2019/01/19 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にサナさんが現れました。
サナ > 何処か遠くの空で雪が降り積もっていそうな、冷たい空気が息をも凍らせるよう。
悴む手指を袖の隙間から覗かせて、唯一開けられていた、衛生観念不問と言わんばかりの店先から湯気立つスープを購入する。

告げられた値段は一食分程の高値で、抗議をしようと開きかけた唇が閉ざされる。高い負けないの押し問答を繰り返し。
最終的に奥の鍋にひと掬い残った余り物を、それでも通常のスープの値段の倍は支払って購入する。

得したのか、やはり損としか考えられない、煮詰まって濁ったスープを両手で包んで道の端を歩く。

一口、二口含むと、薄めに薄めた水の様な定番と裏腹に喉を灼くほど強い味。味が、わからない程の。

数歩歩んでぺたりと片隅に座り込む。

サナ > 「……あ。 お酒?」

くわくわと頭の奥で己の声が反響する。
先ほど来た道から荒い複数の足音が跳ねるが、枝分かれした道の何処を埋めているのかはわからない。
散らばって聞こえなくなる間、音もたてずにじっとしている。

喉から。肌の芯からぽかぽかと温かく、しばらく動けなくても凍死の心配は無いようだけれど、物理的には大丈夫なのか、どうか。手足を搔き集めてちんまりと纏める。

衣擦れの感触がいやに響いてこっそりとため息を零す。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にブレイドさんが現れました。
ブレイド > 貧民地区は平民地区に比べても少し寒い気がするのはなぜだろう。
明かりの少なさ、人の少なさ…いろいろと要因はある気がするが、ともあれ今日も寒い。
適当な食事を終えた帰り道、その寒さに身を震わせつつも家路につく少年であったが
その道中、見てしまう。
地面に置かれた謎の布の塊のようなものを

「…なんだこれ…」

流石に少しばかり通行の邪魔だ。歩み寄ってよくよく調べようとしゃがみ込めば
……何か、動いてる?

サナ > 布の塊は小さく動いたり動かなくなったりを繰り返していたが、頭の上のほうから降ってきた声に暫く停止して。
膝の上に置いた顎をほんの少し逸らして音の源をたどる。

布の合間から見えた白い顎先、だけでは。個人を特定するのは難しいかもしれない。
あ、これは人なんだな、程度は伝わってくれるかもしれないが。

霞がかった思考で記憶を手繰るが霧散しがちで。
うーん、と止まること暫し。ーーーーまた膝と額をつけて 道端に落ちてる布の塊に戻ろうとする。
迂回か跨げば簡単に通行出来はするだろうが。実際そうされた時の反応は未知数。

ブレイド > 薄茶色の布の隙間から見えた白。
小さく動いたその布の中には人がいることが伺える。
ここは貧民地区、このような浮浪者や貧民がいるのは当たり前なのだが…

「こんなところで座り込んでよ…大丈夫かよ」

布に突っ込むようにその手を伸ばす。
触れればそれが人である確信は得られるだろう。
跨いでやり過ごせる程度に縮こまった体…無視はできなかった。

サナ > 防寒には大分心もとない薄布に誰かの体温が潜ると、びくりと身体を竦ませる。
寒空の下行き倒れ、にしては体温が高く、逆に相手の冷たさを熱が吸う。

猫が冷や水をかけられたときの反応、に、幾らかの抑制が加えられ。
動かなかった体が多少後ろへとずれる。ずりずりと。

「大丈夫…。ブレイド」

気遣う声が降ってくるから、間をおいて緩く頷いた。

「…………落ちていたら、拾うの。危ないなあ、」

名を呼ばれなかったから顔見知りと認識してないんだろうに。
こんな場所で正体不明の何かに声をかけることを揶揄含みに小さく笑う。

ブレイド > 「…あっついな…熱でもあんのかよ」

触れた体は冷えるどころか、むしろ熱い。
逆にびっくりさせてしまったようではあるが、しっかりと人間で
とりあえず冷たさに抵抗できる程度には動けることがわかる。
少し安心した。が、そんな布の中からふいに名前を呼ばれれば流石に驚くもので。

