2018/08/11 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にポチさんが現れました。
■ポチ > 夏。
蒸し暑く、路上生活にも辛い時期ではある。
せっかく気に入ってきた場所を中年の路上生活者に追い出された少年。
戦うすべも技術も無くあっけなく安住の地を追われてしまった。
追い払われるのもある意味慣れてしまって寂しくはあるが、くよくよしても仕方がないと歩きはじめる。
風で飛ばされてきたシーツを体に巻き付け服がわりにしている少年ではあるが、やはり寝床は心地よくしたいと、貧民地区を彷徨い風通しの良い場所を探す様にふらふらと歩いている。
「寝床… どこにしよう…」
あまり会話をしないせいで拙くなってしまった言語能力はさておき、こうして独り言でもつぶやかないと、言葉を忘れそうというのもある。
ボロボロの子供靴の底は薄く、まだ熱を持っている石畳から熱がじんわりと伝わってくれば、ため息一つ。
「お腹 すいた…」
■ポチ > 「お昼の炊き出し美味しかったなぁ…」
炊き出しで出された薄いスープに、カビがわずかに生えたパン。
かびていた外をむしれば固いが食べられる。
その味を思い出しながらほんわかとした笑みを浮かべ。
小さくなるお腹を撫でる。
貧民街の路地裏の飲食店も、すでに狩りつくされている頃。
ごたごたで完全に食事の時間を逸してしまった。
「どこにいこ…。」
んむむむと、悩みながらぽてぽてと歩く少年。
■ポチ > そして少年は夜の闇へと飲み込まれていった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からポチさんが去りました。