるように一言。
お金が無ければ人を救えない。お金をためなければ何もできない。
ちゃんと報酬の出る依頼を一つ、しっかり受けるのも大切だな、と感じ始めていて。
「なぁぅ、っ!?」
脇腹から指を滑らされると、素っ頓狂な……ちょっと甘い声が漏れてしまって。
「ちょ、ちょっと、ちょっと、まって、見られてますからっ……!」
揺らされて撫でられ、顔を真っ赤にしながら腕で隠そうとする。
いや、いい見世物になってしまっている。ちょっとまって、待って待って。
ふにゅん、っと指が食い込めば、はう、っと声が漏れる。
視線がガンガン突き刺さる。
■リムリア > ウェイトレスさん、もといシスターさんにお酒を勧めながら、少女自身もちびちびとホットワインを口にする。
甘口のそれは、一気飲みするようなものではないのです。
「その意気ですー!
今なら、どんなご要望にお応えしちゃいますよ。
王道の遺跡探索から、ワイバーン退治、他には貴族のお姫様の捜索とか!」
彼女がやる気になってくれたなら、嬉々として記憶にある依頼を引っ張り出してくる。
どれもこれも、少女が付いていくにはやや荷が重いものばかりなのは、この際置いておき。
大きい仕事という意味では、堅実な選択で。
「んぅ? マルレーンさんが美人で可愛いから、じゃないですー?
でもー……見られてなければ、良いってこと…ですよね?」
男ばかりの酒場で、女性二人が飲んでいれば、それだけで十分注目の的だろう。
そんな二人が抱き合うほどに密着しているのだから、ガン見されないはずがない。
大きな胸は見ているだけで幸せになれる、なんて思ってしまうのは、セクハラ親父っぽいかもしれない。
周囲へのサービスはこのくらいにしておいて、胸を隠す手に指を絡めるようにして。
「良かったら、続きは私の部屋でどうですー?」
お仕事中? そんなことは百も承知。
だから周囲のお客さんにも、ちゃんとサービスしましたよね、とマスターの方へにっこりと。
■シスター・マルレーン > 「遺跡探索、ワイバーン退治…………。
私はこう、割と真っ直ぐ何かを壊したりとかそういうことの方が向いているっちゃ向いているんですよね。
退治依頼………なんとかなりますかね?」
むむむ、と真面目に考えながら、自分の腕を考える。
少女をついていかせよう、という考えがすっぽり抜け落ちているのはこっちも同じ。
凄く考えてしまいながら………。
「違う違うちがーいーまーす!」
ピッタリ密着しながらセクハラされ放題。くそう、どうにも振り切れない。
顔を真っ赤にしたまま腕で隠して、もー! と思い切り言い放ったところで突然指を絡められて。
「へぁっ……!?」
間の抜けた声が出る。 いやいや、いやいやいや、いやいやいやいや。
マスターを見たら笑顔だった。 ギャラリーを見たら笑顔だった。
いつかぶっ飛ばしてやる、と心に誓いつつ。
「……続きってのは、この前の肩マッサージですよね?」
つん、と頬を突いてやりつつ、はー、っと溜息をついて。
否定はせずに、こくりと頷いた。
■リムリア > クラッシャー専門だというシスターさん。
いろいろ問題がありそうな教会だとは思ってはいたけれど、ほんとに大丈夫か心配になってしまう。
冒険者として言えば、まぁ、そういう人も多いのだけれど。
「退治依頼がご希望でしたら、ワイバーンのほかに、グレイトウルフの群れ、
オークロード、変わり種でクラーケン討伐もありますよー」
どれもこれもソロでどうにかするような依頼でないことは確か。
酔っぱらってセクハラしていても、きっちり依頼情報は憶えている受付嬢
再び抱き着き、おススメの依頼を耳元で囁きながら。
「えー? お酒の続き、ですよぉー
気持ちいいマッサージの方が良ければ、もちろんご奉仕しちゃいますけれども。」
頬を突かれると、ほんの少し身体を離し。
代わりに悪戯な笑みを間近で向ける。
意味深な言葉回しに、周囲の男たちが何やら息を呑んでいるのが視界の端に映る。
何はともあれ快諾を得られれば、搦めた指先はそのままに手を引いて。
危なっかしい足取りで勘定を済ませると、ウェイトレスを1名お持ち帰りすることに。
残された男たちの話題がどんなものだったかは、後日、尾ひれがついて知ることになるかもしれず―――
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からリムリアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からシスター・マルレーンさんが去りました。