「うお!?何だ、サナかよ…こんなとこでよ。
フードが引っかかったとかじゃなさそうだけど、どうした?」

うなずく少女の声を聞けば、知り合いだったことに更に驚く。
危ないのは一体どっちなのやら。

「拾うっつーか…子供かなんかだと思ってたんだよ。
サナって知ってたら…いや、拾うな。
変なやつにさらわれる前に保護しとかねーと、あぶなっかしい」

ここらが危ないことは変わらない。
自分が変わってると言えど、こんなところで無防備になっているのは正気の沙汰ではない。

サナ > 「フードが引っかかるなんて私を一体何だと……あでも何かそんなことがあったようななかったような気がする…。
…スープ飲んだらこうなった。怪しい人達は、何処かに行ったよ。」

驚いた様子なのは、仕掛けた訳でもないのにふふんと得意げに顎をそらした。
それがまた膝のほうへともぞもぞと軟着陸する。
見目は布の塊のまま、話しかける相手に応じるという、遠目に見れば大分怪しい光景だけれど。
嵐が来れば、過ぎ去るのを待ち、成り行き任せ。良くも悪くも何時もの事で、その割に己は余り変わらない。

「……子供なら拾うの。
子供は子供で分かりづらいからそれも危なそうだけど…腕が立つんだっけ。

えー。私には警戒しなくて良いの……」

罠かもよ、と。嘯いて。
さすがに説得力が無さすぎる気はしたけれど。

ブレイド > たしか初めて会ったときそんなことがあったような気もするが
アレも確か寒い時期だったので忘れていても仕方がない。

「いや、どこか行ったとかじゃなくてな…つか、普通のスープじゃねぇだろそれ…
動くのもダルイんじゃねーのか?温まってのんびりしてるーってなら他のところのほうがいいぜ?」

再び顎を落ち着けた少女のの収まる布の中に手を突っ込む。
手をとって立ち上がらせるつもりで。
今は安全かもしれないが、人が増える時間帯になればそうも言ってられないだろう。
特に、このあたりのごろつきが彼女に気づいたらやばい。

「テメーも子供みてーなもんだけどな。
あと、警戒はしてるぜ?出費がかさむんじゃねーかって…
それ以上の警戒は、まぁ…、ハッ、するだけ無駄だろ。あんたなら」

罠かもという彼女の言葉は鼻で笑って返す。
害を及ぼすものではないという認識ではあるのだが。

サナ > 「私が敢えて口にしなかったことをー」

しかもぼったくりだったとかそんなオマケが付いていると言えばどんな反応になるか。
気になったが諸刃の剣な気がした。其れも今更かもしれない。

布の塊の中、膝を抱えていた手。
唐突に潜ってくるからやはりびくついて、視線が泳ぐ。

「ブレイド、私に触れる時は、失礼しますサナ様触れても宜しいでしょうかって言って了承を取ってからにして。」

酒以上の反応を悟られるのは、軽口を叩く相手には抵抗があるんだな、と。片隅で思考するが、言葉は物凄く平常運転。
可愛げの欠片もないものだった。
腕を取られて勢いの儘立ち上がれそうだった、が。
相手の腕力以上の力が足されずに、立てた膝が地面にひっついて腰が少し浮いた程度で終わる。

「年齢そう変わらないと思う。
……え、私の顔を見るとご馳走したくなるから出費が心配?それなら心を開放していいからね。

…警戒するだけ無駄っていったい…」

不服そうだった。

「動きたくない」

本音。冷える前に捨ててって良いよ。と、喉まで出かかったが、こと相手に至ってはいっそ煽るような逆効果としか思えず言葉にはしなかった。人が好いのはわかる。


「着ているものくれたら置いて行ってもいいよ」

導かれた結論。---本気で思考回路に来てるかもしれない。

ブレイド > 「ヤバイ薬でもはいってたんじゃねぇのか?
ったく…食うもんくらい少しは選べっての…」

手をとって引き上げようとするが…相手にその気がないためか未遂に終わる。
さらに何か訳のわからないことを口走ってるし。
この娘は本当に…と、少しばかり頬がヒクつくが手を離すことなく

