2018/11/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区・怪しげな店や露天が並ぶ路地」にビーチェ・ネネエリさんが現れました。
ビーチェ・ネネエリ > まだ陽が完全に落ちて居ない夕方に差し掛かったあたり、日向では動けない者達がいそいそと商売の準備にとりかかる。
貧民地区…特にこの路地の人間達にとっては茜色の夕陽が商売を告げる光であった。
まだ開店の準備で活気を得ていない薄暗い路地を銀髪の尻尾を揺らしキョロキョロしながら歩く。

「このあたりだってきいたんだけどなー…」
知人から渡された地図を片手に目当ての場所を探してあっちに行ったりこっちに着たり。
初めて来る訪れる場所でなかなか目的地を発見できない不安で眉は八の字垂れ下がる。
目的の場所は媚薬等が並ぶ怪しい薬屋、目指す理由は当然媚薬の入手である。

「魅了の力を覚えるのに媚薬や魅了の効果を身体に覚えこませるのが有効って教えてもらったんだけど…」
その肝心の媚薬が手に入らないのでは話が始まらない始めるために地図とにらめっこをして西へ東へ。

ビーチェ・ネネエリ > 「あっ!あったここだここ!」
何度か路地の端から端を往復してやっと目立ての場所を発見する、嬉しさと心細さの開放から思わずその場で小さくぴょんぴょんと跳ねてしまう。
目当ての店は薄暗い路地でも更に陽の光を浴びない奥まった一画の居を構えており看板すら立っていない。
注意して歩いてなんとか見つけられるような店を前に…

「うぅん…本当ににここで合ってるのかな?というか本当に店なの??」
と新たな不安が芽生えてくる。
だがそこ以外にそれらしい建物はなく窓からさす光が中に人が居ること教えてくれる。
せっかく見つけたその場所を確かめもせずに立ち去るのももったいなく。

「…ごめんください」
恐る恐るドアを開けて建物の中へと脚を踏み入れる。

ビーチェ・ネネエリ > 建物の中はいくつもの棚とそれに陳列された薬瓶で満たされておりどう見ても薬屋であるとわかる雰囲気だった。
同時に便にかかれたラベルの物騒な文字や薄暗い店内の照明からまっとうな薬屋ではない無いことも理解できた。

「…うん絶対ここで間違いないそれだけはわかる。」
目的地で間違いないこと確証を得て早速目当ての媚薬を探し始める。
毒々しい小瓶や何に使うのかも想像できない小瓶郡の中からなんとかそれを発見するまでしばらくの時間がかかった。

「えーとサキュバスの瞳…うんこれこれ」
手に取った小瓶のラベルを読み上げ目当ての薬であることを確認し早速レジへ。
そして会計を済ませようとした所で店主から妙な提案を投げつけられた。

『その薬を今この場で飲んで行けばもう薬は無料でさらに一本サービスするよ』
理由は実際に自分の作った薬を飲む人間を直接見て見たいということだった。

「本当いいの?わーいじゃあ飲む飲むー!」
懐が温かいとは言えない状態、さらにこの後は家に帰るだけという状況での提案を拒む理由もなく二つ返事で了承する。
そうして瓶を開け口に薬を含めば決して美味しいとはいえない苦味が口の中を蹂躙した。
思わず吐き出しになるのを何とか抑えてグッと媚薬を飲み干す。