2018/08/05 のログ
■紅月 > 「てへ、見た目じゃバレないから結構便利に使ってるよ。
…ぶっ、あっはははは!
やぁねぇ、女の化けの皮は分厚い程剥がした後がおっかないのよぅ…化粧みたいに!」
そう宣う当人は目尻に朱を入れただけでノーメイクだったりするのだが、どうせ男だらけの酒場である。
気にしない気にしない。
…けれど隣の男らしい色気は気になってしまうらしい、若干目が泳いでしまっている。
「のぼせるなんて、また大袈裟な…
…龍人相手ってことは米の酒かしら、アレはつい旨くて飲み過ぎるからなぁ」
招く件にも倒れた件にも楽しげな苦笑をば。
ついつい自国基準(龍=御神酒=純米吟醸)で想像してしまっては、米酒好きのあまり味を思い返して、ほぅ、と息を吐き。
「才女だなんてそんな、多趣味なだけだよぅ!
悪霊も祓えるけど…うちに居たのは家憑き妖精の方よ、可愛い悪戯っ子たち。
あー…た、確かに物理と霊体はなぁ。
せめて武器に氣を纏わせるか、事前に属性付与でもしとけば対処出来るだろうけど。
今度軽く対策教えたげよっか?」
やだもう、と、照れたように男の肩をペチリと軽く叩いて。
戦闘に関しては互いに切実な問題故、ちょっぴり真面目な顔になって首を傾げる。
「…っ、な、なぁあっ!?
あ、ぅ……その、嫌じゃ、ないけど…」
しかし、頬に口付けられれば、ポカ~ン…と、たっぷり数拍固まって。
髪に口付けたのを目視して、ようやっと状況を理解したのかボッと顔を赤くして、アワアワと慌てて身をひこうと。
■ティエンファ > 「最初は俺も分からなかったな、血統書付きの猫の皮だ
そうかい? 厚着をしている女の方が、脱がせてみたいともうがねェ、俺は」
呵々と笑って見せる青年は、紅月が言ったようにタラシなのかもしれないが、
変にそう言う事を隠しもせずに堂々と言う様子は、どこまでも明るく。
目が泳いでいる紅月に気付き、酔ったか?と気遣う声は優しく。
「ああ、どうだったかなあ…特製、としか言われなかったが、すっきりしてるのに甘い、不思議な酒だったよ
もしそう言う酒を紅月が知ってるなら、今度教えてくれよ 手土産くらい持って行くからさ」
うっとりと息を吐く紅月の様子に興味を持ったようにそう言って頷く。
多趣味と聞けば、趣味で治療するなんて良い奴だな、と隣の紅月の頭を、子供にするようにわしわしと撫でた。
少し酔っぱらって来ているのか、触れる事に躊躇いは無く。
「ああ、ブラウニーだったか? 古い宿とかにたまに居るちっこい奴等だな
気なあ…一通りは納めているが、魔法みたいなそう言う攻撃には転用できてないんだよなあ…
あくまで、自分の身体を高める事に特化してる技術として教わったぜ」
放ったりするのではなく、練り上げる、古式ゆかしいわ座を修めているようだ。
そして、真面目な顔から驚いた顔、そして、慌てる様子を見れば、狼の気持ちが分かる。
弾こうとした紅月の手に手をそっと重ねれば、身を退いた分こちらから顔を近づける。
薄暗い店内、二人の声が無くなれば、男と女の睦み合う甘い声が遠くから。
…先程青年が言った、酒場に備えられた宿…連れ込み宿から洩れる声だろう。
それを聞きながら、もう少しだけ顔を近づければ、重ねた手に、指を絡めるようにして。
「嫌じゃない、じゃなくて、良い、が聞きたいと思うんだが
紅月、こっち向いてくれないか?」
■紅月 > 「ぬ、脱が…っ!?
……んもぅ、やっぱりタラシさんだよ、あんさん。
酔ってま~せ~んーっ!」
自分がまさに厚着なだけに、ついつい自分が言われているみたいだなんて思ってしまっては耳まで赤く。
恥じらい隠しにプイッとそっぽを向いて。
「すっきり甘い…甘口のヤツか、案外梅酒?
ふふっ…どうぞ、おいでなさいな!
いいよいいよぅ気なんか使わなくてさ、東国飯友大歓迎なんだから!