「失礼しておりますサナ様、触れてますがご辛抱ください」

ふてぶてしく応えつつも、次の手段を考える。
考えている間も、少女は軽口と言うかなんというか…煽ってくるのだが。

「歳だけの問題じゃねーし、ご馳走するにしてもここから動かねーとメシはねーぞ。
んで、んなこと言ってるならしかたねーな…」

逆追い剥ぎかこの娘は。
少女が結論を口にすれば、おもむろに抱き上げようとする。
いわゆるお姫様抱っこのように。

サナ > 「え、なんでわかるの、……経験論?」

ヤバイ薬を飲まされたことがある人認定が否定よりも先に。
だって寒かったから、なんて、言ったら墓穴にしかならないことは分かる。

「------。え、 何言ってるんだボケ、以外の反応考えてなかった」

本当に言った、と真顔。
フードの下に隠した顔色も表情も全て見せてはいないが、声だけは素の儘。
この野郎…と言いたげな声音なのはわかるけれど つっこまれて 手を離される以外は全く。

「ご馳走してくれるって今言ったのを聞いた、………って、―――ー!?」

腕の中で一本の丸太みたいになって硬直する。
ヤバイ薬って察している癖、何故触るの。――――何時もの調子を保つために言えない言葉が多すぎる。否、言った方が良いのか。………どんな顔で?

「おろしておろしておろして」

顎に掌をおいて、ごきっと容赦なくのけぞらせようとする。

ブレイド > 「経験とかじゃなくて勘っつ~か、冗談のつもりだったんだけどな…
なに道端で一服盛られてんだよ、お前」

あからさまな呆れ顔。
寒かったからと言ったほうが、まだ納得できただろうが…

「言ったんだから触れても問題ねーだろ。ほら、いくぞ」

内心、『何いってんだボケ』というおもいでいっぱいだったが
言った以上は触れても問題ないだろう。屁理屈には理詰めで攻めていく作戦…
なのだが…何か暴れだした。うごけるんじゃねーかこいつ。

「うぐお!?なんだよっ!おま…ちょ…」

容赦なく突っぱねられればこちらの語気も荒くなる。
かと言ってここで離せば、落としてしまうことになるし、放っておけばそれこそ人さらいやらなんやらにひどい目に合わされかねない。

「あばれんな!下ろすにしてもおとなしくしろって…」

それにしてもそんなに嫌がられると、少しばかり傷つく。

サナ > 「……ええー……ものすごい経験者だと思った…。人は見かけによらないなって…
………………ブレイブさんお顔がすごいよ?」

寒かったからって言わなくて良かった、と思った。すれ違い。

「…………え、えー………」

予想外の展開に弱いものだから、何をどうしたら良いのか分からなくなってきて――――
ちょっと荒くなった語気に首を竦ませる。
顔をごきっとさせようとした腕力だけで、魚のように暴れることが出来るわけでも、無く。
フードの下で眉根を寄せてしばらく考えた、後。――――大人しくなる

「……………」

ブレイド > おとなしくなったので、おろしてやることにする。
全くなんなのかとおもったが、知り合いからのあからさまな拒絶は心に来るものであり
内心凹んでいたりもするわけで、言葉からは力が抜ける。

「はぁ…無理やり触って悪かったよ。
なんの薬飲まされたかしらねーが、もううかつに触ったりしねー」

ひらりと手を振ってうなだれる。

「余計なお世話だったな。
だけど、こんなとこにいちゃあぶねーってのは事実だからな
テキトーに宿でも探せよ?」

そうだとしても、クズどもの慰み者にされるのはやはり気分が悪いので
念を押して忠告はしておくことにする。

サナ > 「…え、 っと」


「……うん。少し抜けたら、帰るよ。…………そんな、へこむようなものじゃ、無いと思うよ。顔見知りの相手、に。

私がブレイドとは、ただ軽口叩き合う感じでいたいってだけだで」

相手が思うよりは己はたぶんもうちょっと、適当で。
意にそわないことはしないが、そこまでか弱くない。
地面に戻ったらひんやりと冷たい。
通行の邪魔にならないよう端に寄って、少し脱力する。

