2018/11/22 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にネコアシさんが現れました。
ネコアシ > 此処最近寒くなってきた事にそろそろ冬の装いを考えねば……と思いもするが先立つものがない、そんな悩ましくも寒さに鳥肌が立って止まない夜。

そろそろいい加減貧民地区を抜けてせめて平民地区で屋根のある生活がしたい、と思ってはいるのだが冬の装いと同じくお財布が寒いので何時も考えて、悩んで終わるのだが……一念発起で何処かで真面目に仕事を覚えるか、冒険者に弟子入りして冒険者にならんとするか、と何時もよりは前向きに具体的に……と言うには少しばかり不足かもしれないが、今後の事を考えながら、今宵もお財布が重そうな鴨を探して貧民地区の大通りを彷徨う。

「まず何にせよ金か伝手だよなー……。あとは身支度……これじゃあなぁ……。」

軽く腕を上げる事で自分の視線の先にボロボロのローブの袖をもってくるが、何度見直してもボロボロで、今度は指先で裾を摘んで持ち上げるが、矢張りボロボロで穴あきで、こんな服装では浮浪者と間違われ、平民地区に入り込んでも直ぐに追い出されだと、寒さのためか少しだけ白く湯気けむる溜息をハァー……と吐き出し、摘んでいたローブの裾を放して思いっきり肩を落す。

此処で生きるだけなら服装は寒ささえ防げればいい。
だが此処より上がるには体も清潔さを保つ事も必要となるし、服装もまとうもで無ければ仕事にもありつけない、以外に貧民と平民の間にそびえたつ壁の高さは高いもので、通り歩きながら吐き出す独り事の声も自然と無意識に大きくなる。

それを見て笑う者、哀れみの視線を向ける者、様々であるが一様に好意的ではない視線を向けてくる……まあ貧民地区でもこの通りは負の感情渦巻く界隈であり、そんな腐った人間ばかりだ。


勿論自分もそれに当てはまるんだけど。