2018/11/16 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にシェラさんが現れました。
シェラ > これと、そちらと・・・あと、こちらもくださいな。

(ひとつ、ふたつ、みっつ。露天に並ぶ食材を指さしてシスター姿の少女が貧民街にて買い物をしている姿がそこにある。昼間であればそう珍しい姿ではないものの、すっかり太陽が落ちて月が空に浮かぶ夜の遅い時間ともなれば少々その姿は珍しいものとなろうか。

近々、魔宴を開く予定があり、今日はそれの為の買い出しである。一応は教団のトップとして君臨する少女ではあるけれどただ自分が一番力があっただけであるし、上も下も我らが女神の前では関係なく、ただ平等なる子供達でしかない。であれば、トップであろうとも宴の成功の為にあくせく働くことにおかしなことなど一つもないでしょう。そして、店主から品を受け取れば、よいしょ、と今まで買った分も合わせて抱えあげる。それは合計すると少女の腰から顔の辺りまで積み上げられていて、女の買い物は多い、とはいうけれど食材だけでここまで積み上げるのは珍しいといえるだろう。流石に店主も 「おいおい、シスターさんよ・・・それは大丈夫なのか?」 と心配そうに声をかけるも)

いえ、大丈夫です。 ――慣れてますから!

(と、朗らかな笑顔を見せてその場を去っていくだろう。 貧民街の深夜、そこに現れた食材の入った買い物袋を山程抱えたシスター。それは道行く人の目を一瞬奪う程度には珍しい光景であっただろう。)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にイーシャさんが現れました。
イーシャ > 「はい、ごちそうさま」

人気もあり、まともに人が生き商売をしているところもあれば、人目を忍んで怪しげなことをしているところもある。
このミレーの青年も貧民地区の怪しいところにお世話になっている人物であり、仕事の報酬の受け取りはたいていこういう場所だ。
顔がまったく見えないくらいにフードを目深に被った依頼者…の代理人は、青年に金の入った小袋を渡すと早々に姿を消した。
まぁ、こんな話など王都ならばどこにでもあるだろう、たいして珍しくもない。
さて何かうまいものでも食べようか、なんて貧民街の薄暗い路地から出てきたところで、一瞬目に着いた買い物帰りのシスター。
なんのことはないと平民地区に繰り出そうとしたところで、その足が止まった。

「…あんなやついたっけ?」

荷物がいっぱいで大変だなぁとか、こんな時間までご苦労だなぁとか、普通だったら思うかもしれない。
だが普段から貧民地区に入り浸っているこの青年には、どうにも見知らぬ顔だった。
ただそれだけだったのだが、見知らぬシスターが何者なのか不思議と気になったこの青年は、彼女の後に続くように、平民地区とは逆方向へと足を向けた。
仕事柄、尾行には自信がある身だが、はたしてどうなるやら。

シェラ > (その青年は目敏い。そう言わざるを得ないだろう。このシスターはこの街に住む者ではない。闇に紛れて現れて、闇に紛れて消える。そういう種類のモノだ。この雑多に人に溢れる王都でそれに目ざとく気づくのは流石、と言わざるを得ないだろう。
もし、彼が宗教というものに詳しい知識を持つのなら、その少女が纏うシスター服、修道服も見慣れないものであることに気づくだろう。それはこの国の国教であるノーシス主教のものではなく、ましてや嘘か誠かかつてこの国で信仰されていたアイオーンを信仰する宗教のものですらなく。・・・彼が宗教、それも邪教と断じられるものについて深い知識があればもしかすれば彼女が信仰する宗教について察することができるかもしれないが、さて。)

~~♪ ~♪

(彼が尾行するならば、その対象である少女は気づいた素振りもなく鼻歌を歌いながら街を歩いていくだろう。迷うことなく慣れた足取りで歩む先は、教会の方に向いているような気もする。けれど、不思議と人目を避けるような方向へ歩いているような気もする。危険、と判断し撤退するか それとも興味本位で追うのか。それは貴方次第)

イーシャ > 正直なところ、この青年はミレーでありながら信仰心が薄い。
だが闇に生きる者として、それなりの知識は持っていると自負している。
今追跡している少女の着るシスターの礼服…どうにも王都で一般的なもののデザインと異なるもの…確か巷では邪教の一つとして教えられている、とある女神を崇拝する宗教団体のものではなかったか。
まぁ、ファッションの類として人と違う召し物を着るシスターはいるだろうから、かならずしもそうとは限らないだろうけれど。

「この先は確かに教会だけど…」

少女が向かう先は、確かに教会こそあるが、そこはずいぶん前に放棄されて久しい捨てられた場所。
家を持たぬ浮浪者が居つくエリアであったはずだが、どうにも先ほどから人の気配を感じられない。
もし彼女、あるいは彼女らがその邪教徒であるならば、なぜここに居ついているのか確かめる必要がある。
それでピンチに陥るのであればどうにかするし、どうにもならなければそれまでの命だったというだけだ。
青年は足を止めることなく、少女を静かに追跡し続ける…その正体など知りもしないで。

シェラ > (闇に生きるもの。そして、邪教に精通するものであるならばその名を聞いたことがあるかもしれない。豊穣を司り、万物の母。信者がそう呼ぶ女神を信仰する教団。裏社会であってもおそらく情報がなかなか出てこず、その教えが説かれた本は禁書に指定されているという。もし、彼が少女の所属する邪教について調査をしたことがあるならば、こんな噂を耳にしたかもしれない。検証の為、少女らが聖書、と呼ぶその本を読んだ学者は発狂した、という噂を。ロクな教団ではないだろう――、というのが噂として囁かれる内容か。それ以上の内容となるならば・・・まぁ、そこそこ突っ込んだ調査が必要になってくるだろう。)

・・・。

(そして、少女は曲がり角を一つ、曲がるだろう。人目がなく、放棄されて久しい場所であるならば、邪教徒であるシスターが潜伏する場所として然程違和感はないか。認められていない、迫害されているからこそ邪教なのであって、少女らは表立って活動など出来ないのだから――そうも考えられるだろう。
曲がり角に消えていった少女。それを更に追うのならば どさっ、 と貴方の視線の先で少女が抱えていた紙袋が地面に落ちる音がして、無造作に紙袋が投げ捨てられているのが見えるだろう。そして、先程まで追っていたシスターの姿はどこにもなく。

――それに気づいた数秒後、貴方の視界は闇に覆われるだろう。姿を消し、後ろから迫る脅威に、気づくことが出来なかったのならば・・・。)