…って、あーもう髪が!髪がモシャるっ!」
うーん、と数拍考えて…しかしすぐに笑顔になって。
撫でられれば髪が乱れるとギャーギャー言いながらも、やはり嬉しそうで。
全くぅ~、なんて言いながら簪をとり、さらりと髪を下ろして。
「そうそう、ブラウニーもそうだしシルキーとか…私が普通に相手するから、面白がって近所から色々来てるみたい。
あぁ、成程…発する方はやらなかったのか。
内に込めるのマスターしたなら、やろうと思えばそのうち出来るよ!」
ケラケラと笑いながらに、変わった話やコツがポンポンと飛び出す。
お気に入りにはとことん甘い、見せろと言われれば見せるし教えもするだろう。
「っうう、ティエンは物好きだ…紅なんかに手を出そうとするなんて。
…紅には、ヒトの血が入っておりませぬ。
精霊と、人喰い鬼神の混ぜ物に御座ります。
それでも…その……えぇと…っ……」
重なる手に、ビクリ、と肩を震わせ。
徐々に重なりそうな程に近付く顔、絡み合う指先の感触…恥ずかしいながらも、恐る恐る、視線を交わして。
この距離なら、普段気にならないのと抱けるかとでは別だろう、なんて小声で己の種族を明かして。
■ティエンファ > 最初の落ち着いたオリエンタル美女の雰囲気はどこへやら、子供のようにそっぽを向く紅月の様子に肩を揺らして笑う。
気付けば皿も空いて。 しかしお互い会話がはずめば、それを肴に酒が進む。
「梅の味はしたっけか…結構前の話だから、うまいって事が鮮明に残って、あとはおぼろげだな
紅月のお勧めの酒でも飲ませてくれりゃあ、それで上書きされるかもしれん
はは、折角セットしたのに悪い悪い 紅月の髪の手触りが良くってついな
うん、だけど髪を下ろした姿も良いな まるで知的で妖艶なお姉さまだ」
第一印象を思い出して、そんな事を言ってからかう。
家精や気功の話にふむふむと頷きつつ、今度詳しくそこのところ聞きたいな、などと約束を取り付けつつ。
しかし、真っ赤になってしどろもどろな紅月が、吐息が重なる位の距離で告白する正体を聞けば、青年は首を傾げる。
そして、
「そうかい」
なんて事無さそうに頷けば、恐る恐る顔をあげた紅月の唇を奪う。
小声で不安そうに正体をばらした唇を軽く舐め、唇で食む。
抱きすくめまではしないものの、指を絡めた手は離さないで、逃がさないで。
ゆっくりと、じっくりと。 飴を溶かすような時間をかけて紅月の唇を味わえば、青年は顔を離す。
鼻先が触れ合う距離で見つめ、目を細めれば、
「紅月、おいで」
耳元に唇を触れさせるようにして囁き、握った手を引いて歩きだす。
■紅月 > 「ふふっ、それじゃあ家に招いた時にでも…料理と酒と、丁度よさそうだ!
…んもぅ、からかっちゃ嫌ァよ?」
やはり照れ隠しに…人差し指で彼の唇にそっと触れながら「めっ!」なんて言ってみせ。
そして明かす、己が稀少な種族同士の間の子であると。
…なのに、彼があまりにも動じないから。
「…っ、っん……は…ぁ、っ…んぅ……」
ゆっくり、そっと…こういった事に臆病な己に合わせてか、あくまでも優しく重ねられる口付け。
唇が離れる頃には熱が灯り始め、伏し目がちにうっとりとした息を吐き。
「……、…ん、はい…」
耳元で囁かれればピクリと体を震わせて…誘われるまま、彼と共に…
■ティエンファ > 「冗談は言うが、世辞は言わないさ
特に、人を褒める時には、思ってない事は言わないようにしてる」
唇に触れる人差し指に、小さく軽く歯を立てて。
潤んだ紅月の目を見れば、握った手を放して、女の細い肩に添え、歩いていく。
酒場の奥、鍵のかかる部屋。 貧民街の夜闇の中に、男女の姿は溶けていった…。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からティエンファさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」から紅月さんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」にミゲルさんが現れました。
■ミゲル > 今の時期は炊き出しで食べるには困らない。
平民地区だけでなく貧民地区にもその手は及び、人々の手に料理が振舞われる。
ただ問題は平民地区は兎も角貧民地区は治安が良くない。
当然炊き出しだけで終わるはずもなく……。
「……馬鹿だよな………」
少し前まで炊き出しで賑わっていた一角は今は乱交の場にと変わり。
腹を満たした一部の住人が炊き出しをしていたシスターを襲ったのを皮切りに騒ぎは大きく。
今では住人が運ばれた食材で炊き出しを行い、シスターたちはその身での慰問と変わってしまっている。
十数人いたシスター達は今は思い思いの場で住人に犯され、嬌声を辺りに響かせ。
そうなる前に手に入れた炊き出しを食べながらそんな光景を路地裏から眺める。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/路地裏」からミゲルさんが去りました。