ブレイド > 「そうかよ。んじゃ、抜けるまでは付き合うぜ」

溜息一つ漏らして、少女の隣に腰を下ろす。
地べたは冷たく体温を奪うが、相手を弱くみてしまっていたことも事実。
だが、軽口を叩き合う関係…友人であれば心配もする。

「ばぁか、顔見知りだからこそだろ。
しらねーあいてに拒絶されたって、いたくもかゆくもねーよ」

こういうところは、自分の弱さかもしれない。
他者との関係に重きをおいてしまうあたり

サナ > 「……凍っちゃうよ」

少しだけ笑って壁に寄り掛かる。

「そうかな、真剣な声音とかすごい声で拒絶されたら確かに嫌だけれど、
適当なのなら…触れたいと思ってない限りそんなでもない気がする。」

人によって違うのかもしれない。
寒々しい場所にほのかなあたたかみ。
ぽつりぽつりと言葉を交わし、ようやく歩けるくらいになった頃、少し迷ってから。手を借りようとしたかもしれない――――

ブレイド > 「サナで暖とりゃへーきだろ、今は無駄に体温たけーし」

軽口を叩きつつ、自身も壁に身を預けて。
変な意味はもちろんない。
むしろ、無警戒で一服盛られた彼女への揶揄みたいのものだ。

「お前、結構ガチ目に嫌がってたじゃねーか…首が変な方向に曲がりそうだったぞ?」

からかうように笑ってから、彼女に水袋を差し出す。
薬が薄まれば少しはましになるだろうと。
そして、時間が経てばその手をとって彼女を宿へと送るだろう

サナ > 「凍る一歩手前位になったら考えてあげる」

軽口の応酬、減らず口。

「そうかな。…まあ、抑えが利かなくなったら、たいへん。距離感大事」

ありがとう、と大人しく水袋を受け取って口に含む。
強い熱を芯から冷やす、その感覚すら今は危うい。口数は少しだけ減る。送ってもらう、その厚意に甘え。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からサナさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からブレイドさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > 「あ、れっ……、僕の路銀袋が……、無い……!
……あはは、……すられちゃったみたい……」

冒険者ギルドで簡単な採取の依頼をこなし、受け取った報酬を懐に街を歩いていた遊牧民。
あたたかかった懐にふと違和感を覚えて慌てて確かめるも、さっきまで確かに心地よい重さをしていた路銀袋の存在がきれいさっぱり消え失せていた。
周囲を見渡してもスリらしき人影もなく。気づかないうちに手練にやられてしまった様子。困った笑い声で、後ろ頭に片手やり。

「貯金はギルドの銀行に預けてるから大丈夫だけど……。
今日は宿に泊まれないなあ……。銀行が開く朝までどうしよう……」

野宿できない事もないけれど、どこか軒下を借りれないかと彷徨っていると、貧民地区まで歩いてきてしまい。治安も通りかかる人の顔つきも良くない場所をふらふらと歩いて。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にフォーコさんが現れました。
フォーコ > この辺りを担当している配下から近況を聴いた帰り。
見覚えのある銀髪が目についた。
以前見かけた時は生気に満ち満ちていたはずが不思議と覇気がない。

こんな場所を一人で歩かせるにはあまり宜しくない状態であろう。

「どうした。 いつもの元気が感じられないが。」

私は流されるように歩いている彼女の肩を掴み、声をかけた。

タピオカ > 路銀より大切な曲刀を奪われなかっただけ幸せとは言え。1日の労苦の結果が簡単に盗まれてしまった事へのショックは隠せない。まいったなあ、と寒空見上げて白い息を吐いていると、ふと懐かしい声を聞いて。あたたかな手の感触を感じて。驚きに青緑の瞳をまんまるく開くと、勢いよく振り返り。

