2018/12/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にネコアシさんが現れました。
ネコアシ > タダでさえ治安が最悪な貧民地区、その中でも特に宜しくない路地裏を一人で歩いている、理由はとてもシンプル……現在は逃走中なのである。

仕事にしくじった訳でもない、お財布からお金を借りる相手が悪かったわけでもない、ただ目に付いたからただ道をふさいだから、そんな馬鹿げた理由で現在大人たちから逃走中で、普通に走っても逃げ切れないと考えたからこそ、光の差し込まない路地裏を走り、塀に登り、下りてと繰り返し、自分の領域ながらすっかりと迷子なのであった。

大通りの方は耳を澄ませば喧騒が聞えてくるので大体の方向はわかる、けども通りの入り口は大人たちが見張っていると考えるのは経験から、其処で今夜は路地裏で一晩過ごすか、誰か路地裏に迷い込んできた人間の後ろをついていくか、なのだが……こんな最悪な場所に誰か来るものか?

かぶるフードを掴む指には自然と力が入り、少しでも周囲に己の顔が見られぬように苦心し、足音も自慢のネコアシで足音も無く風も揺らさずなのだが、あまり広くない此処でそれがどれだけ役立つかも判らない。

塀を登ればいいのだけど……その先が天国地獄大地獄って、間違いなく大地獄なわけで、こんな寒い夜にこの状況、礼拝堂や教会には興味は無いけれど、神様に祈っておけばよかったと思うし、救いの手の一つでも欲しい、ください。

「……でも、オレなんかしたかぁ?」

寒さで少し血色の悪い唇で愚痴を零す。
少し財布が温かかったら悟られた?ただの因縁?
相手にどれですか?何て聞ける訳がないので推測しか出来ない。
しかし、本当に不幸だ。
早く隠れ家に帰って毛布を引っかぶって寝たい…寝たいのだ。