2019/08/07 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にレンカさんが現れました。
■レンカ > 王都散策、数日目。
富裕地区はともかく、王城へただの散歩で行こうと言うのは流石になし、依頼なりの正当な理由か入るに相応の目的が欲しいところ。
そんなわけで、本日足を向けた先はいわゆる貧民地区。
周縁に配置されているとは言え、城壁で全て閉鎖されたと言うわけでもなく日差し自体は差し込んでいる……けれど、暗い。
それは、この闇が足元にわだかまるような王都にあってなお、治安が悪く澱んだ活力、精気が色濃く混じって光を濁すからだろうか。
「こう言うところは、大体どこにでもあるものだけどねー…」
何処へ行ったって、規模の違いだけで存在する区域はある意味名物か、なんて思ってしまうけれど。
かつてを思いながら、だけど歩みが竦んだり鈍ったりはせずに道を行けるのはそれなりに自分を肯定できているからか。
路地裏だけでなく、路上でも揉め事、騒ぎを見掛けることは少なくなくて、衛兵は巡回と言う名でただ歩き回るだけ。それでもごろつきに肩入れしていないだけましか。
そんな様子を横目、流し目で見つつとりあえずは地理と雰囲気把握に歩く。
まあ正直、暇だけど。
■レンカ > こんな場所でもフードは被っていないから、頭にぴんと立つ猫の耳からミレー族とは明らかだ。
いや、むしろこういった場所でこそ見掛ける割合が多くてもおかしくないけれど…周囲からの視線は、シェンヤン風の装いから向こう出身の、物知らずと思われているかも知れない。
そういったものを特に気にせず、見て取れるような警戒感も出さずにのんびりとした足取り。
「飯の種、話の種にはなりそうにないけど……うーん」
襟元を軽く緩め、汗ばむ肌を扇ぎつつ昼日中、日陰乏しい通りを行く。
今更気後れするような景色ではないと言っても、それがなんとも無くてどうでもいいのかと言えばまた別の話。
歩む先で幾人かのごろつきに絡まれ、衣服を乱雑に剥ぎ取られながら路地裏に連れ込まれそうな子供の姿を見れば困ったように眉を下げ、大きく息を吐き出して。
「ねえ、ちょっとー?」
聖人君子でもなければ善良だとも思わないし、法治より混沌の方が気楽だと思うけれど。
だからこそ、自分なりの道と言うか、意思、考えを定めて通すのが在り方だとも思うから。
声を掛けながら一番手近な悪相を掌にて大幅に整形させ、干渉―――そこからの諸々で、昼過ぎの一刻は費やされるのであった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からレンカさんが去りました。