「フォーコ!わああああっ!
……いったいいつぶりだろ……。……久しぶりっ!
元気してた?僕は……。
あはは、……僕は、その。……お金すられちゃって。宿に泊まれなくなっちゃって困ってるとこ……」

文無しの現実も吹き飛ぶよな再会に、ぱああっと表情輝かせて振り向きざまに軽く抱きつき。相手の近況聞きつつも、自分のこととなると悲しみな笑顔しか浮かばず。情けなさそうに眉尻を下げた。

フォーコ > 抱きつかれると匂ってくる柑橘の香り。
私も久しぶりに彼女と会えて嬉しかったのか、結構強く抱きしめていた。

「タピオカこそ、元気にしていたか?
私の方は今のところは元気にしている。」

さきほどまで華のような笑顔を浮かべていたが、今度はしゅんとしょげている。

「それは困ったな。 今から犯人捜しをした所で取られた路銀が戻ってくるとは思えんしな。
とりあえず、今日は私の来ると良い。 寝る所も食べ物も用意してやれるし、当座の路銀もどうにかしよう。」

元々見込みのある者には出資として幾らか渡すために置いてある予算がある。
彼女のような働き者の為に提供するのなら有意義な使いかと言える。
それに、せっかく会えたのだ。 もう少し落ち着いた所でゆっくりしたい気持ちもある。

タピオカ > 兵を束ねる彼女の手は力強くて、それでいて柔らかい。
心細かったついさっきまでを忘れてしまうほど抱き合って、無造作に伸びる髪に顔を埋めて心地よさそうなため息を吐いて。

「僕は相変わらずだよ!冒険者ギルドで依頼を受けて、悪い人を蹴散らして、動物を捕獲して、魔族を斬って。困ってる人を助けたり、馬車を護衛したり、たまに大物をパーティ組んで討伐しに行ったり、だよ!
……うんっ、……フォーコ。……ずっと会えないから、てっきり遠い国まで遠征しに行っちゃったかと思ってた……」

再会のテンションでやや声を上擦らせながら、日々の暮らしぶりを披露して。こうして抱きしめてくれることが何より、師団長という危険とも死とも隣り合わせの厳しい日々を送る彼女の無事という幸運を証明してくれていて。おでこを首筋にくっつけて相手の体温を感じ入って。

「いいの……!?
……助かるよ、ありがとフォーコ!
それじゃあ、……今晩はフォーコのところにお世話になるね……!」

思わぬ提案に、先とは違う意味で見開く瞳。感謝の気持ちいっぱいで笑顔綻ばせば、ぎゅぅっと相手を再度抱きしめて。お言葉に甘えて、相手の居住まいへとついていくつもり。うきうきと、腕を絡めてはしゃぎ出し。

フォーコ > 彼女の肌は私よりも柔らかく、触れているだけでそんな気分にさせられていく。
そんなことは顔には出さず銀色の髪に指を滑らせた。

「良い働きをしているようだな。そろそろ名も売れてきたのではないか?
良く分かったな。私は君が言う遠くの国に遠征をしたりしているぞ。
行くたびに成果が出てくるからやりがいは感じるな。」

首に彼女の熱が触れると、宥めるように背中を摩る。
話しを聴くに暫く会えずにいた間相当活躍しているようだ。
これは冒険談を聴かせてもらうとしよう。

「君と私の仲だ、当然だろう。
さて、それなら今すぐにでも移動するとしよう。
ここで長居して襲われでもしたら溜まらないからな。」

子供のように甘えてくる姿に鼻の下が伸びそうになる。
気を抜けばこのまま襲い掛かってしまいそうだ。
私は日頃あまり機能しない自制心で堪えると、絡みつく彼女の腰に手を添えてから、
この近くにある所有物件の一つへと向かうことに。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からフォーコさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からタピオカさんが去りました。